遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

THEATRE MOMENTS『フランケンシュタイン/怪物』

2025-02-24 00:43:12 | 観劇三昧

2025/2/23

・ビクター・フランケン博士が、自身の生み出した怪物によって大切な人々を次々と失っていく話。

・前説でお客さんを交えてシアターゲームが始まる。

・本作は本編への導入も担っていたけど、作品によっては、客席の空気作りのために取り入れてもよさそう。

・ただ、インプロ以外ではあんまり見たことないから実際にやろうとすると難しいのかな。

・舞台装置としての人体の使い方がおしゃれ。

・実際に物を用意するよりフットワーク軽く色んな場所を表現することができる。深い森の表現も他の方法では難しい再現力とスピード感がある。

・ただ人体の椅子は、拷問感と言うかなんというか、別の意味が生まれてしまってソワソワしてしまう。

・椅子→怪物になるところもズルいと思ってしまう。

・他には透明なボックスとロール状のフィルムを使用。

・実際、よくわからないところもあったけど、ポイントになるシーンで印象的に使われている。

・複数の人体にフィルムを巻き付けることで、うまく醜い怪物を表現していた。肉塊感。

・ウィリアムの死体を見つけるところ。箱を取ると時間が動き出す感じはおもしろい。

・複数の人体でひとつの怪物を表現するのは珍しくないと思うけど、本作の場合は死体の寄せ集め感があって一際フィットしている。

・盲目の老人を相手にしている時は一人で演じて、目の見える人たちの前に出ると複数名集まって怪物感を出す見せ方もうまい。

・孤独な存在には名前は不要という、フランケンの誤解を逆手に取った視点。本作のオリジナルなのかな。

・自ら生み出した怪物が知性を身に着け、人々の脅威になっていく様子は、科学の色んな側面に置き換えられる。今ならAIの高度化。

・実際、科学者たちの積み重ねた研究の成れの果てが醜い怪物だったという見方もできそう。

・かと思ったら、最後のナレーションでフランケン博士の研究の成果が現実とリンクして肯定的に語られる。

・どちらかというと科学の負の側面が語られる話だし、現実は現実でコロナ禍が大変なことになっている時期。どちらにもリンクしてなくて戸惑ってしまった。

 

◎詳細(観劇三昧HP)

■公演時期 2020/10/18

■キャスト
今野健太
中原くれあ(以上、THEATRE MOMENTS)
青木まさと
大窪晶(演劇集団円)
ちょびつき雨宮
友野翔太
豊田可奈子
三橋俊平

■スタッフ
原作:メアリー・シェリー
脚色・演出:佐川大輔 Creator:All members+札内茜梨
衣装:有島由生(斧頭会)
照明:宇野敦子
音楽:越川徹郎
楽曲提供:井ノ上孝浩
舞台監督:服部寛隆
宣伝美術:印田彩希子
宣伝写真:Basigrapher
音声ガイド:NPO法人シニア演劇ネットワーク
字幕・ウェブサイト翻訳:中井奈々子(英語)・YU DU(中国語)
演出助手&字幕制作:三石美咲
演出助手&小道具制作:鹿又由菜
映像撮影・編集:株式会社キャット

■あらすじ
スイス、ジュネーブの名家に生まれた天才科学者ビクター・フランケンシュタイン。
幸せな幼少期を過ごしていた彼だったが、母の死をきっかけに「生命の真理」を解き明かそうと、大学で研究に没頭していく。墓場の死体を集め、新しい生命を誕生させようと考えたビクターは研究の末、新しい生命の創造に成功する。しかし、孵化し動き出したその生命体はあまりに醜く、彼はその怪物を受け入れることが出来ず、研究室に放置して逃げ出してしまう。数年後、ビクターの前に怪物が現れる。怪物は驚くべきことに言葉をしゃべりだす。ここに至るまでの迫害された境遇を語る怪物は、孤独な自分にお似合いの伴侶を作って欲しいと懇願するのであった。
ビクターは悩みながらも、怪物の要求を受け入れ、伴侶を作り始める。しかし、完成目前に、自らの手でその伴侶を破壊してしまう。それを目撃した怪物は「お前が幸せの絶頂の時に復讐してやる」と、その場を去って行った。
数か月後、ビクターは幼馴染のエリザベスと結婚をすることになるのだが、結婚式の初夜に怪物は現れ、新妻のエリザベスを惨殺し逃亡。ビクターは怪物へ復讐すべく、怪物の後をどこまでも追っていくのであった。

