卓写!! ―Taku's Nature Photo Gallery―

野鳥,植物,昆虫,風景写真を中心にしたフォトギャラリー&日々の雑感などを徒然なるままに・・・

大沼(仙台市若林区)

2024-11-26 21:20:10 | 野鳥

 

11月23日(土),仙台市若林区の大沼で水鳥を撮影してきた。

仙台市農業園芸センターに車をとめて,大沼の南西の角から反時計回りに1周しながら観察と撮影をしていく。

 

A地点

オナガガモの群れの中でダイサギが餌をあさりながら歩いていた。

 

足のアップ。

前3本,後ろ1本の基本形で,けっこう立派な爪も付いているのがわかる。

 

B地点

この日はマガモのエリア。

このエリアだけで30羽前後か。

 

その中の1羽が水面で横になって,足でしきりに自分の喉元をかいていた。

まるで,よくネコが後足で自分の耳の後ろをかいているようだ。

よく見ると,足には後ろ向きの指のようなでっぱりがちょこっと付いているのがわかる。

それにしても,必死そうな顔がジワる。

 

C地点

これは何の幼鳥だろうか。

おそらくオオバンもしくはバンだと思うのだが・・。

誰か詳しい人がいたら教えてください。

 

D地点

これはコハクチョウ。

ちなみにオオハクチョウとの見分け方のポイントは,嘴の黄色い部分の大きさがわかりやすい。

黄色い部分の大きさが嘴の半分以下で,鼻孔にかかっていないのがコハクチョウ。

逆に黄色い部分が大きく,嘴の先に向かって尖っているのがオオハクチョウだ。

 

E地点

ここには水面から倒木の枝が数本突き出ていて,カワウがよく羽を休めている。

この日もカワウが「羽干し」をしていた。

微動だにしないカワウの前を,オオハクチョウが悠々と通って行った。

なかなかシュールな絵面である。

ちなみに,カモやハクチョウには尾の付け根に「尾脂腺」という器官があり,ここから分泌される脂肪を羽づくろいのときに羽に塗って,多少潜水しても水をはじくようにしている。

これによって空気の層をつくり,体温の低下から身を守っているのだ。

一方,カワウは魚食性で潜水に特化した鳥である。

撥水して体表に空気の層ができてしまうと,潜水の妨げになる。

なので,カワウは尾脂腺が未発達で,羽毛の間に水が浸み込むようになっている。

だから,「羽干し」をして,羽を乾かす必要があるのだ。

 

F地点

ここではオオハクチョウが奇妙な動きをしていた。

最初は2羽が鳴きながら頭を上下させて羽ばたいていたのだが,次第に周りのハクチョウも参加して1分ほどの狂騒が繰り広げられた。

 

 

これは何だったのだろう・・?

求愛ダンスか,異性をめぐる争いか,はたまたただの戯れなのか・・・。

こちらも詳しい人がいたら教えてください。

 

G地点

コハクチョウの幼鳥が落穂か何かをついばんでる。

 

H地点

これは北西の対岸から撮影したもの。

陸地は大量のオナガガモによって占拠されている。

 

I地点

ここもおびただしい数のオナガガモの群れ。

しかし,よく見てほしい。

お気付きだろうか・・・ほとんどがメスである。(エクリプスも混じっているかもしれない。)

 

J地点

こちらもオナガガモの群れだが,先程とは逆にほとんどがオスである。

なぜなんだ?

 

これはI地点とJ地点を一緒に写したもの。

全体的に白っぽい手前半分がオスの群れで,向こう側半分が茶色っぽいメスの群れ。

それにしても,なぜオスとメスで分かれているのだろう。

これから某教団のように合同結婚式でも始まるのだろうか・・?

