On the Corner

めぐりあいつむぎつづれおる日々を生きていく中で感じたことを

アカペラカーニバル--2

2011-09-23 10:40:30 | Gospellers


ゴスの登場は19時を過ぎた頃。

◆セットリスト

いろは
永遠に
--Rebirth   kitagoyamAJIスーパーファイブ
--Spread Love    〃 (ワンフレーズ)
オリビアを聴きながら ×根本要、渡辺愛香
トワイライトアベニュー ×根本要
NEVER STOP

en (全員)
あの鐘を鳴らすのはあなた
The Longest Time

------

何からくるかな~と思っていたら、パンチのある「いろは」から。
Jazzyではない、オーソドックスな「いろは」は、言葉遊びが際立って
アカペラの野生というかむきだし感と、絶妙にコントロールされた世界感を
教えてくれる。ぐっとゴスペラーズワールドに引き込むね。
きゅっと締まった感じがした、会場の空気が。

ラストのタイピングは、
G・O・S、…P・E・L、…L・E・R・S、…Gospellers!でした。御見事自己紹介。

そして、初聴きの「永遠に」アカペラバージョン。
私はアンプラグドが好きなのだけど、このアカペラバージョンが
できたことで、5人だけでどこにでも御見舞いに行けるんだなー、と
妙にしみじみしてしまった。
大好きな曲だから、きっとこれからも育っていくはず。
去年の世界遺産劇場で聴いた「永遠に」を超える日もきっとくる。

アカペラ編曲は、生みの親である妹尾さんにお願いしたとのこと。


◆大隈講堂といえば…

大隈講堂、大学の頃はもっと大きい気がしていたけど、
実際に舞台に立ってみるとしゅっとしているよなー、とてっちゃん。
確かにとてもこじんまりとしている感じです。

てっちゃんが、Jリーグ発足前年の川淵キャプテンの講話やベルリンフィルを
最前列で聞いていたとか。
この場所といえば、ミスコンだった!というヤスに、オレは野次担当だった、
暴れていた、とかぶせてみたり(笑)

酒井さんは実は、身体測定くらいでしか入ったことなかったらしい。
パンイチか!パンイチで暴れていた、と苦笑いな中学生男子的わいわい。



◆「サカイ、おれたちの席があるよな」


「ありますねぇー」

満面の笑みでのおもむろなてっちゃんの問いかけに、酒井さんも頷き、応じます。

2階席のH列の…7(と酒井さんを指し)、8(自分)、9(ヤスを指し、ヤスも挙手)だっけ、
とあのあたりだよな、と客席をくるくると示し。
そのあたりの方が手を挙げられます。

何のことかな、と思ったら、こちらの講堂改修の際に、寄付した方のお名前が
座席ひとつひとつにプレートとしてついているんですって!

「おれたちが金で買ったんだ、あそこは」というてっちゃんに
早稲田後輩2名がやめなさいって、と制しつつ。
キレイに使っていくためにみんなで出しあっているんですよ、と。

私も二階席だったので、帰り際近くで見てみました。
写真とったり見たりする方で大混雑だったので、ちらりと見えただけだけど。
てっちゃんの名前、ちゃんと「哲也」さんで記載されていた!

卒業生の寄付金がこういう形で残るのはいいなぁ。
文化財にふさわしい、格調と座り心地のよさのあるいいシートでした。

・・・しかし、1000席以上あるのに3人をわざわざ並べてもらうのって、
結構な手配じゃない??特別待遇(笑)


◆まさかのコラボ

この曲をやるってことは想像ついても、この組み合わせだということまでは
わかったひとは誰もいないだろう、という鳴り物入り!

kitago-yamaというユニットと曲の説明をした北山さん、
今日は、トライトーンの多胡兄弟と、AJIの橘くんと柴田くんと5人でやります、と。
「なので、キタゴヤ・マジです」と紹介したコラボメンバーに、
「キタゴヤマ・アジじゃなくて、キタゴヤ・マジなんだね!?」
「特別な感じで、スーパーファイブとか言っちゃって!」
ヤスがうれしそうに何度も力説。

いつの間にやら「キタゴヤマジ・スーパーファイブ」と長いユニット名に壇上で決定。

うー、てっちゃん歌わないのかー
てっちゃんの「あ、なたの~♪」が聴きたかったー!