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劇団なのぐらむ『SPARE ME』

2025-02-16 20:23:25 | 観劇三昧

劇団なのぐらむ『SPARE ME』

2025/2/16

店主が亡くなった小さなバーに、閉店を惜しむ人々が集まる話。

こじんまりとした題材のわりに登場人物が多い。店員、元店員、建物のオーナー、遺族など、90分強で15人。

話の進展よりも新しい登場人物が出てくるほうがはやい。役者さんの起用方法がとても贅沢。

あらすじを見る限り、しみじみ方向の話なのかなと思ったら、それぞれが話したいことを話すし、人の話を遮りがちだし、デリカシーもないし、わりとギスギスしている。

奥様連中が、関係性の近い人が集まっている場所で、亡くなったばかりの人のゴシップを想像してニヤニヤしている。

残された彼女が、店を続けるのを固辞するのも当然だなと思ってしまう。

たかが三十路で年齢マウントを取られるのも面倒すぎる。

タイトルは「勘弁して」だけど、「予備としての私」の意味もかかっているのかな。今後は自分自身のための人生を歩んでほしい。

結構最後のほうまで、店主が亡くなったのは客と店員から受ける心労が原因だったのではと勘繰りながら見てしまった。

 

《詳細》(観劇三昧HP参照)

■キャスト
染谷綾子
藤﨑啓
杉山朱里
古川日菜子
ヤスススム
棗田淳耶
安曇野やよい
小林妙子
北原華瑠那
水上あやみ
岩崎理沙(エヌ・クリエイション)
森川芽衣
濵田創
だんだー
西山晴香

■スタッフ
戯作・演出:鈴木実
舞台監督:わたなべひでお
照明:山岡茉友子
音響:ひのだい
舞台美術:猫侍
動画撮影・編集:平井将人
宣伝製作:ヤスススム
制作:劇団なのぐらむ
衣装・小道具:劇団なのぐらむ
企画・製作:劇団なのぐらむ

■あらすじ
田舎のバーを切り盛りしていた京子さん。
突然亡くなっちゃって…悲しいけど、みんなで店じまいをしよう。

京子さんの作る料理、おいしかったなぁ…。
でも京子さんってどんな人だったのかな?
私たち、京子さんのことあまり知らなかったかもしれないね。

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イチニノ『千年後の冒険』

2025-02-06 19:37:00 | 観劇三昧

イチニノ『千年後の冒険』(無料)

2025/2/5

病気を他人に引き渡す技術と法律のある世界で、病気を渡した側の女性が、渡された側の人にあいさつする話。

映像内に医者が一人、舞台上に病気を引き渡した女性一人がいて会話する。加えて、作中には登場しない、話すこともできない引き渡された一人もいる。VRとして近くに存在しているらしい。無観客配信という上演形式に合わせた設定。

病気を引き渡す、引き渡されるという制度がどういう事情でどういう理屈をもって成立しているのかよくわからず。

それによって、だいぶん渡し手と受け手にどう感じていいのかが変わってくると思う。

渡した側の女性の話し方。切実さが声に乗る感じで引き込まれる。演者は梅木沙羽さん。

ただの石でも長く継承していくことで意味が生じるという考え方はおもしろい。病気を引き渡すこととどう繋がっているのかはよくわからなかったけど、宗教という概念の最も簡略化したモデルとしてうまい表現だと思う。

《詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2021/02/20

■キャスト
梅木彩羽(イチニノ)
前島宏一郎(イチニノ)

■スタッフ
作・演出:前島宏一郎
照明:赤城治利
制作:Project ICHININO
令和2年度SPAC県民月間
劇リンピック~静岡演劇フェスティバル~参加作品

■あらすじ

遠いか近いかわからないくらい未来の話。

他人の病を「引き受ける」こと、
他人に病を「引き渡す」ことが
認められるようになった世界。

いずれ潰える人の命より、
もっともっととおい未来を、
楽しみにする人の物語。

-----------------------------------------------

イチニノです。イチニノさんです。
無観客配信になった、初開催の「劇リンピック」への参加。
厳しい感染症対策ガイドラインに対応して、
不得意な(汗)配信に特化した、新しいイチニノのあたたかい物語です。

公演情報(イチニノHP内)

https://ichinino.jimdofree.com/mission/%E5%8D%83%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%86%92%E9%99%BA

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日穏-bion-『月の海』

2025-01-23 14:41:50 | 観劇三昧

日穏-bion-『月の海』(観劇三昧)

