「人間が1番野蛮だな」
これは、亡き父が生前に嘆息した呟きの言葉
矛盾を感じながら、抗えずにいたであろう、力なく口から出た言葉
「害虫と言って 人は駆除しようとするけれど、神様がそういうふうにその虫を作られたわけでしょ。
生まれた時からお前の食べるものは、なすだきゅうりだと教えられて、だからそればかり食べている。
虫にしたらそれがどうして悪いのかわからないですよ。
人間のエゴでしょ。
生まれた時から害虫なんて言われたら、全くかわいそう。」
【私は虫である】
この方の詩を読んでいると、涙が出て出てしまう。
人間(自分)をみつけて、逃げまどう虫たち
盛んから嫌われる虫たちをみていると、私もさして、虫と変わらないだろうと思う。
真逆の立場なら、そりゃ逃げるだろうよ。たまたま、人間に生まれてきただけだ。
逃げる、隅に隠れる彼から 恐怖心が伝わってきて、ふと哀れに思った。
「こわいね、大丈夫だよ 殺さないよ」そう話しかけ、自分は姿を消した。