Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

「モヤモヤする」感じ・・・

2006-08-31 12:16:00 | Weblog
とりあえず、昨日のうちにナントカ宿題を終わらせて、今日から授業開始です…けれど

先ほど、やっとのことで、一時間と少し遅れて、登校して行きました!!


当たり前に学校に登校できる、当たり前のお子様をお育ての方々には
ほんとうにイメージしにくいかとは思いますが

kirikouを含めて、いろいろな特徴を持ち合わせた子どもたちにとって

「お休みモード」から「学校モード」や
たとえば「お勉強モード」や「お仕事モード」などへの切り替えは
なかなか、タイヘンなところがあるようです。


ここでは、原因を究明するというよりは
思いつくままに、少しお話させていただこうと思います…

さて、おとといの「ナルト」のお話は、またいずれする機会もあるやも知れませんが
本当は、宿題を全部完了してから「ごほうび」といきたいところ(いくべき?)でしょうけれど
そこは、人間なので、キッチリ理論どおりにはいきませんし
(一日に2時からの一回きりの上映なので、見切りをつけて)
ここまでというところで「あとで、またしっかりやろう」という約束をして
映画を観にいきました。

(三田地先生のお話では、「やったりやらなかったりは、良くない」とのことで
このあたりが、私のうまくいかない点かもしれないと思い当たりました。)


その日は、私が夕方から薬局の勉強会で出かけてしまい
さらに、翌日も仕事がありました。

ひとりで好きなことをしているだけの「お留守番」ですが
できるようになったのは、確かに、それなりの成長としても
そこで、自分から宿題をしていることは、まだ無理です。

まず、リコーダーの練習は、ナントカすんなりできました。

最後に残ったのは「三行日記」のキャンプに行った日の分でだけで
けれど、残された時間は、あとわずか!

kirikouにとって、何が困難な要因になっているのかしら?などと
冷静に考える余裕は、そのときには、ナカナカもてないもので

私自身も、やはり気はあせるし、感情を抑えて声かけするのもタイヘンで…
何度も、もうあきらめて、「これで、いいにしよう」「もうここまでで、いいよ~」と言うのですが

kirikouは、イライラする時の、タオルかみをしたり、ゴロゴロしながら

「やりたくない~」「できないよ~」「でも、やる~」「………」という状態でした。

そんな時、どんな声かけが効果があるのかを、
もう少しきちんとつかめるといいのですが、何かがきっかけとなって

「もう一度やってみよう!」「あと少しやってみよう!」というふうに
気持ちが切り替わると、何とかまた、もう少し宿題に向かいます。


そんなこんなで、今年の宿題の終了は、夏休みの最終日になってしまいました!

まぁ、とにかく投げ出さずに最後まで取り組むことができて、ほんとうに良かったです!!

ここで気づいたことですが
「当たり前」という眼鏡をかけずに、kirikouの行動を見ていくことが
きっと、とても大切なのでしょうね…

それに関連して
先日、スクーリングで「カウンセリングⅠ・Ⅱ」と
「学習障害の判定とその教育的対応」を受けた中で

「自分を知ること」について実習したり、心理検査を、実際に体験してみて
私自身の特徴や認知の傾向などについて、いろいろと考えることがありました。


たとえば、一つ一つ順番にやっていかないと次にいけないところ…

ついつい、ひとつのことに集中してしまうところ…

ある面は、まったく気にしないのに、気になるところは、いい加減にできないところ…

きっと、kirikouにも、そんないろいろな特徴があって

その二人が、親子として毎日ア~ダ、コ~ダとやっているわけで

それは、相当に良くわからないオモシロさとタイヘンさが
ぶつかり合っているようなものかもしれないと、ある意味で気づいてしまいました。

そのあたりのことを、できるだけもっとクリアに把握して
交通整理をするように、筋道だてられると、いいような気もします。

けれど、あちらもそれなりに成長していくし
こちらは、それなりに歳をとっていくわけで

その両者の関係は、一定の条件ではありえないので
結局いつまでたっても、よくわからないものなのでしょうか?

ついついボヤキになってしまいそうなので、お話を元に戻しますと

結局「早寝・早起き」も身につかず、今朝も全然起きられませんでした。


「初日から、遅刻」だけは避けたい「母の願い」もむなしく崩れ去り…

いろいろ言ったり、私も泣けてくるは何だかで、もうグチャグチャでした。

「何で、そんな言い方をするの?」「なんで、泣くの~?」とkirikouに聞かれても

「人間なんだもの…喜怒哀楽があって、
悲しかったりつらかったりしたら、泣くのよ~!」と言うしかできなくて
悔しいけれど「あぁ、やはり罪深きは~なり」なのか
お釈迦様や観音様には、やはりまだまだ、なれません…

