白マムの以心伝心

タイトル「日本のこと 日本のもの」
をあらためました。
オーフェン・マムの
とりとめのない雑多なブログです。

神酒口 (みきのくち)

2012-01-28 22:06:52 | 正月
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マムより

  








神棚の左右におかれた白い瓶子(へいし、へいじ)に
差し込まれているのが神酒口(みきのくち)です。


これに類するものは見るともなく見たことはあったのですが、
神酒口(みきのくち)という言葉は知りませんでしたし、
意識して視たのはこの時、2年前の2月がはじめてでした。



非公開の門跡寺円照寺を拝観する機会を得た帰りのことです。
京都行きの近鉄特急に乗るにはまだ時間あり、駅前の商工会議所内の
きてみてならSHOP」へふらりと入りました。

奈良一刀彫や高価なお仏像の模刻にまじり神棚が陳列されていました。
そこではじめてまじまじと視たのが、この神酒口です。

繊細で優美な形に心ひかれいっとき眺め、手にとりました。





奈良の檜を経木(薄い板)にし細工したものです。



家々に神様をお迎えするために神棚や床の間などの神様の場所、
神座(しんざ)が必要です。
神座には、お供えとして鏡餅や農作物やお神酒があがります。

神酒口は神様を迎えいれるための目印、
門松や正月飾りとしての役割があります。







この神酒口は日本中で作られ、地方独特の意匠をこらして
いたようです。
「いた」と過去形にしたのは、
後継者不足で途絶えようとしているからです。

このような美しいものが途絶えていくのは残念で仕方
ありませんが、まだまだ地方には作り続けられているところが
あるのではと思っています。


以来、気をつけていると神酒口を思わぬところで
みかけるようになりました。





↑これは東大寺二月堂(観音堂)の扁額の隣に
掲げられていたものです。








こちらは↑椿で有名な奈良の伝香寺本堂ですが、
視線を脇にずらすと、






紙で折られた神酒口が瓶子に差し込まれて
いました。




奈良のSHOPでみつけた神酒口は
300年の歴史があります。

その形は「火」と「水」をあらわし燃えさかる炎には、
汚れを焼きつくすようにという、
人々の祈りが込められているといいます。





<故大澤 章彦作(清水市技能功労者)>

↑この神酒口は静岡みきのくち保存研究会さん
から借りたものです。


美しいでしょ?
この静岡みきのくち保存研究会さんには
たくさんの神酒口の画像がおさめられています。

はて?見たことあるなあと思うと私が研究会さんに
お知らせした画像だったりと、笑みがこぼれたりも
しましたが、膨大な画像は立派な文化の継承です。




まわりを見まわしてみてください。
意外なところに神酒口があるやもしれません。




                            次回は円照寺さんがでたところで、
                            拝観不可のこのお寺さんを紹介
                            いたしましょう。
                           
                              


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正月飾りのこと

2012-01-22 17:00:56 | 正月
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私は福岡で生まれ育ち、
18才で上京し、縁あって現在にいたります。

さて、家庭をもったときのことです。
味噌汁を作ろうと「いりこ」を買いに出たのですが、
どこにも売っていません。

「いりこありますか?」、
「いりこ? ありません」。

何軒まわってもどこにもいりこは売っていません。
いりこがいったいどんなものかさえもわかって
もらえません。

いったい東京の人はどうやって出汁をとるのだろうと
困り果ててしまいました。


後に、いりこは関東では「煮干し」ということが
わかり笑ったものです。
今現在、「煮干し」を知らない人はいないでしょうが
当時のは九州ではニボシは聞きなれない言葉。
というより私は知りませんでした。





<実家の大玄関の正月飾り>



さあ、はじめてのお正月です。
古い木造アパートですが、いっちょ前に玄関飾りを
飾ろうと買いにでかけて、落胆してしまいました。

「これは、正月飾りじゃない」

正月飾りは全国津々浦々同じものと思っていた私には、
目の前のそれは
縦に長く、扇子や伊勢海老で飾り立て
装飾過多で、安っぽくさえみえました。



福岡の正月飾りはおおむね、横に長く、うらじろ、葉つきのだいだい
があしらわれた質素なものです。

勿論、逆も可なり。
東京の方が九州で暮らすことになれば、こんな飾りっけのないものは
「正月飾りじゃない」ということになるでしょう。

日本は小さな島国ですが、東と西では随分と違いがあるものです。



<東京でよく見かける正月飾り>


毎年1月10日前後は京都・奈良に出掛けるのですが、
いつも顔がほころぶのはお正月飾りが
装飾過多にあらず、なお且つ洗練されているということです。
もっといえば、今様の創作飾りではないということです。
伝統が守られているということでしょうか。


