。鰹の不漁
カツオが獲れなくなっている理由 – 魚が消えていく本当の理由 (suisanshigen.com)
日本近海の太平洋沿岸の各地でのカツオの不漁を報道しています。例年では3月から5月はカツオ漁の最盛期にあたり
「目に青葉 山ほととぎす 初カツオ 」と歌われた日本人にとって馴染みの深い魚です。江戸時代の俳人、山口素堂(やまぐちそどう1642-1716年)の俳句で、正確には「目には青葉 山時鳥 初松魚」のようです。
高知県の水産試験場では、国内周辺のカツオの資源量自体が減ってきていること、海水温が例年より低いことで、かつおの北上が遅れていることを指摘しています。和歌山県や静岡県など各地で不漁を訴えています。
エルニーニョ現象によるもので、数年に一度、中部太平洋赤道域から南米沿岸までの広い海域で 海面水温が平年に比べて高くなる現象です。 太平洋西部における暖水の移動にともなうカツオ漁場の移動などが知れています。
台風により海水がかき回されたことなどにもより沿岸から沖合にかけて海水温が例年より1~2度低く、それがカツオの北上を妨げているのではないかといわれています。
さらに 長期的に考えた場合、80年代からフィリピン周辺の熱帯域で各国の巻き網船による漁獲量が急増し熱帯地域での漁獲量の増大もあるのではといわれています。水産庁と漁業者との意見交換会で今後国際会議の場で巻き網漁船の制限を訴えていく方針を示しています。
それでも、100gあたりでマグロの赤身300円、カツオのタタキ180円として鮪に比べたらまだまだ安値で買えていますね。
◇鰹Skipjack かつお
サバ科、回遊魚で南洋で年中捕獲される。多くは、一本釣り、引き網により1mから50cm、10~25kg程度の大きさに達し春先(油が少なく脂質0.5g/100g中:初鰹・鹿児島、静岡、千葉)の5、6月、秋口(油が乗っており脂質6.2g/100g中:戻り鰹・宮城、三陸沖)の9、10月が美味で旬とする。
初春に捕獲されるのは南方のものであり、北方で8、9月捕獲されるものは油が乗っている。
旨みの成分であるイノシン酸が多く、刺身、たたき、焼き魚、生姜とともに角煮し濃い味付けが合う。
鮮度の低下と共に臭みが出やすく、薬味(生姜、にんにく、あさつき、しその葉)が欠かせない。
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