On the Corner

めぐりあいつむぎつづれおる日々を生きていく中で感じたことを

ユタカさん、の時間でした

2010-03-21 23:00:20 | Gospellers

3月20日15:00~
渋谷PLEASURE PLEASURE
安岡優単独公演「ユタカさん、時間です。」


春はあけぼの、ならぬ「春は、ノケモノ。」
まさか、まさかのゴスペラーズ坂ツアー2010のタイトル(笑)

他メンバーが、福岡で美味しいカレーとスパイスに出会ってしまったり、
電波が届かない場所にいたり(この音源、自分の携帯に入れたい。切望)
星空を眺めていたら涙が止まらなくなってしまったりで(爆笑)
現場に来られない事態を、ユタカさんひとりでお願いします、という趣向。
(てっちゃんの留守電は「もしもーし。もしもし。なんだよ。…ま、いっか」と切れた)

なので「ゴスペラーズ坂ツアー2010 春は、ノケモノ。」改め
安岡優単独公演「ユタカさん、時間です。」と相成ったという…。
最後のMCで「今風に言うと、スピンオフ?(笑)」


この公演情報がオープンになったときは、ある意味コワイモノミタサというか。
でもドリー兄さん…のプロデュースといい、素晴らしい動きもあった後だから
何かしでかしてくれそうと興味津々だったのでした。

foliadaさんの運のおかげで(大丈夫。きっとこれで終わりじゃないです)
驚くべき良い数字を手に、最前列も夢ではなかったところ、さすがに腰がひけて
2列めのセンターあたりにて鑑賞。ちかい、ちかい。
席をとったあとでも「…もうちょい後ろのほうが観やすい?」とずれてみたり
していましたが、結局後から入ってくる人へのご迷惑にもなりそうだったので。

開演前にはパンフも手にして、おまけのピックもいただきました。
岐阜以来の謎だった「Chant et Guitare」も解明しスッキリ。そうかギターか。
パンフの酒井さんのカメラを構える眼光に「♪」となるサカイスト2名。


開演10分前に開けたビール片手に、開演しばらくは、ユタカさんが何をしても
それこそ笑えて笑えて、遠慮なく大笑いしてつっこんでいましたが、
(そうだ、衣装にまず笑ったんだ。フリルカットソーにピンク蝶ネクタイだったんだ)
気づけば夢中になって観入っていました。
そしてまさか泣けてくるとは。

終演して、アンケート書かなきゃ!よかったと伝えねば、とこんなにも
思い立ったことはなく。
新鮮に、安岡優という人の株がぐぐっとあがったのでした。


LEDを設置したステージ、字幕で歌詩が出る趣向も「詩」を大事に
している彼ならではだと思ったし、ダンス☆マンと組んだことも影響して
いるのかなと思ったり。

ライブでも詩が流れるし、パンフにもその詩が載っているので
眺めていると、安岡ワールドの言葉のくせというか、ニュアンスというか
よく使われる言葉がみえてくるね。

でもいいね、詩を一所懸命うみだした人が歌うのは。


「オレたちはハモっているんじゃない。歌っているんだ」という黒ぽんからの
メールに「まさに今がその状況だよ」と毒づきつつもゴスペラーズメドレー。
お見事のひとことに尽きる。

「うわー、そんな風に歌ってるんだ」と。
どんな音歌っているんだろう、といつも気になりつつ溶け込んでしまって
聴き取れない職人技で綴るメドレー。その全貌に垂涎です。
これ、もいっかい聴きたい。

「星屑の街」「永遠に」「ひとり」「約束の季節」「誓い」「ラヴ・ノーツ」
「ウィスキーが、お好きでしょ」「Promise」「永遠に」「狂詩曲」…だったかな?

