2019/9/3
・空宙空地『ショウアワセルフ』。
・時計に見立てた舞台上で、一組の夫婦が短針と長針のようにぐるぐるばたばたと人生を全うしようとする話。
・二人は針ではなく人間なので、進む速さだって変わるし、出会ったり、すれちがったり、ともに歩んだりする。
・ただし一時停止や時間をさかのぼることはできない。どんなにがんばっても。
・堂々巡りに見えるけど、同じ瞬間は一度もない。
・ドタバタとした泥臭い足音に悲哀を感じる。自分を重ねてしまう。そういうお客さん多かったと思う。
・二人だけでも、構図が貧相にならないように工夫されてる。
・元々演技だけでも勝負できる二人がここまで体を張ってたら、若手とかどうしたらいいんだろう。
・星くずロンリネス『ヒーローシチョウ』
・抜群に気が効いてる紹介VTR。抜け目ない。
・人前に出ると緊張してまともに話せなくなってしまう市長が、ヒーローショーを通じて成長する話。
・最初の立川圭吾くんのセリフが聞き取りやすくて安心する。短編作品は、立ち上がりがほんと大事。
・ヒーローショー要素と市長の成長要素と回文要素が別々に回転している感じがしてちょっと混乱する。要素が多い。
・それでも客席は沸く。発想力の腕っぷしが強い。
・全作品の上演が終わった後、審査員の鴻上尚史さん、石塚慶生さん、戸田恵子さんの講評。
・勝った負けたもいいけど、こんな方々に直接自作の感想を聞けるのは、ものすごいご褒美。
・鴻上さんは、厳しめのこととやさしめのことを一息で仰る感じ。スパッと切って一瞬で傷薬も塗っていく。カマイタチ(妖怪)みたい。
・とはいえ、自分はそのころ上手袖にいたので、あまり集中して聞くことができず。
・ホワイトボードを運んだり、チャンピオンベルトを袖で受け取って委員長に渡したり、地味に動く。目立たない感じであってほしいけど、どうだったんだろう。
・俳優賞は空宙空地の関戸哲也さん。
・空宙空地を最初に知ったのは、もう一人のおぐりまさこさんの一人芝居だったし、作演出のイメージがあるからちょっと意外な感じ。それでも、決まってしまえば他の選択肢はなかったように思える。
・アフターパーティーで自己紹介もせずウカツな感じで江田さんに話しかけてしまったのは反省したい。