遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

真夜中の読書感想文 島本理生「ナラタージュ」

2009-02-11 02:11:59 | 読書感想文
真夜中の読書感想文
:ただ漠然と読んでるだけなのも詰まんないから400字詰め原稿用紙一枚分感想を書こうと思い立つ。ネーミングの意味は特になし。強いてあげればノリ。

 シンプルな恋愛小説。
 ヒロインは女子大生。高校の時の先生が好き。そして、そのヒロインは同年代の学生に好かれている。A←B←Cと書いたほうがわかりやすいかもしれない。「玉突き恋愛」とでも呼びたいところだ。
 普通、恋愛小説では三角関係を使うものだが、この小説は一直線。その潔さに驚く。
 AとBは「好かれる立場」にあるが、それぞれ相手の好意にこたえることができない。こたえられないのにはっきり拒絶することもできない。そんな恋愛の罪というか人間の弱さが描かれている。一番気の毒なのは「C」となるが、ちょっと同情できない感じで描かれている。この辺は意図的なものかどうかわからないがうまい。
 ただ、どの登場人物も妙にこぎれいで、感情移入ができない。それなら傍観者として楽しみたいのだが、目新しい設定がなくどこに面白みがあるのか最後までわからなかった。残念。
コメント (4)
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