LEDに流れる歌唱ポイントにも爆笑。
最初の「星屑の街」は、ハモリに入るのも最後だから無音状態が
続いているわけで。目を閉じて立ったままのユタカさん。
「曲はもう始まっています」とか、「歌っていないときも音楽です」とか。
「やることがだんだん増えてきました」とか。

「約束の季節」リードの北山さんを想像している頃、おもむろに入る「届けて~♪」は
「二階席まで届けとばかりに!」の要点が(笑)
ユタカさんも大きく腕をふり投げて。
そして「二階席のみなさん、届きましたか?」には二階席から拍手喝采。
「最前列のみなさんにも?」には最前列からまばらな拍手(笑)

「狂詩曲」、「目が回らないように」とポイントが出るなか、サビでがつがつ回るユタカさん。
ほえええ、そんな音で歌ってるんだーとオドロキつつ。
「そろそろクライマックス」と流れるなか、ステージセンター際で腹筋のけぞり。
「腰!腰!腰!腰!」の字幕に爆笑しつつ、初めてヤスの腰を拝んだ。
ひとりでもやるのが、ユタカさん。

このメドレーのみならず、他の曲もライブ構成がムダがない。
詰めて詰めて!って感じの一時間半。もうちょい余裕があるといい気もしつつ
休まず駆け抜ける感じのこのぎゅぎゅっと度合いが、今回は良かったのかも。


ものすごく近くで、飛び散る汗も(水かぶった犬のように、ばさっっとした)
ちょっと震えているように見える手も、おなかのおにくも、とにかくよく見える
場所にいたんだけれど、なぜかすごく距離を感じながら見上げていた気がする。
目が合いませんね、とかそういうこと以前に、ステージと最前列の間に
紗幕というかクリアな壁があったようにも感じたんだよねぇ。

「ユタカさん」を演じきっている、SHOWCASE。
変な例えだけど、美味しいケーキ屋さんで、ガラス張りの中で職人さんたちが
丹念に作っている、仕事をしているのが見えるような、そんな感じ。
ああ、美味しそうと視覚でわかるの。

そんな風に思えたのは、座席にもあったかも。
映画館だった場所を改装してのステージ、座席は背もたれも高くて。
気分的には映画を観ているみたいな状態です。
この演出がなせる業だったような気もする。

スタンディングのライブハウスでもなく、なんでこのハコにしたのかな?と
思っていたんだけど。

セットリストの曲、提供曲でわずかにわかるものがあったんだけど
(それでも曲名だけ。実際に聴いたのは初めてのものばかり)
そのほかの曲は新しく作られたんだろうか、と思いながら聴いていて
後半のほうになって「あ。」と思ったんだ。

なんかどっかで読んだぞ?
これ、ぴあ連載の「架空の主題歌」でつくられた詩じゃないか?!
気づいたのは、「MARIA!」でした。←かなり後半。

思えば「ROSE」もそうだった、と思い出す。ロミオとジュリエット。
ああ、「アイス」もだ。じゃきっと他のもだ。
どこかで目にした言葉たちだなーと思っていたのだ。

映画のために創られた架空の主題歌たちを、それこそシアターで聴かせるなんて、
なんてニクイ。やるなぁ、ユタカさん。

ユタカさんを、映画のなかの人のように、スクリーンの中の人のように
知らず知らずに感じていたから、「クリアな壁」があったのかもね。

どこまでも仕事を全うする姿に、なんだか妙に動かされた。

ひとりだからこそ、見えない他の4人の姿も感じるステージ。
あくまでもゴスペラーズのひとりとしての、単独公演。
想像以上に楽しめました。ありがとうー、ユタカさん!

いつまでも旅芸人で。素敵なSHOWが続いていきますように。


※アンケート、良かった曲3曲…を選びきれなくて。4曲○つけました。
メドレーは、別格。
「パンドラ」、ぜひ土曜ワイド劇場とか火曜サスペンス劇場系の主題歌にしてほしい。
お久しぶりの「え?これ?」で始まるコント、緑のネコカサーで歌った「ハコブネ」。

アンコールでのギター弾き語り「紙芝居」もよかった。



 

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