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イラスト/ジュリー・ロジャース
教会が主催した2016年の「Light The World—光となりましょう」クリスマスキャンペーンは,わたしにとってわくわくする体験でした。毎日の課題を達成するのが楽しく,特に,5日目のテーマ「主は病の人を癒された」を心待ちにしていました。
その日,仕事が終わると,わたしは祖父母に会うつもりで薄暗い街の通りを歩いていました。とてもいい気分でした。クリスマスの時季で,辺りはどこも美しく輝いていました。寄付を募る鐘の音が鳴り響いていました。路面電車の乗り場に近づくと,鐘の音は,鐘を鳴らす人を大声でどなりつけるホームレスの女性の声にかき消されてしまいました。
「あんたは偽者だ!」と彼女は叫んでいました。「あたしは空腹でこごえてるっていうのに,あんたは寄付を独り占めしてる。あんたは偽者だ。」
たいていの人は彼女には目もくれず,鐘を鳴らす人も鐘を鳴らし続けました。わたしもヘッドホンをつけましたが,それでもその女性が叫び続ける声が聞こえました。「あんたは偽者だ。おなかがすいたよ。寒いよ」と。
わたしはポケットに20ドル札が入っていることを思い出し,その女性にあげようかなと思いました。「だめだ。だれかにあげるとしても,感じのいい人にあげるべきだ。」そう考えました。そのとき,御霊がその日の課題と,自分がどなたのようになろうと努力しているのかを思い出させてくださいました。イエスは王の王であられたのに,最も弱い立場の人々に奉仕なさったのです。わたしは何をするべきか分かりました。
その女性に向かって歩いて行くと,女性は叫ぶのをやめ,閉じた目から涙をこぼしていました。わたしはポケットから20ドル札を取り出すと,彼女に渡しました。
「大変な一日だったのですか」と聞いてみました。
わたしを見上げると,彼女は「まぁね」と答えました。
「お気の毒に。」そう言って彼女を両腕で抱き寄せると,路面電車が来るまで,彼女はわたしの肩に寄りかかって泣きました。
そして別れを告げるとき,「ありがとう」と言ってくれました。「お金のことだけじゃない。ハグしてくれてありがとう。ハグが必要だったんだ。」
通りで知らない人をハグすることはわたしの予定になかったことですが,イエスならきっとそうされたと思います。主がされたであろう方法で奉仕する機会を主が下さったことに感謝します。イエスは病人や,貧しい人,助けの必要な人をお助けになりました。わたしも同じようにできるのです。
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このお話は、末日聖徒イエス・キリスト教会2017年12月号のリアホナから、ご紹介しました。
赤字は、追加しています。
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イエスは病人や,貧しい人,助けの必要な人をお助けになりました。わたしも同じようにできるのです。
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Jesus helped the sick, the poor, and the needy. So can I.
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耶穌會幫助病人、窮人和有需要的人,我也可以。
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本日もお読みいただいてありがとうございます。
勇気のある女性でしたね。
女性は、生まれながら天使のような特質をもっていますね。