
仕事先の人と二人で横浜。男二人、雨の横浜。
空港まで送る合間、少し観光したいということで、「昔よくデートで行ったんですよ、横浜に、ははは、懐かしいですね、行ってみたいですね」との要望を聞き、横浜に。
今はどうか知らないが、ぼくらが学生の頃は、東京の場合、デートと言えば西南だった。西南デートの最果てが湘南で、小田原まで行くと多少意味合いが違ってくる気がする。ま、とにかく東京の西や南がもてはやされた。
そういうところはおしゃれな人間が行くところだと思っていたぼくは当然行かなかった。だから今でも横浜も六本木も自由が丘も詳しくない。
反対に東や北にデートしに行く人間は皆無であった。県境をまたいで横浜には行くが、蕨には行かない。下北沢には行くが、錦糸町には行かない。初詣だって、「サークルのみんなと明治神宮に行って、表参道で食事してくるの」というのはいたが、「西新井大師に行って、帰りに田中商店でラーメン食べてくる」という学生はいなかった。いーじゃん、西新井大師(その頃田中商店はなかったか)。
なわけで、車で少し走りながら、「あ、あそこユーミンの歌に出てくるドルフィンですよ」などと教えてもらったりしたが、知らないことばかり。
「いったいどこでデートしてたんですか?」
いったいどこでデートしてたんだろう?
帰り道、首都高が珍しく混んでおらず、空港の駐車場を8時5分に出て、東池袋の出口に8時26分着。首都高銀座出口近くの直角的なカーブ(コーナーと言わないとだめ?)を気持ちよく走り抜けながら、思い出した。
「そうだ。いつも走ってたんだ」
写真はブラフ18番館。
写真修正を練習して、いつか右の消火器とその張り紙を消せるくらい上達してやる!