・愚痴Croaker ぐち
ニベ科、東北より南下した地域で体長は40cm内外、海域沿岸の砂泥地に生息する。キグチ(茶褐色)、クログチ(銀黒色)、シログチ(銀白色)、アカグチなどの総称とし呼ばれるが地方名が多く混同されることが多い。ぐうぐうと音を立てて泣いているのがぐちをこぼしているようにも聞こえることから名前がついたといわれる。
石持ともいうシログチは頭部に目立つ耳石(じせき)を持ち命名している。夏季(6、7、8月)と冬季(12、1、2月)の年2回の旬期とするがほぼ年中出回る。鱗(うろこ)がはがれやすく魚肉は、白身でタンパク質、脂肪が多く淡白で水分があるが肉質、骨が硬く生食することは少なく主にカマボコの原料とし他に塩焼き、煮付け、鍋物、椀だね、から揚げにする。浮き袋の干したものを中国で魚肝(ゆーどうー)といい中華料理の高級食材とし、また丸揚げ、鍋焼きに使われる。ぐちからの浮き袋は強力な、にかわの原料で接着剤としての利用がある。ニベ科の魚は、接着剤として使われることが多かったことからニベもないが、接着力が悪い→付きが悪い→愛想がないと言われる言葉が生まれたという。
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