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「早食い」を調べてみました① ~7月6日(火)・朝日新聞朝刊から~

2004-07-06 13:38:38 | トリビア☆
①肥満度

 財団法人ライオン歯科衛生研究所が東京歯科大と協力して、東京都内の20~50代の会社員男女340人で、肥満との関係を調査。
 指標には、体重(kg)を身長(m)で2回割って出すBMIを使用。25以上が肥満、22が生活習慣病に最もなりにくいとされる。

 「早い」と答えた人(40%)の平均BMIは23.5、「どちらとも言えない」(45%)は22.4、「遅い」(15%)は21.6。
 「早い」と自認する人ほど、肥満度が高かった。


②満腹感

 20~40代の男性9人に、1個約100gのおにぎりを満腹になるまで食べてもらう実験もした。
 通常通り噛むと、食事時間の平均は17.2分。メトロノームに合わせて1分間に88回噛んでもらうと約2倍の33.7分に伸びた。
 食べた量は、通常時の約7個(693g)に対し、88回噛んだ時は約5個(528g)で、244kcal少なくなった。1日3食、日数が積み重なると大きな差になる。
 15分おきに計った血糖値は、食事開始15分後から上昇、30分後にピークになった。

 同研究所の武井典子さんによると、血糖値が上がり、脳が満腹を感じるまで少し時間がかかる。「よく噛んで食事時間を長くすると、少量でも満腹感が得られるので、食べる量を減らせる。肥満を防ぐ効果も期待出来る」と話す。


③心拍数・脳波

 大阪市立大の曽根良昭教授(食品栄養科学)は、「早食いは、精神にも大きな負担になる」と説く。温度や湿度を一定に保てる人口気候室で女子学生7人に半人前の食事を5分と10分で食べてもらい、心拍数や脳波を比べた。
 心拍数は、5分では食前より増えたが、10分では変化がなかった。
 脳波は、5分ではリラックスしている時に出るα波が食後減り、緊張している時に出るβ波が増えた。10分では変化がなかった。

④改善策

 群馬大の斎藤やよい教授(看護学)は、食事の60%を3分以内でとる20~50代の男性16人でそのコツを探った。
 最も効果がありそうなのが、盛り付け方。同じ弁当を1・2・5・10皿に分けて食事時間を比べた。1皿だと5.2分、2皿で6.2分、5皿で7.3分に増えた。10皿では5.8分と短くなった。
 「1皿が普段の1口量の約2倍まで少なくなると、1口で食べてしまうのでかえって早くなる。1皿の量は1口の3倍ほど、または1口より少なくして盛り付けるといい」
 

 もっとも、「食べる早さはその人の習慣。無理にゆっくり食べるとおいしくないし、ストレスになりかねない」と斎藤さん。
 徐々に習慣を変えていくのがいいようだ。

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