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100分de名著「夏目漱石スペシャル」

2019-03-26 | 日常
100分de名著「夏目漱石スペシャル」

道草か明暗だけで四週やってほしかったなー

面白かったです。


夏目漱石と言えば坊っちゃんを初めて一冊まるまる読んだのは中学生の頃だったと思うけど、
かの有名な「マドンナ」が、坊っちゃんの彼女ではなくて、彼女になることすらなかったのにとても驚きました
物語のヒーローと一応ヒロインみたいなのはたとえ悲恋に終わろうが終わるまいが、まあいろいろあるものだと、読書歴の浅い、世界の狭い子供だったし思い込んでいたのです
まったく関わることもなく、しかも同僚がマドンナを取っただの取られただの、いわゆる勝者のアイテム扱いってのにびっくりしたわけですね

赤シャツもたいして好きになれませんがうらなりはぐじぐじやられっぱなし、積極的に嫌いで何の魅力も感じませんでした。
正直物語の中の坊っちゃんの教え子、旧制中学の生徒たちも底意地が悪くて乱暴で大嫌いです

好きなのは坊っちゃんの乳母?女中?の「清」さんだけです。
清はちょっと間抜けで坊っちゃんを多少イラつかせるけど、結局心の美しい優しい人だと、坊っちゃんがさんざんな松山生活のあと思い知り、
東京戻って短い期間だけでも一緒に暮らせたことはある種の救いです。
描写は少ないけど。
無鉄砲やら正義感ではどうにもならない理不尽を心に抱えたまま松山を離れた坊っちゃん。
その心境で読者の私も切なくなっているところに、彼女の静かな優しさと温かさがほんとに最後染みるのです。とっても泣けます。




石原豪人先生が、坊っちゃんは登場人物が全員ゲイなら、作品の疑問点の全てが説明付くと著作で検証しています

ゲイというかBLとして読めばそれなりに面白いかも
赤シャツと野だいこの関係とか。
坊っちゃんとやまあらしの関係とか
うらなりと赤シャツもいいですね。愛憎のあまりマドンナ(これもついでに美青年にしてしまえ)を恋の鞘当に使うのです

全員美形だときっともーのーすーごーーーく楽しいと思います





キャスティング、ベト坊っちゃんならシューくんは清なんだけど。まあ。ファッションは可愛いので。