このところの正月飾りは、創造性が重視されて
「変わり正月飾り」とでも命名しましょうか、
なんでもありで、個性的な飾りが
家々の玄関を飾っています。
確かに可愛いのです・・・が。


着物が個性的な着付けで流布しているように
いいことなのかもしれませんが、
私はあまり好きではありません。



旧年中の悲しみや、悪や不浄を祓い清める意味をもち
なお且つ、神を迎える清浄な場所であることを示す飾り
は清清しく簡素でいて美しいものであって欲しいと
思っています。



下記に掲載する正月飾りは1月8日9日と京都奈良にでかけた
おりに見かけた飾りです。



<京都 永観堂智福院院>



<京都>



<京都 銀閣寺八幡神社>



<奈良>



<奈良>



<奈良東大寺>





東北のお正月飾りはどのようなものなのでしょう。




*この項の画像の無断転載を禁じます。

2012年 寿ぐ

2012-01-04 11:46:54 | 正月



市販のお節料理に食指がうごきません。
甘くて濃い味付けと途方もなくお高い値段。
とてもそれらを寿いでなんかいられません。

 

毎年、品数は少ないのですが、3日がかりで
好きな物、保存がきく料理を作ります。

黒豆は丹波の黒豆を1昼夜砂糖水につけて
コトコト煮ます。6時間ほど弱火で煮ると、
つやつや、ふっくらとした柔らかいお豆さんの
出来上がりです。
これで2011年も豆に暮らせます。

子孫繁栄の数の子も3日前に皮をはいで
筋をとり流水で塩を抜き薄いお出汁に
つけ込みます。
孫がいっぱいできるかしら。

お豆さんを煮ている間に、鶏ガラで
お雑煮のお出汁をとります。
1羽150円ほどのガラを2羽いれます。
それはそれは上等の出汁がでます。
干し椎茸の戻し汁をいれると味に
奥行きがでます。

お雑煮をよそう寸前に細く切った
するめと昆布を椀の底にしのばせます。

これで、1年、悪いことスルメ。よろコンブ。
です。
いつも母がそう言いながら食べていました。

栗きんとんは黄金の運がつくように
お願いしながら金時芋をこしながら
甘さをおさえた味に整えます。
宝くじはこれでОKでしょうか。


あとは保存のきく牛タンの味噌漬けに
かしわ肉をくるくる巻いて生姜と
白ネギを加えただし汁でボイルした
かしわ巻きにバジルペンネを加えます。


どれもお屠蘇にあって、3が日は
主人も私も赤ら顔です。



寿







武蔵野市 杵築神社舞台

京都合気道教室のお知らせ

<烏丸御池稽古会のご案内>
指導・財団法人合気会所属合気道四段入江康仁(早稲田大学合気道会45代主将)

地下鉄烏丸線、東西線烏丸御池駅すぐの所に、合気道稽古会を開設しました。
子供から大人まで、呼吸法を大切に、心と身体の健康のため、楽しく稽古を行っていきます。
体験稽古を受け付けておりので、ぜひご参加下さい。
小学生未満のお子様についはご相談下さい。
稽古場所
スタジオ ヒラルダ 永和ビル地下1階
地下鉄烏丸線 地下鉄東西線
烏丸御池駅より徒歩1分
稽古日  毎週土曜日 稽古時間
15:00~16:10
16:30~18:00
稽古場所  スタジオ ヒラルダ
体験稽古のお申し込みやご質問等、お気軽にどうぞ。
  この道場の他、京都旧武徳殿、京都新聞文化センター、亀岡市、
大津市、東京都武蔵野市にて開場しておりますので興味のある方はホームページをごらんください。
電話 075-842-0033
携帯電話 090-4839-5480
メール iriedojo@gmail.com
ホームページ
http://www.geocities.jp/aikido_iriedojo/karasuma.html