・立春 りっしゅん
暦の上では、春が始まる日としています。2025年は、2月3日(月)です。二十四節気の最初の節気として太陽の黄経(こうけい)が315度に達する日を指し、毎年2月4日頃となります。黄経とは、天球の座標系である黄道座標における経度で、春分点を基準に東回りに360度まで測ります。
立春で春が立つは、春の兆しを感じ、春の始まりを表す言葉で寒さも峠を越え、春の気配が感じられるとしています。春が始まる日なのですが、雪が降る確率の高い月でもあり降る雪は、春雪(しゅんせつ)、春霙(はるみぞれ)や牡丹雪(ぼたんゆき)とも呼ばれます。春は、名のみといわれていますが、三寒四温で春はすぐそこまで来ているといえるでしょう。立春は、次の節気の雨水(うすい)」がはじまる2月18日頃までです。
2月上旬といえばまだまだ気温が低い日も多く、冬のイメージが強いですが立春と正月の時期が近いことから初春・迎春・早春・新春・春風と、今でも年賀状などで使われています。
立春の由来には、古代の中国北方で成立の二十四節気が関わっています。二十四節気は、1年を4つの季節(春夏秋冬)に分け、各季節をさらに6つに細分化した24にして二十四気と呼んでいます。
季節は、地球が自転軸を約23.4度傾けたまま公転することによって変化して、1年の太陽の動きに合わせて15度ごとに24等分して定められ日本では、国立天文台による観測に基づき、太陽黄経が315度になった瞬間が属する日を立春として定めているのです。
また、二十四節気は奇数番目の「節」と偶数番目の「中」という2つのグループに分けられます。立春は二十四節気の1番目、奇数番目のグループに属し、暦のうえでは正月節・1月節(旧暦12月後半から1月前半)とも表記しています。
立春には、禅寺で、新しい年の始まりの日に、1年の厄除けの願いを込めて「立春大吉」の御札を貼ったことから、おまじないで立春大吉と書かれたお札を貼る風習がのこっています。立春大吉という文字は、左右対称で厄除けに効果的としていました。春になると蕾が自然と花開くように、天地自然の正しい神気をいただき、万民に福をもたらす縁起物としています。
立春を象徴する花は、別名「風待草」「春告草」とも呼ばれる梅であり、まさしく立春を象徴する花といえるでしょう。
そして立春の行事食もありまました。
まずは、その季節の始まりに飲むお茶として、新年の始まりに一年の無病息災を願って飲む大福茶同様に、邪気を祓い福を呼ぶお茶としているのが、福茶で梅干しや昆布、福豆などの具材入りで無病息災や長寿を願って飲みます。
立春朝生菓子・豆(魔滅)が邪気を払うことから、大豆や小豆(あずき)を使った食べものが、縁起が良いとして、その朝に作り、食べる生菓子で主に、桜餅やうぐいす餅など春を感じられる和菓子で立春大福としてあります。大福のあんこで赤い小豆は縁起がよいのです。
立春大吉豆腐は立春や節分に食べる豆(魔滅)が邪気を払うことから、大豆や小豆(あずき)を使った食べものが、縁起が良いとしています。豆腐を立春大吉豆腐といい邪気を払う力が宿るとの考えから立春の豆腐は福を呼ぶのです。
立春の行事食を味わうのは立春は二十四節気の1番最初であり気持ちも新たに春を迎えます。
2025年の立春は、2月3日(月)です。縁起がよいとしている風習・行事食で、待ちわびた春の訪れを感じるのもいいでしょう。
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