大阪出張の前乗りにあわせて申し込んだ抽選先行でチケットが取れて感涙。
珠様の退団公演、本拠地で観ることができました。
史学科の血が騒ぐ南北朝。
実在の楠木三兄弟が、当て書きお見事すぎるまでに生き生きと、そして美しく。
前回のレビューWTTでも感じたことだけど、珠様の佇まいの凛々しさ、
流す眼差しのせつなさや艶やかさが
もう本当に「美丈夫」で。
珠様五月人形があったら買っちゃうわ。
ひきこまれるお芝居の安定感に、もうこれが見納めだなんてという惜しさを感じながら
脇を固めるちなっちゃん、れいこちゃんのひとこと発するだけで、動くだけで人となりが伝わる的確さ、
そして今回意外だったのがありちゃん。
ダンスに注目しがちだったけれど、今回の主上の儚さと苦悩ぶりがよかった。
そして紫門さん、誰だろうというくらいご本人の素がないまでの変貌で、
権力者の野蛮な好色ぶりが顔に張りついていて自分に言い聞かせて観ないとわからないくらい。
あの説得力、お見事でした。
桜の美しさは、咲くだけでなく散る姿にもあると思うけど、
登場人物の人生に重ねるように効果的に、はらはらと、ある時は蹴散らされるように桜が舞っていて
その情感に揺さぶられました。
主人公の登場シーンも、オープニングとエンディングの種明かしも、
粋な脚本と演出、感服です。
ああ、このキャスティングで一年間大河ドラマで桜嵐記観たい。
2回公演の日は大劇場内のキャトルは18時閉店、終演後は間に合わない…
でも私には舞台写真を買うミッションがあるのだ。
ということで幕間後すぐの17:40回の整理券をもらっておき、
17:35に合図とともに入店、2分で舞台写真をざざっと買い、17:38に席に着席。
そりゃそうだと思うけど、入店したの私だけです。売り切れ以外は無事get。
ひとりキャトル、満喫できるものならしたかったーーーーー
駆け込み失礼ながら、通路寄りのお席でよかった。
Dream Chaser、ショーは体感5分。
珠様の出番はもちろん締まるのだけど、珠様不在のシーンのなんと印象的なことか。
サヨナラ引継ショーというか、組子の顔がすごくよく見えるショーでとても好き。
れいこちゃん、ここにきて若手アイドルポジションもこなす。麗しき。
スパニッシュのシーン、ずっと観ていたいくらい。ちなっちゃんの青のお衣装、脚長、凄い。
ありちゃんがはけたあと、絶対ナイフ持ってまた出てくると思ったらなかった…
と、思った私はサバイバルナイフを振り回しがちなゆりかちんに慣れているのか(笑)
そして珠様は三三七拍子も似合う…応援団感があるわ。
黒燕尾、デュエダン、そしてひとり大階段の前で踊る姿、目に焼き付けねばと思いつつ
目頭が熱くなるくらいの気迫。
夢を追う人。
若くしてトップ抜擢、きっと多くの苦労があったことと思います。
そして、経験を重ねながら、その才能がのびやかに大成されたんだなあと。
その美しさは本当にかけがえのない発光ぶり。
舞台に魔法をかけているかのように、大階段に流れ星が流れるたびに、ねぎらいと幸せを祈りました。
宝塚、どの組を観ても、まさに一所懸命で、舞台にかける心意気や本番に立つまでの努力も
ひしひしと感じる。
キラキラとした非日常を味わいつつ、それを魅せてくれる美しいひとたちに
背中を押され、日々を乗り切るエネルギーを分けてもらっています。
お芝居もショーも夢中になって観ているうちにあっという間に終わってしまった。
東京公演でまたじっくりと観られますように。
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