2025/1/23

・認知症かつ寝たきりの母と暮らす静の家に、5年前に行方不明になった兄にそっくりの泥棒が現れる話。

・類型は結構ありそう。

・本作では、母は兄のことを気にかけていたため、偽物なのに介護の上では重要な役割を担うことになる。加えて、介護疲れ気味な静の精神的な支えになっていく。

・なので、バレるバレないという話については、話の焦点にはあんまりなっていない。

・バレてない前提で話は進みつつ、演技でバレているんだろうなとわかるくらいの塩梅。むずかしい。

・行方不明の兄と、彼にそっくりな泥棒を同じ俳優が演じる。別人だから演じ分けはするけど、やりすぎると騙される周囲がバカっぽく見える。特にバレていないという前提なので加減が難しい。

・「匿ってやるから母の介護をしろ」という展開もありえそうだけど、意図的にそのあたりボンヤリさせているようにも感じる。

・介護の辛いところや、人間関係の不穏さのようなものはほとんど描かれていない。語り口が穏やか。

・登場人物も、泥棒の相方が悪そうなくらいで善人しかいない。

・全体の中間ちょっと手前で正体を疑うというか、偽物だと気付く人が現れる。構成きっちりしている。

・AVつながりの知り合いはかなり偶然性が高い。

・あの状況で口止め料いるんだろうか。

・泥棒の手際が、本当に今まで何度もやってきたのかと思うくらい悪い。せめて留守の家を狙えばいいのに。

・プリンをたくさん出してくるところ、善意のブレーキが壊れてしまっていて楽しい。

・根がひねくれ者なので、泥棒を繰り返す悪党がこの家族にほだされるところや、認知症の母の最後のメッセージが素直に信じられなかった。

・少し昔の話かと思っていたら、ポケモンGOが出てきたので、わりと最近の話だった。ああいう防犯意識ゼロの地域って今どのくらいあるのかな。

・マルティン・ルターの金言「死は人生の終末ではない、人生の完結である」は知らなかった。応用も利きそうだし、知らん顔して使いまわしたい。

・バレてからが潔い。ちゃんとキレ散らかして同情させない。きっちり線を引く。ある意味、誠実だった。

 

《詳細》(観劇三昧HP)

■公演時期 2018/07/16

■キャスト
内浦純一
岩瀬晶子
宮地大介
堂免一るこ
宮内勇輝(劇団フルタ丸)
藍原直樹
田川可奈美
本田和大
たんじだいご

■スタッフ
企画・脚本:岩瀬晶子
演出:たんじだいご
演出助手:佐藤萌子
照明:松本永(eimatsumotoCo.Ltd.)
音響:平井隆史
舞台監督:村信保(劇団キンダースペース)
舞台美術:吉野章弘
宣伝美術:松浦周作(㈱マッシュルームデザイン)

■あらすじ
仕事を辞め結婚も諦めて実家で母の介護に専念している望月静は、認知症が進行した母の介護に限界を感じ、借家を明け渡すタイミングで老人ホームに入所させることを決心する。
自宅での最後の時間を楽しんでもらいたいと願う静だったが、母は5年前に行方不明になった静の弟・豊に会いたいと言って困らせる。そんなある日、死んだと思っていた豊が突然帰って来る!?
親の介護という身近な話題を軸に「家族」や「いのち」をテーマとした主人公2人の再生物語。
笑って泣けて、最後に心がじんわり温かくなる日穏テイスト満載の舞台。

 

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青年団『ちっちゃい姫とシャベルン博士』

2025-01-11 22:07:41 | 観劇三昧

青年団『ちっちゃい姫とシャベルン博士』(観劇三昧)

2025/1/11

ちっちゃい王国のちっちゃい姫が、イチゴの呼び名をサンゴやイチヨンに変えるという話から、言葉の意味について学んでいく話。

隣国の王子たちはホントにしょうもないけど、すぐに軌道修正できるのは見どころあるのかもしれない。

メロンの種類や、湖、池、沼、水たまりの違い、シャベルとスコップの違いなど、意味のグループわけを紹介する。

並行して、お化けがやってきて、伝統の「志村後ろ」をやったりする。

子供の反応が活発で、この古典的な演出がいまだに現役で通用するというのが発見だった。

そこから、お化けと幽霊と妖怪がどう違うのかという話。関係ないようで繋がっている。

特別な物には別の名前が付くという話できれいにまとめられたと思うけど、子供たちにはちゃんと伝わったんだろうか。

色々な例が挙がっていたけど、そこだけ伝わっていれば成立する話だったと思う。

《詳細》(観劇三昧HP)