いくつか話している中で

kirikouが「身体が動かない」「なんだかモヤモヤする感じ~」ということばがありました。

そうですよね~

「それを感じて、ことばにできるのって

kirikouは、もしかしてスゴイかもしれない!?」

と思わず、ほめていました。(そんな暢気なことを言っている場合ではないんですけれど…)


「お仕事をしている人も、たとえばお休み明けの月曜日は、
何だかそんな気分になることがあるんだよ~

昨日までの長~い夏休みが終わって、今日から学校という“第一歩”は
みんなも、チョッと『ヨッコラショ!』って、がんばるんだと思うよ~」

とそんな話をしたり「せっかく、昨日宿題がんばったじゃないの~。」などと
アレコレ手を変え品を変えして、
大きい声やら優しく言ってみたりということで、ようやく学校の支度をしました。

はじめは、ひとりで階段を登って行き、その背中を見送りましたが
門まで行って、引き返したらしく、「おかあさ~ん」という大きな声が聞こえてきました。

kirikouの言うには「裏門のところに、見えない『カベ』があって入れなかった」そうです。


仕方なく一緒に裏門を抜けて、職員室の前を通って、窓越しに副校長先生にご挨拶をして
下駄箱まで行くと、副校長先生がお迎えに来てくださいました。

kirikouもご挨拶をして、少し雑談したりで「いってらっしゃい」と私が言っても

それでも、まだそこに「カベ」があるらしく
いったん脱いだ運動靴を、また履こうとしたり
あのパントマイムの「カベ」のパフォーマンスをして、なかなか「もう一歩」が踏み出せません。

こちらに甘えるそぶりを見せてくるので
私も、ついお教室まで行こうかしらと思いあぐねているところへ
今度は、校長先生がいらっしゃっいました。

kirikouは、見た目はヘラヘラ笑ったように、けれど「ありゃ~、つかまってしまったぞ~」という感じで
私も「では、校長先生、お願いいたします。」と、さっとその場を離れました。

やはり後ろ髪をひかれる思いもないわけではありませんが
まぁ、お任せしてしまえば、何とかなるかしら…と歩いておりました。

そのとき、副校長先生が追いかけてきてくださって

「ちょうど、校長先生と階段を上がりかけたら
3組の担任の先生と子どもたちが、体育の授業で降りてきたのに出くわして
無事、合流できたようです。」とお話してくださいました。

「学校に行ってしまえば、まだ何とかなるんですけれど
その一歩がなかなか出ないのと、朝の調子が、整えられないのでしょうか?」
と、私もお話いたしました。

運動場では、一学期に朝、声をかけてくれていたお友だちが
「今朝は、集団登校で、ピンポ~ンできなかったよ~」
と、遠くから私に話かけてくれました。
(実は、昨日会った時に、声かけを頼んでいたので…)

「わかってるよ~」と私も合図して「お願いね~!」というつもりで
もう一度、手を振りました。



こんなふうに、また学校が始まりました。

この先、まだまだ何があるやら、起こるやら…


けれど、きっと大丈夫…きっと何とかなる…

いろいろな方々が手伝ってくださったり声をかけてくださっているし

不器用だけれど、何かいいところがきっとあるはず…


『あと一歩だけ、前に進もう!!』


『あと一歩だけ、前に進もう!!』



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8 コメント

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同じでなくてもいいって思う。 (kyono)
2006-08-31 13:25:10
はじめまして。

普通に読んでいたら、個性があるステキな子だなって思えたので、ちょっと立ち止まってしまいました。

少しさかのぼってみるうちに、もしかしたらLDと言われているのかもしれないということにも気づきました。



自分の中の“なんかちょっと変な感じ”に敏感に気づき、言葉にできる…、また、自分が感じたイメージをパフォーマンスできる(パントマイムの「かべ」?!)って、もしかしたらすごい個性的な芸術的なタネを抱えていらっしゃるんじゃないかって思えるのですが。



“いいお母さん”である必要はないと思います。泣いて笑って怒って落ち込んで…でもそばにいてくれる、信じてくれている、受け入れてくれている、見つめてくれている…、それでいいんじゃないでしょうか。



病気ではなく“個性”、他の子と同じじゃないからこそ、頼もしく思える…んですけど…。

唐突にお邪魔して、勝手なこと申し上げてごめんなさい。
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見つめている・・・ (風待人)
2006-08-31 18:48:38
kyono さま



はじめまして!あたたかいコメントをいただきまして

ありがとうございます!



いつもいつも、あたたかく愛あふれる視線とはいかないのが

正直な悩みですが

でも、切っても切れない・・・つながりのようなものと

愛着ともいえる奥深いところから湧き上がる感情のようなものと

まだウマク説明もできない何かがあって・・・

こんなわけのわからない「子どもとのかかわり」をしているのでしょうか?



