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給食「ないと困る」90% ~7月17日・朝日新聞朝刊から②~

2004-07-20 13:50:12 | トリビア☆
☆食意識調査 家庭での関心低下


 家庭での食生活への関心は冷め、給食への期待は高い。

 保護者と子供、栄養士らを対象に、15年ぶりに行なわれた「学校給食アンケート」結果がまとまった。

 料理は「簡便化」し、家での食育に保護者の4割が限界を感じている一方、頼られる側の給食栄養士も、9割が「現状での食教育は困難」と訴えた。

 調査は、農林中金総合研究所の根岸久子副主任研究員が03年夏秋に実施。小学5~6年生と保護者1,500人ずつ、給食に携わる栄養士470人、生産者500人から回答を得て、89年の調査と比較した。

 子供の好きな家庭料理の1位はカレー。ハンバーグ、鶏のから揚げ、焼肉、スパゲティが続いた。
 前回と顔ぶれは同じだが、「作ってくれない」「缶詰と冷凍食品ばっかり」などの記述が増えた。
 一方、好きな給食メニューの9位に魚料理、15位にサバのみそ煮が初登場。家庭に代わって、給食が新たな食材と出合う場になっている実態が浮かんだ。

 保護者に対し、子供の食生活で気になる点を尋ねたところ、「清涼飲料などを飲み過ぎる」「食べ物を大切にしない」などの点を気にかける親は半減。また、4割が家庭での食育に限界を感じていた。

 反面、給食への期待は高く、なくなると「すごく困る」が73%、「少し困る」が20%。合計9割を超え、前回の7割強を上回った。
 「すごく困る」と答えた親の方が、試食会参加などに消極的で、献立や食材への関心も低かった。

 一方、給食に携わる栄養士の9割が「食育は困難」と回答。理由には、センター化や調理委託など効率化が進む中、指導機会が足りない、食材を吟味する権限がない、などがあげられた。
 「家庭の食が崩れている現状では、知識だけ与える指導では、何も変わらない」との指摘も多かった。

 根岸研究員は「もはや家庭だけに食育を負わせるのは難しい。給食食材を地元で調達し、生産者と交流するなど一貫した食の教育をして、子供を通して家庭も変えていく必要があるのでは」と話している。

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