
☆『宇宙はなぜ「暗い」のか?』(津村耕司・著、ペレ出版)☆
宇宙や天文学についての基礎的知識や現代的な話題を紹介しながら、それらを「オルバースのパラドックス」へとつなげていく著者の手腕は見事。画像やイラストも多用されていて、説明もわかりやすい。ある程度天文学に親しんでいる読者にとっては冗長に感じるところもあるだろうが、知識の復習やブラッシュアップにもなるし、評者にとっては意外と知らない話題も多かった。
例えば「オルバースのパラドックス」はオルバースが提唱したものではないことやケルヴィン卿による「正解」については知らなかった。ケルヴィン卿や天文学者たちの研究以前に、作家のエドガー・アラン・ポーが最初に「正解」を与えていたことにも驚かされた。希代の作家の想像力には敬服するしかない。

宇宙や天文学についての基礎的知識や現代的な話題を紹介しながら、それらを「オルバースのパラドックス」へとつなげていく著者の手腕は見事。画像やイラストも多用されていて、説明もわかりやすい。ある程度天文学に親しんでいる読者にとっては冗長に感じるところもあるだろうが、知識の復習やブラッシュアップにもなるし、評者にとっては意外と知らない話題も多かった。
例えば「オルバースのパラドックス」はオルバースが提唱したものではないことやケルヴィン卿による「正解」については知らなかった。ケルヴィン卿や天文学者たちの研究以前に、作家のエドガー・アラン・ポーが最初に「正解」を与えていたことにも驚かされた。希代の作家の想像力には敬服するしかない。