私の予想としては、ゴス×多胡さんだったので、そりゃびっくり。
北山さんを残し、4人は、はけました。

マジですごいです、このスーパーファイブたち。
すごく微妙な音を出すことに喜びを見出しているのがひしひしと伝わります…。

今回は5人で歌うこともあって、それぞれがリード歌い継ぎ。
北山さんなんて、最初の出だしだけであとはサードとかそのあたりを
歌っていたんだろうなぁという感じです。

4人がふたたび舞台へ。拍手とともにアンコール!
キタゴヤマジたちが真剣にどうする?どうする?と顔を合わせ、それでも即座に、
TAKE6の「Spread Love」をワンフレーズ。

おおー!アカペラ人ー!
どうしても私は「ライムスター♪タッターラ♪」と変換してしまうけど;;

5人で歌えるならば、これ、ゴスペラーズでも再現可能なんじゃないだろうか~(笑)
今まで10声くらいあるからライブでは無理って思っていたけれども。

多胡さんも収録以来、初めて歌ったとか。
北山さんから「た、多胡先輩…!変態アカペラやりませんか!」という電話が
突然かかってきたエピソードなんかも。
「アカペラがなかったら、ほんと変態だよな」というてっちゃん、
「多胡先輩、変態やりませんか!」と茶化してみたりなんかしていたけど
わざわざアカペラとる必要なし、と周囲にばっさり言われておりました。

タゴアジさんたちをお見送りしたあと、今日は楽屋がうるさいというエピソードも。
誰かが練習を始めると「おれもできるかな、と思って」
みんな歌い出してるそうだ。そんな光景は楽しそう!


◆ひとひねりのコラボ

ここで、いよいよ秘境をお招き。
でもせっかくなので、とのことでトライトーンの渡辺さんも。

度々、結構頻繁に舞台に呼ばれる要さん、
「休んでいいのか、何をしたらいいのかわかんなくて楽屋うろうろしてんだよ」
とちょっとふてくされ気味(笑)

あれ、グループには隙がないと長続きしないって話もここでしていたんだったかな。
さっきのスーパーファイブたちのカンペキ度合い=隙がない。
北山さん、苦笑い。

SMAPより先にグループで男声ユニゾンしたのはスタレビだとか(笑)
ユニゾンに飽きたからアカペラやったんだ、とか。

てっちゃんの紹介で、スタレビが今までに3枚のアカペラアルバムを
出していることなど。

要さんがすごいのは、女性の声の高さ、そのままカバーできちゃうこと、と
言った瞬間、「オレ、声は高いけど、腰は低いんだぜ!」

今、くるぞくるぞ、と打てるボールがくるのがきて、本気で打ったー!
っていう感じのネタじゃないですか!とヤスがバッターボックス実演し、
黒ぽんも「今、要さん言うぞ言うぞって目をしてた!」と笑い崩れ。
てっちゃんも爆笑。

そして要さん、がっくりしつつも「ホント見事に5人で同じつっこみをするよなー」

紹介するまでもなく有名、と始まったのは「オリビアを聴きながら」。

私がこの歌に出会ったのは中学生の頃のはず。
さびしげでぬくもりのある詞を、ノートに書き写したりしていたなぁ。

要さんってすごいなあと思うのは、
「夢伝説」みたいな笑顔の声もあれば、「木蓮の涙」みたいな悲しげな声もあり
決して透き通ってはいない声から情感豊かに伝わってくる。
このオリビアは、ニヒルな女性みたいだった。

グループの中で、声が高い、甲高いのは甲斐甲斐しいという要さん的見解、
VOさんは、だからグループにいられる、と、だからクビになっていないと(笑)
ゴスでいったら黒ぽんになるよー。
甲斐甲斐しいときと、甲斐甲斐しくされるのを好むときと両方ありそう(笑)



◆おまえら、そういうことは電波で言えよ!

渡辺さんをお見送りして、残った要さんともう一曲。
ひそかに楽しみにしていた「トワイライトアベニュー」へ。

「黒沢が、学生の頃から何度も歌って、本当に大事にしている一曲」と
てっちゃんが紹介中に、要さんが言い放ったのが「電波で」命令。

いやいや、ゴスペラーズ、スタレビさんのこと尊敬していますから!
スタレビさんを見習って、全都道府県ライブとかやっているし!

と、口々に要さんに待ったをかけるなか、北山さんが、
「今はインターネットがあるんですから、ここにいる皆さんが帰ったら
ツイッターとかブログに書き込んで広がりますよ!」
「要さん尊敬してますなう、とか書きます」とぼそりと酒井さん。

終演後、フォロワーさんに耳打ちされて、
「ゴスペラーズはスターダストレビューをがっつり尊敬しています!」と
書いていましたね。律儀、大事(笑)

で、ゴスがスタレビ見習って、どこででも歌いに行くと言ったら、おもむろに
「でもペンギンの前で歌ったことはないだろ?」とこれまた随分なエピソード。
動物園のペンギンショーの前で歌う機会のあったとのこと、飼育係のかたに
「どれくらいの時間歌いますか?」と聞かれたそうで。
「1時間くらいかな~喋ってたら1時間半くらいになるかもしれないけど」と
なんでだろうと思ったら、ペンギンたちがショーに出てくるのを待ちくたびれないよう
時間を調整するということだったらしい。

