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ワサビの辛(から)さとは( ・ω・) ~アリルイソチオシアネート~

2011-02-27 15:36:36 | なんとなく有機化学がわかった気になる
ワサビっていいですよね( ・ω・)
欧米の外人さんに言わせれば、多くの人が「あんな緑色ペーストの何が美味いんだYO!」って言うらしいけど、そこはあれ、ワサビのよさは繊細なニポンジンの舌でないとわからないのでしょう。
ちなみにワサビは大きく2つありますね。
1つは所謂「本わさび」ってやつで、日本原産の山葵をすりおろしたやつ。高級老舗旅館でお刺身とか食べるとついてくることが多いです。
もう1つは「練りわさび」で、主にセイヨウワサビと山葵をブレンドしたやつ。パックのお刺身など、広く一般に浸透してるやつね。
ついでに、わさびは宇宙では「ズガーン」なんて名前で、高値で取引されているとか…(宇宙ショーへようこそ! より)

そんなワサビだけど、辛さの成分は「アリルイソチオシアネート」です。



R-N=C=O だと「イソシアネート」で、有機合成だといい求電子剤になるわけだけど、このO原子がS原子になると「イソ“チオ”シアネート」と呼ばれます。これもいい求電子剤ですね。
で、それのN原子上にアリル基がついてるだけです。
こいつはどうやら、TRPチャネルシリーズの1つ、TRPA1というのを活性化させるらしいけど、よくわからんですね( =ω=)

そんなことよりこのアリルイソチオシアネートは、ワサビやカラシ、大根の中にこの状態で存在してるわけじゃありません。
実はこれ、シニグリンというカラシ油配糖体が酵素(ミロシナーゼ)で分解されることでできるものなのです。
ちょうど上の絵の水色の部分がアリルイソチオシアネートに。
多分、S原子上のローンペアからイミン部位のC原子に倒れこみ、アリルがN上に移ってできるんだろうねぇ。

大根そのものは辛くなくても、大根おろしが辛いというのは、おろされることで大根の細胞が破壊され、シニグリンが空気中でミロシナーゼによって分解され、アリルイソチオシアネートが生成するからです。

カプサイシンとはまた違った辛さだけど、日本人としてはこっちの方がいい…のかなぁw

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