 

I地点の辺りには,金属製の網のようなものが沈んでおり,やはりいつもはカワウの休み場になっていることが多い。

しかし,この日はカワウの他にオナガガモ,マガモ,コサギも集まっており,なにやらカオスな状態になってしまっている。

 

というわけで今回の撮影は以上で終了。

次回は山になるのか,鳥になるのか・・。

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面白山(西尾根コース往復) 2024.11.10

2024-11-13 22:28:22 | 登山
今回はまだ登ったことのない面白山に行ってみようと思った。
以前,JR仙山線面白山高原駅付近と紅葉川渓谷には撮影に来ているのだが,登山はしなかった。(※バックナンバー2015年6月参照)
 
朝4:00過ぎに自宅を出発。
仙台宮城ICから国道48号を西進し,登山口のある天童高原キャンプ場へと向かう。

田麦野の集落を抜け家が途切れたあたりで,道路わきにモフモフした動物が10匹くらい集まっているのが見えた。
まだ夜明け前で,やっと空が白み始めた時間帯で,様子がよく見えない。
最初はタヌキかと思った。
車が近づくと,その動物のかたまりがばらけだした。
なんと,その正体はサルだった。
ガードレールから木に飛び移ったり,ガードレールの上を伝え歩いて逃げたり・・。
サルが逃げ込んだあたりまで車を進め,急いでザックのポケットに入れてあったカメラを取り出した。
助手席の窓から藪の方を見たが,何も見えない。
腕を伸ばして,後部座席左側の窓越しに何枚かシャッターを押してみた。
画像を確認すると,その中の最初の2枚にサルの姿が映っていた。
それが下の写真。

光量が足りなくて,また,車の窓が汚れていてよくわからないかもしれないが,手前に大きめのサルと,その左奥に子ザルを背中に乗せた母ザルがいるのがお分かりだろうか。

6:30前,駐車場に着いた。
天気は快晴で無風だ。
ちょうど太陽が昇り始めていて,月山と葉山が朝日を浴びて赤く輝いて見える。


準備を整え,6:50登山開始。
コース図は以下のとおり。


登山口はキャンプ場内にあり,害獣防止柵の扉の閂を外し,自分が入ったらまた閂をかけるシステムだ。


よく整備された緩やかな勾配の登山道を気持ちよく歩いていく。
40分ほど進むと「長命水」という水場がある。
ここの分岐を左に進み,まず三沢山の山頂を目指す。
急登とまではいかないが,ややきつめの勾配の道だ。
ここを30分ほど進むと三沢山山頂だ。


5分ほど休憩し,ザックを背負い直す。
ここから面白山を見上げると,かなりの急勾配であることがわかる。
鞍部との標高差は約250mだ。
気合を入れ直して歩き始める。


ここからは面白山の北西斜面を登ることになるので,昼過ぎまで日陰になる。
そのため,登山道の両脇には今朝降りた霜や,4日前の雪が残っていた。
気温は低いが,額からは汗が落ちてくる。




途中,足を止めて振り返ると,木々の隙間から月山の美しい姿が見え,しばらく見とれてしまった。
一時,疲れを忘れる瞬間だ。


40分弱で稜線に出た。
頂上はもう目の前だ。


8:30 面白山山頂に到着。


360°のパノラマビューが広がる。
南・・・大東岳と南面白山,奥には蔵王連峰


西南西・・・朝日連峰と以東岳


西北西・・・月山,葉山


北西・・・甑岳越しに鳥海山がちょこっと


北・・・黒伏山方面


北北東・・・船形山方面


眺望を楽しんだ後,下山。
南面白山まで足を延ばそうかとも思ったが,翌日からまた仕事なので自重することに。
おとなしく西尾根コースを戻ることにした。
しかし,さっき登ってきた急斜面の道は,霜や雪が融けてグチャグチャのズルズル。
狭いので,後から登ってきた方々とすれ違うのも一苦労だ。
結局,登りとほぼ同じ時間をかけて三沢山まで戻った。
駐車場に戻る途中,コーヒー用に長命水の湧水をボトルに汲んでいく。