今できること、なぜかこんなふうな向き合い方をしていること

そんなことなどを、「見つめていくこと」が

「前に進んでいく」唯一の方法なのかもしれないと、感じることがあります。



お言葉をいただいて、とても元気が出て勇気がわいてきました。

また、kyono さまのお話をお聞かせくださいね!



(kyonoさまのブログの「水色の切手」がとってもいいですね~)



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相当によくわからないもの (こみち)
2006-09-01 14:52:08
こんにちは。いつも楽しみによませていただいています。我が家の場合は、もしかしてLDかもしれない息子の、相当にわからないものにさて、どこからアタックしたものか日々悶々としています。



夏休みの宿題は、やりのこしたほうが多かったです。見えないかべってkirikou君は詩人ですね。



日々奮闘されている風待人さまとkirikou君の今日の一歩が明日のもう一歩につながっているようにおもえてなりません。



風待人さんとkirikou君のおうちとは違って、我が家の場合親子でアウトローなところが、一歩を踏み出せない理由のひとつ

になっているかもしれません。



一度相談したことがあるのですが、月末に子どもの通う小学校

で教育相談があるというのでなにか突破口をもとめていってみようとおもっています。
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ある意味で、ウチもかなり変わったオモシロい親子ですよ~ (風待人)
2006-09-01 17:18:58
こみち さま



はじめまして!どうぞよろしくお願いいたします。



本当は、きっと深刻なことが一杯あると思うのですが

そうやって、落ち込んだり立ち止まったりしながらも

我が家にしても、まだまだ、こみちさんと同じようになんだかジタバタしたり、

泣いたり怒ったり時には、笑ったりしながら

きっとやっているところなんだとおもいます・・・



こみちさんのお子さんやご家族の方それぞれの

やり方と通り道が、きっとあると思いますので

それをゆっくりでも、あせらず見つけていくつもりでいいと思います。



その一歩は、タイヘンなように感じるかもしれませんが

後から振り返ると、そんなもんだったかしら・・・と思えるような気がします・・・



ほんとうに一歩ずつ、一歩ずつです・・・

返信する
はじめまして (ハラサチコ)
2006-09-04 16:26:03
風待人さま、はじめまして。

友人のブログのコメントから飛んできました。

読んでいてぐんぐん引き込まれますね。

kurikou君の感性が伸びやかでステキだな、ということもありますが

ただ「見る」だけとは違う「見つめる」という姿勢から「見つける」こともたくさんあるのかも知れませんね。



日頃、個性豊かな老若男女と音楽療法・看護を通して学ばせてもらっています。

もしよろしかったら、ブックマークさせていただいても良いですか?
返信する
「見つめる」という姿勢から「見つける」こと・・・ (風待人)
2006-09-04 16:47:34
ハラサチコ さま



ようこそ!!はじめまして!!



自分では、意識できていませんでしたが



「見つめる」ことから「見つけること」というのは

なかなかオモシロい視点かもしれません・・・



一生懸命見ていると、表面だけではない、いろいろなことが見えてきたり

思いもよらないものが見つかったり・・・

また、他の人とお話していたりして

思っていたのとは、違う見方を教えていただいたり・・・

ということがあるので、ほんとうにオモシロイですね!



そんなこともあって、ブログというカタチで

いろいろな方とお話できるのは、私にとっては

ほんとうに、世界が広がっていくような感覚があります。



こちらこそ、どうぞよろしくお願いします!



(ところで、ご友人って、どちらの方でしょうか?

もしお差し支えなければ、教えてください。)
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ありがとうございます (ハラサチコ@感謝)
2006-09-04 17:50:22
さっそくのお越し、ありがとうございました。

ブックマーク、さっそく登録させていただきますね。



友人とは、風待人さんが「ポジティブバイアス」の検索で

たどり着いたMochiくんのことです。

(中学時代からの友人でして)



ちなみに我が家、月曜の朝よりも日曜の夜(9時過ぎ以降)

玄関前に「カベ」が出現します(^_^;)

返信する
素敵なお友だち!! (風待人)
2006-09-04 18:10:15
ハラサチコ さま



なるほど!「ポジティブバイアス」のおかげですね!!



このキーワードは、昨日のスクーリングで仕入れてきたばかりです!

(きちんとした意味は、まだよくわかっていませ~ん)



まぁ、ほんとうにいろいろあるとは思いますが・・・



どうせやるなら、ポジティブのほうが・・・「まぁ、いいっか」ってところです。



けれど、そんなノー天気なことを言われると

不快に感じる方もいらっしゃるやも知れず・・・



そのあたりの、ペース配分というか「良い加減」を模索中です。



あらためて、こちらこそ、よろしくお願いいたします!
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