しがない公務員の大阪通信

大阪在住、在職の公務員が大阪の過去、今、そして未来を考えます。

中核市ってどんなの?

2011-02-07 | 大阪都構想を考える2018
すっかりご無沙汰していましたが、
「大阪都構想」を考える上で重要なポイントになるであろう「中核市」について、
見ていきましょう。
 
「中核市」とは、
都道府県の業務のうち、
福祉業務の一部を移管されて行うことのできる市です。
 
条件としては、
人口30万人以上で、
都道府県に認められること。
 
当然最終的には国の認可が要りますが、
極端な話、
人口30万に以上ならどこでも行うことができることになります。
 
ちなみに、
「政令指定都市」の場合、
都道府県と同格の扱いを受けることから、
それだけの行政能力を問われることになるので、
かなりの差があるといえます。
 
現在大阪府では、
東大阪市(約50万人)と高槻市(約35万人)の2つ。
 
条件を満たしている豊中市(約39万人)は検討中で、
枚方市(約41万人)と、吹田市(約35万人)は検討すらしていません。
 
都道府県から移管される業務は、
主に福祉業務が多く、
・社会福祉施設(保育園・特別養護老人ホームなど)の設立認可・指導監査
・身体障害者手帳の交付(身体障害者福祉法関係)
・保健所の設置
・都市計画施設又は市街地開発事業の区域内における建築の許可
・環境保全行政に関する事務
が認められます。
 
その一方で、
・児童相談所の設置
・市街地開発事業に関する都市計画決定
・行政区の設置
は「政令指定都市」にしか認められません。
 
特に、
「市街地開発事業」に関して、
「建築の許可」と「都市計画決定」とでは大きく違います。
 
おそらく橋下知事はこの部分が引っかかっているのであろうと思われます。
 
同じ大阪府の中であって、
自分の思いどおりにできないジレンマが発生していると思います。
 
あと、
財源で言うと、
地方交付税が増額補正される程度、
「政令指定都市」みたいに特別な財源ができるわけではありません。
 
これで「大阪都構想」の概要が見えてきましたが...。
 
次回は、
大阪府における問題、
「差等補助」と「二重行政」を考えます。

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