■公演時期 2024/08/12

■キャスト
森岡望
村井まどか
髙橋智子
永田莉子

■スタッフ
作・演出:平田オリザ
美術:杉山 至
音楽:やぶくみこ
照明:井坂 浩
舞台監督・映像・音響操作:島田曜蔵
衣裳:正金 彩・中原明子
制作:太田久美子
企画制作・主催:一般社団法人江原河畔劇場

■あらすじ
ちっちゃい姫は、いろいろなモノに興味を持つお年頃です。「どうしてイチゴは、イチゴって言うの?」
「どうして国によって言葉が違うの?」そんな無理な質問をして家来たちを困らせます。
世界中の言葉を知っているシャベルン博士がやってきて、姫に少しずつ、言葉の不思議について教えてくれます。

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青年団『ちっちゃい姫とハカルン博士』

2025-01-06 23:28:40 | 観劇三昧

青年団『ちっちゃい姫とハカルン博士』(観劇三昧)

2025/1/6

ちっちゃい王国の小ささが不満な姫を、従者と博士がなだめようとする児童劇。

姫がなぜ不満なのかを客席の子供たちに予想してもらったり、クイズを出したり、積極的にコミュニケーションをとっている。

実際、子供たちの反応もいい。

おおきいちっちゃい、ひろーいせまい、たかーいひくいという印象的な曲がリフレインされる。やはり児童劇に音楽は欠かせない。

「サンドイッチは自由です。いくら王様と言えどもサンドウィッチの自由を奪うことはできません」という、よくわからないけど、かっこいいセリフ。

姫と博士は色々なところを回って、色んなものを測る。測れないものもある。

途中でまばたきガマン競争に参加したが、真剣にやったのに3秒も持たなかった。

大きさはあくまで相対的なものだという方向なのかなと思いつつ、意外とふんわりまとめた感じだった。解釈は子供たちにゆだねるということなのかもしれない。

 

【詳細】(観劇三昧HP)

■公演時期 2024/08/12

■キャスト
森岡 望
村井まどか
永田莉子
福田倫子

■スタッフ
作・演出:平田オリザ
美術:杉山 至
音楽:やぶくみこ
映像:陳 彦君
照明:井坂 浩
舞台監督・映像操作・音響操作:島田曜蔵
衣裳:正金 彩・中原明子
制作:太田久美子
企画制作・主催 一般社団法人江原河畔劇場

■あらすじ

ちっちゃい国のちっちゃい姫は、でっかい国の大きい王子にいつもいじめられています。
ちっちゃい姫は、何でも測れるハカルン博士に頼んで、ちっちゃい国にある大きなものや長いものを捜す旅に出ます。
二人は、いろいろなものを測っていく中で、世界には、測れないもの、比べられないものがあることに気がついていきます。

