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「――私は、人が死を使うことができるようになる可能性。そういう風に世界を造りかえるのが、私の使命。私は今の世界にとっての敵。春になってもまだ世界に冷たさを運ぶ、四月に降る雪」
今日のライトノベルは電撃文庫から発売されている「ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター」です。
Part1, 2の2巻構成で、1998年8月に同時発行されました。
著者は上遠野浩平氏。
「ブギーポップは笑わない」に続く2作目です。
ブログ記事
ブギーポップシリーズの初期の方の作品にはけっこう重要なキーパーソンが出てきますが、この「VSイマジネーター」に出てくるキャラも、その後のシリーズ作品にちょいちょい出てきます。
中でも“イマジネーター”こと水乃星透子(みなほしすいこ)はブギーポップシリーズだけでなく、“ナイトウォッチ三部作”や「機械仕掛けの蛇奇使い」など別シリーズにも登場するレベルでいろいろ影響力のあるキャラです。
<ストレンジ・デイズ>という人の死が視え、さらにそれを操るという、とんでもない能力があります。
よくありがちな「死んだ人を生き返らせる」みたいな能力ではなく、「相手から“死”を奪う」「奪った“死”を自身に継ぎ足す」ということができる、というものです。
これは「死とは絶対的なものであり、生とは死に向かう途中の状態」であると見なしており、相手から“死”を奪うことで「死んでゆく途中ではなくなる」=「時が止まったような状態になる」というような状態にすることもできます。
また、自身に死を継ぎ足せば、死のストックがなくならない限り死ぬこともなくなります。
「死が視える」というのは「死をエネルギーのようなものとして見ている」という風にとることができますね。
……と、ここまで早口オタクのように書きましたが、いや、よくこんな設定が考えられるもんだと…
他にも、この作品では飛鳥井仁、スプーキーE、織機綾、といったレギュラー級やちょいちょい名前の出てくるキャラもお目見えします。
そもそも、イマジネーター自体が以降のシリーズを通して見てもブギーポップの最大級の敵対者なので、この、2人が相対するだけでも見物ですね!
ブギーポップシリーズでは統和機構のめっちゃ強い合成人間や、めっちゃヤバいMPLSという特殊能力を持った人間を辞めたような人間が出てきて激しい戦いが繰り広げられたりもしますが、ブギーポップはこいつらの1つ上の次元にいるような存在ですし、実は直接的な戦闘力がほとんどないイマジネーターも同じ次元にいるような感じなのです。
※ワンパンマンで例えるなら、ブギーポップがサイタマで、めちゃ強い合成人間やMPLSは竜クラスの怪人やSランクヒーローって感じですね。
というわけで、この「VSイマジネーター」も未読の方は是非読みましょう。
1回読んだだけじゃ理解しにくいところもあるでしょうから複数回周回読みしましょう!(何
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