マシンガントークにペンギンが疲れる・・・ペンギンショーの前座・・・

想像しただけで、ぶふっと噴きそうだったところに、黒ぽんがペンギンに…!
手をぴんっとのばして、とたとたとステージ上2,3歩歩いた。
さすがいつもの動きがペンギンに似ているだけある。めんこい。
これを評して、「やはり高い声のひとは甲斐甲斐しい」という研究結果に落ち着く。

そういえば山中湖で、要さんから黒ぽんに里子に出されたのはこの曲だった?
詞もメロディーも、ふわりとしていて本当に素敵なんだよね。
笑ったあとの二枚目曲。



要さんをお見送りして、5人で最後の曲「NEVER STOP」。

会場の手拍子のメトロノーム係だったのは酒井さん。
いつもならスナップだけど、どうしても拍子が速くなりすぎて煽られちゃうのを
制すかのように、マイクを持っていない右手でずっと側腿を叩いていました。
そのテンポに合わせて、みんな手拍子。


◆アンコール

スタンドマイクがずらりずらりずらり…。
二階から舞台みおろしていると、センターに向かってナナメにマイクが
置かれるので、なんとはなしにクールファイブを彷彿。
しかも3チーム分、みたいな。全員登場です。

「歌鬼3」の製作に携わったのが大きく、こういうイベントはやりたいと
思っていたというてっちゃん。
震災をきっかけに、何か歌で伝えること、できることはないかと
模索していたところに要さんからも一緒にやろうと声をかけてもらい、
歌鬼つながりのAJIやトライトーン、でもそれだけだと身内ばっかりみたいに
なっちゃうから、と鳥貴族もといSOLZICKを思い出して声をかけ…
この日に至ったとのこと。

楽器がなくて、でもある意味一番の楽器である人の声だけだからこそ
ハートが伝わってくる感じがしたんだよね。


「あの鐘を鳴らすのはあなた」を、4グループ+ひとりが歌い継ぎという
ゼイタクバージョン。

総掛かり戦だと、ベースボーカルがきついだろうな~と思ったけど、
この日は北山さんだけでなく、各グループに頼もしきメンバーたちが。
ずしんと胸に、歌の要を響かせてくれました。


◆まさかの「s、t!」復活。

ずっと長い間想い続けている、という気持ちをこめて、と
「ロンゲストタイム」を最後に。ここで会場全体立ち上がる。

これもみんなの歌い継ぎだったから油断していたら、後半ものすごい疾走、
追い上げてきた!みたいな。
リードをとって、ユージサカイが躍り出た!

「なりきり」とは言わないけれども、会場のみなさんもご一緒に、
ということで気持ちよく歌わせていただきました。
私の隣は男性だったけれど、大きな声で歌っていて、それも嬉しかったなあ。

会場を3パートに分けて、隊長自らハモリ仕切る。ひとりで。

多くはこういうのが好きなみなさんが集まっているからだと思うけど、
それはそれは見事に、大隈講堂に響くハモリ。

そして、それらを大きく大きく響かせたのは、酒井さんの大きな動きと気持ちだ!
並み居る皆さんが、カンペキにバックに徹しているなか、ひとりで会場と
向き合っているというか、しょって立っているのがかっこいいぞ!

本領発揮というか、真骨頂というか、もうもう。
全身でロンゲストな時間を表現するサマに、要さんもヒザつきそうに爆笑。

最後にひとりでもってっちゃった感じだよ、酒井さん。
やー、盛り上げ上手、御見事!


◆余韻

一列に並んで、手をつないで…収まりきらない人数。
上から見ていると、もうちょいAJIがサイドに広がればぐちゃぐちゃにならずに
全員入るぞと教えてあげたいくらいの混みっぷり。

てっちゃんの地声で、

「一緒にがんばろうね!」


全員のつないだ手がわーっと掲げられるなか、「一緒に」ということばが
頼もしくて、優しくて、力強くて、ぐっときた。今も耳に残っているよ。
てっちゃん自身が、「架け橋」なんだな。

演舞場よろしく、赤いベルベットの緞帳がおりるなか、割れんばかりの拍手。

何かしなくちゃ、したいという初期衝動だけではなく、生き様がきちんと
メッセージとして伝わる、芯みたいなものがあったなあ。
人と人とのつながりのなかで見せてくれたように思います。

復興に向けて、まだまだ出来ること、急ぐことはたくさんあるけど
直接的なことだけでなく、こういう間接的なことでも前進につながるなら。


この場に居合わせられたことは、自分にとっては幸せな記憶となりました。
これが3500円なんて…もっと出す!と思うまでの素敵な2時間半。

エネルギー充電しっかり満たされて、心のドアを開放して、空気いれかえ。
私は私の場所で、頑張れることを頑張れるだけやるよ~

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