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KUROGOKU『DOLL』 《Team R》

2024-10-07 00:40:53 | 観劇三昧

KUROGOKU『DOLL』 《Team R》

2024/10/6

・宿舎のルームメイトになった高校生五人が入学して高校生活を送り、結果入水事件を起こす話。

・1983年の戯曲。もう古典と言ってもいい有名作だけど、上演しているのを見たのは初めて。

・年代は作中でも言及される。

・今は技術の変化が目まぐるしくて通信機器ひとつでもノイズになりかねないので、変に濁すよりもはっきり年代に触れたほうが書きやすいのかもしれない。

・髪型も1983年時を意識している。

・それぞれ全く異なる個性の生徒たちが同じ部屋で生活をするので、軋轢もあるが、なんだかんだでお互いを許しながら暮らしている。

・今の感覚だと、仮に校則や法律が許したとしても、自分以外は非喫煙者しかいない室内でタバコを吸うのは論外なんだけど、そのあたりもなあなあになっている。

・その生徒がまさにそのタバコで停学になりそうになり、なぜか他のルームメイトが彼女に謝る流れになっている。喫煙者の自業自得としか思えない。

・同じようなやりとりは他にもあって、男の子の告白を受け入れられなかった女子が、他のルームメイトに責められる。

・特に責めていた生徒は完全にただの嫉妬なのに、なぜか振ったほうが悪者扱いされている。

・自分に合うか合わないかなんて、実際にやりとりしてみるまでわからなくて当然だろうに。

・フラれた当てつけに自殺未遂するようなやつはフラれて当然。

・そういう理不尽さや、その場の雰囲気に流されている感じも、高校生らしいと言えばそうなのかもしれない。

・ただ、死ななくてもいいのにわざわざ死ぬような人たちが、最後に感動的な雰囲気を出しているのは乗りにくかった。

・エピローグ風のシーン、やっぱり死ななきゃよかったのに。

・ルームメイト五人がそれぞれの抱えている問題が順番に明らかになっていく。

・各演者の細かい表情の作りこみや言い立てもうまくいっていたと思う。練度が高い。

・それぞれ見せ場があってやりがいがありそう。

・最初に圧倒的な勢いで駄々をこねている生徒がかわいい。

・実生活でもあんなに全力で駄々がこねられたら気持ちよさそう。誰もいないところで試してみたい。

 

■詳細(観劇三昧HP)

■公演時期 2023/10/19

■地域 関東

■キャスト
佐々木奈緒
倉田みどり
菅原茉利奈
小橋杏佳
柳町明里(劇団身体ゲンゴロウ)
元山日菜子
石田梨乃
藤山ももこ
中前涼眞
畳谷洋登
小坂広夢(声の出演)

■スタッフ
原作:如月小春
企画・製作・演出・照明:黒柳安弘(KUROGOKU)
舞台監督・美術:藤田清二(工房 F)
音響:松本将太
舞台・宣伝写真:野村尊司(KUROGOKU)
映像撮影・編集:中島一人(ハートライン・ピクチャーズ)
編集:黒柳安弘(KUROGOKU)
宣伝美術:平井辰夫
フライヤーモデル・ヘアメイク:柊みさ都
当日運営:水沢 綾
制作・衣装:大澤このみ(KUROGOKU)

■あらすじ
進め! 進め! 進め!
泣き寝入りの少女たちよ
今こそ我らは汝らに告ぐ
時来たれり
ただちに哀しみの冷たい壁を打ち破り 我らと共に進軍せよ
ありとあらゆる艱難辛苦をのりこえて 何があろうと生きようとせず
決して生きようとせず
我らと共に進め! 進め! 進め!

初演から40年。今なお褪せることなく輝きを放つ、如月小春による珠玉の名作

何故、少女たちは水になったのか

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Nibroll/ミクニヤナイハラプロジェクト『リアルリアリティ』

2024-03-18 18:02:03 | 観劇三昧

2024/3/18

プロジェクションマッピングとコンテンポラリーダンスと音楽を組み合わせた舞台芸術。

ダンスは演劇ほど演者の表情に焦点がないので、見た目が暗くなりがちなプロジェクションマッピングとは相性がいいのかもしれない。

最初パネルに、不自然な姿勢で首を吊る人々の映像がたくさん映し出される。

自分にはタイトルと、実際の表現の関係性はよくわからなかったけど、とりあえず生と死のモチーフが繰り返し出てきているよう。

数字の海に流されていく死体のようなもの。

暴力や戦争のようなもの。棺桶のようなもの。

地層のように世代が移り行く感じ。

衣裳を脱ぐ動きが多いのも代謝の表現なのか。

なので、テニスと新体操っぽい部分は唐突な感じはした。

もともとダンスと親和性の高い音楽に、照明効果も加わって多層的に見られる仕組み。

というか、照明効果が強い。

ダンス全般の話になってしまうけど、どうしても演目の感想というより、その演目を見た自分の感情の説明になってしまう。

 

《公演詳細(観劇三昧HP)》

■公演時期 2015/01/23

地域 関東

■キャスト
鶴見未穂子
森井淳
石垣文子
小山衣美

■スタッフ
映像:高橋啓祐
音楽:SKANK/スカンク
美術:カミイケタクヤ
照明:ヤン・ベッカー
衣裳:稲村朋子
音響:須貝一也
舞台監督:鈴木康郎・湯山千景
チラシ:カミイケタクヤ・岡本健+
企画・制作:precog

■あらすじ

【EPAD】

「リアルリアリティ」 身体を省略し拡張する 人はできるだけ動かなくてすむようにテクノロジーを駆使するそれに抗うつもりはない 楽がいい それでもどこまで省略しようとするのか ふと不安になる 人々の想像は 遥か彼方にある場所や 過去や未来にある時間をあたかも今ここにあるかのように具現化しようとする それでも人は遠くでおこっている悲劇を想像することすらできないそこにある身体を共有することができない なにもない場所に立ち リアルのない時間を過ごし 言葉のない声を聞き カラダのない人に出会う 死はすぐそこにあり 無限で 確定的で生きることはいまここにあり 限りがあり 不確定な未来にある 身体がなくてもいい時代を生きる私たちが実感できる身体をさがす 私たちは生きています

