レトロ電子工作

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LCDオシロ 操作説明書 取説 ② 拡張機能

2020年02月16日 14時10分03秒 | 電子工作
1.周波数 測定
この LCDオシロスコープには、波形表示とは別に
  周波数 測定
 という機能があります。 これが 中々 分かりづらいので
 操作説明をここに残しておきます

 
 パネルの左下にあるスライドスイッチ ↑  これを 「Freq」 の位置にすれば
 周波数測定の画面になりそうだが、そうでは無い?

 このスイッチの状態に関係なく(DCカップリングでも)、「OK」ボタン↓(HOLD)を 長押しすれば、
 周波数測定の画面になります。 その後に、スライドスイッチを「Freq」の位置に下げても良いです。 信号発生器 XR2206から 400Hzの方形波を出力し、測定してみた画面。 ↑
 元の波形測定モードに戻るには、もう一度 「OK」ボタンを長押しすれば良いようなのですが、制御プログラムの出来が悪くて なかなか上手く戻ってくれません。
(正直、電源を入れ直した方が早い・・ 現行版ではこのバグ 直っているかな?)

 また、周波数を測定できる波形の条件が厳しくて、
  ① ピーク電圧が 3V以上であること。
  ② サイン波では測れない事が多い(方形波OKなら) 
 測る事の出来る波形は限られますが、それでもこの荒い画像から時間の幅を読み取って計算で周波数を求めるより、ダイレクトに数値で表示されるのは便利です。
 測定できない場合、永遠とこの ↑ 表示のまま止まってしまいます。


 もし、周波数測定の動作テストを行いたい場合、自分自身が出力しているテスト信号を使うと良い。 J5コネクタの4番ピン(PB4)から 約500Hzの方形波が出力されています。
 実際は、500Hz より わずかに速い 501Hzぐらい ↓
 内部の信号なので、GND(黒)はつながなくても測れます。

 ただし、トリガ ソース モードが 「内部トリガ」 =i 表示 になっていないと パスルが出力されていないので、注意が必要です。 この詳しい説明は、以下に・・・



2.トリガ ソース切替

 LCD画面の 測定モード表示(「AUT」等)の右側に i, e,o という 英字1文字の表示があり、  これが「トリガ・ソース」の状態を示します。
 これを切り替えるには、LEVELボタンを押して トリガ レベル電圧を切り替えるモードにし、さらに LEVELボタンを押す事で、
   i ⇒ e ⇒ o⇒ ( i ⇒と繰り返す)
 と 切り替わって行きます。 (各モードの違いは以下の通り)

 (1) 内部トリガ  i  
 
 J5コネクタの4番ピン (テスト信号出力)から 500Hzのテスト信号が出ます。 (ピーク電圧5Vの方形波)
 トリガ ソースは、内部信号を使用・・・ つまり この500Hzの信号が使われます。 よって、2mSごとにAutoトリガがかかることになります。
 ただし、テスト信号出力(4番ピン=PB4)と、外部トリガ入力端子(12番ピン=PF3)が接続されている時に限ります。
 つまり、この2本の信号は、常に接続 ↓  して
 使うのが正しいようです。
 (最新版のLCDオシロは 最初から基板配線パターンでつながっている)


 (2) 拡張トリガ  e  
 テスト信号(4番ピン)が出力されなくなます。 12番ピン(トリガ・ソース入力ピン)に 何かしらのトリガ信号を 配線でつなげてあげると、それがトリガとして機能します。 このモードは まれにしか使うことは無いでしょう。 (トリガ信号を作る 外部回路が必要)
 LCD表示は External の e が表示されます。 ↑


 (3) 外部トリガ  o  
 テスト信号(4番ピン)の端子から テスト信号(500Hzの方形波)は出力されなくなり、替わりに 設定されたトリガ電圧での トリガ出力になります。  
 12番ピン(トリガ・ソース)に これが接続されていれば、そのままトリガとして働きます。

 LCD表示は Out の o が表示されます。 ↑

 400Hzのサイン波を入力し、トリガ電圧を正しく設定した時、4番ピンのトリガ出力からは 約6Hz程の信号が出ていました。 これを 16Hzほどのゆっくりなサイン波に変えると、トリガ出力は 約1Hz になりました。
 トリガ電圧がサイン波の範囲から外れた場合、トリガ出力はHi(5V)のままで 出力されなくなります。 よって、トリガ出力は それなりに有効に機能しているようですが、その仕組みがいま一つ 理解できていません。


3.「H.POS」の 切替
 これは 横軸の表示位置の切替です。
 トリガがかかってから、内部のメモリが許す限り波形を取り込みますが、表示のLCDの大きさは限られています(かなり小さい)
 よって、表示する横の位置(水平位置)を切り替えて、長い時間分の波形を見る事ができるようにした機能です。
 ①  まず、「H.POS」ボタンを押してから、
 ② 「+」「ー」ボタンを押して 水平位置を移動させる。
 ↓ トリガ直後の先頭の波形を表示している


 最後の方の波形を表示している。 ↑
 この例では、測定し取り込んだ全波形データの 1/3程度しか LCD画面に表示できていない事がわかります。 ただ、永遠 同じ波形が続く サイン波形の場合、何の意味も持たない(変化しないので)
 複雑な波形を見る時でないと、あまり使われ無いかもしれません。(トリガ直後の先頭を見ていれば 事足りるので)
ただし、データ通信の波形解析の時などは、長い時間取れれば取れるほど重宝します。

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この LCDオシロKit には、これ以外にも
 波形データを 画像としてPCに(シリアル通信で)送る機能なども ありますが、こんな小さな(解像度の低い)画面を画像で保存しても、さほど使い道も無いと思われるので、

  今回の操作説明は、ここまでとします。
  暇が出来たら、また 遊んでみたいと思います。