EPAD・・・「緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業」
(文化庁「文化芸術収益力強化事業」)の略称です。
本サイトでは、同事業において、新旧の舞台芸術の映像を配信できるように権利処理した作品に【EPAD】の印をつけています。

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株式会社オフィスインベーダー『飛び降りたらトランポリン』

2024-03-08 10:20:23 | 観劇三昧

2024/3/7

疫病の感染者を殺す花火を発明した男が、感染者を殲滅したい権力者と、感染者たちの間で板挟みになる話。

主人公はヒラガバンナイという発明家で、コロリという病原体、エレキテル、からくり人形の女の子を発明しているという、江戸時代風のファンタジー。

コロナ禍以前の2008年の作品で、今はたまたま『オッペンハイマー』が話題。

疫病と大量殺人兵器を扱って全体的にコメディタッチなのは、どうしても隔世の感を抱いてしまう。このころは平和だった。

たぶん今上演したら全然違うタッチになるんじゃないかと思う。

目まぐるしくシーンが変わっているのに、高低の演技スペースと下段台部分をうまく使いこなしていて、転換方法の手数が多い。

演者の技術は全員安定していて、特に刀の使い方が全員すごくきれい。そして速い。

ほとんどの感染者が死んだだろうに、超自然的な力でヒロインだけ生き残ったのはハッピーエンドでいいのかどうかはよくわからなかった。

 

《作品詳細(観劇三昧)》

■公演時期 2008/06/03

■キャスト
白川侑二朗
弓削智久
堀田ゆい夏
佐久間麻由
東勇気
竹口龍茶(はえぎわ)
沖本健吾
小坂逸
安心くり太郎
斉藤きこり
若狭ひろみ
石澤智
田中圭

■スタッフ
作・演出:なるせゆうせい
舞台監督:西廣奏
照明:加藤学・中村浩平
美術:袴田長武・鴉屋
音響:田中亮太
音楽:佐藤こうじ(SugerSound)
衣装:片岡京子(業)・西垣彰彦(業)
宣伝美術:下川大助
振付:市川紅菊
演出助手:小林真二
制作:五十嵐珠実・冨田日出子
プロデューサー:上野真香人

■あらすじ
最後に奇跡しか信じられなくなった女の子、
最後まで自分しか信じられなかった女の子
そして、ひらめきを待ち続ける男

傾いた時代に翻弄されながらも、自分の信念を貫いた男と、
その男を取り巻く人々で構成された新世紀群像劇
果たして、世の中を少し明るくする閃きは訪れるのか

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マチルダアパルトマン『すべての朝帰りがいつか報われますように』

2024-03-06 00:17:39 | 観劇三昧

2024/3/5

一年前に公園で死んだ一人の男を偲んで、彼と因縁のある女性たちが集まって缶蹴りをする話。

夜の公園という、なにかと若者たちをそわそわさせるロケーション。

年齢的にも世代的にも缶蹴りはないだろうと思うけど、それをさせてしまう夜の高揚感には何となく覚えがある。

ピザは選んでいる時が一番楽しいという話に共感する。

何事もサクサク決められる人をうらやましく感じることは多いけど、うだうだ考える楽しさもある。

たぶんサービス精神だと思うんだけど、カメラが近めなのと、時間の編集が入っているので、舞台をどうやって使っているのか、場面転換をどう見せているのかがよくわからなかった。

個人的な好みかもしれないけど、時間の編集が入ると、演劇を見ている感じが結構目減りする。

団体のことも作品の内容も知らなかったけど、とりあえず見てみるかと思えるくらいにはタイトルが好き。

 

《公演詳細(観劇三昧)

■公演時期 2021/03/02

■キャスト
早舩聖
松本みゆき
かすみまい
小久音
久間健裕

■スタッフ
脚本・演出:池亀三太
撮影・編集:市川唯人
録音:長濱元希
音楽:大垣友

■あらすじ
彼氏の借金肩代わりにヤクザに売り飛ばされる女。
数年ぶりに突然やってきたかつての親友。
恋人から逃げてきた幼馴染。
それぞれの夜はいくつかの朝を迎えて、同じ夜に繋がっていく。
すべての朝帰りがいつか報われますように。

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