10:20 無事に下山完了。
今回は植物の写真をあまり撮らなかったので,最後にまとめて紹介する。
キャンプ場付近の紅葉はこんな感じ


野生のムラサキシキブの実


人工林だが,カラマツ林もいい感じ


帰りは新庄市へ寄って,国道47号経由で自宅へ帰った。
鳴子峡あたりの渋滞が心配だったが,それほどでもなかった。(駐車場はほぼ満杯で,人出もそうとうなものだったが。)
 
14:30 無事,帰宅。
用具の片付けや洗濯をしながら,次の山に思いを巡らすのであった。
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薬莱山 241104

2024-11-10 22:57:17 | 登山

今回は薬莱山登山。

私は,幼い頃から薬莱山近辺には何度も来ている。
母親の実家が旧古川市だったこともあり,この辺りにはよく遊びに連れて来てもらった。
小学5年生の時,初めてスキーをしたのがここだった。
それ以前にも,薬莱山の近くで滝を見に行った朧げな記憶がある。(おそらく荒沢の大滝だと思われる。)
大人になってからも,すぐ近くの荒沢県自然環境保全地域には,地形調査や野鳥撮影のため何度も訪れている。(ちなみにこの場所でクマに威嚇されたことがある。)
それなのに,これまでに薬莱山に登ったことはない。
一度,しっかり登っておこうとずっと思っていたのである。

10:00過ぎに蕪栗沼を出発して,薬莱山には11:30前に着いた。
やくらいガーデンの駐車場に車を置き,準備をして登山口に向かう。
コース図は以下のとおり。


スキー場の南端,やくらいガーデンの向かい側に大きな赤い鳥居がある。
これが登山口に向かう目印だ。


これをくぐり,桜並木のアスファルト舗装の道を300mほど登ると2つ目の鳥居が現れる。
ここが登山口だ。


杉林の中を少し進むと,登山道が階段になる。
全部で706段と書いてある。


やっと500段,まだ約2/3だ。


何とか登り切った。
「やくらい登山道ゴール」と書いているが,ここがゴールではない。
頂上はまだ先だ。

ところでこの看板の絵の動物は何だろう?
自分はイヌ,リス,クマのいずれかだと思うのだが・・。
知っている方がいたら教えてください。

階段を登り終え,ちょっと進むと南峰に到着。
薬萊神社の奥宮が建っている。


ここから北に3分ほど進むと,山頂に到着するのだが,途中に「姥神様」の石像が祀られている。
見た目はちょっと怖いが,その名の通り女性である。
今日は赤いウインドブレーカーを着せられ,石像の前にはハサミなどがお供えしてある。


この姥神様の説明があったので,下に載せておく。


さらにちょっと進むと,東側に展望が開けた場所があり,方位盤と観光双眼鏡が設置されている。
この双眼鏡,なんとNikon製ではないか。
覗いてみたが,白くぼやけて何も見えない。
内部のプリズムか反射鏡が濁っているのかも・・。


ここからすぐに山頂に到着。
最初の赤い鳥居をくぐってから50分弱だ。
南峰と同じような奥宮があり,隣に立派な石碑も建っている。




山頂からの眺望はこんな感じ。


今回は休憩なしで北側の登山道を下山する。
けっこう勾配があり,落ち葉も積もっているので滑らないように下りていく。
25分くらいで林道との交差点(北側登山口)に出た。


ここからは約20分,舗装路を歩いて駐車場に戻る。
1時間40分程の登山だったが,秋の山を楽しむことができた。
今日は野鳥の撮影もできたし,いい休日だったな・・。
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蕪栗沼 241104

2024-11-07 22:33:57 | 野鳥
「鳥の写真はもうやめたの?」
最近,友人たちからそう言われることが度々あった。
そういえば野鳥関係の投稿は5月が最後だったな・・。

11月4日(月),久々に蕪栗沼に行ってみた。
いつものように,南側駐車場に車を置いて,蕪栗沼と白鳥遊水池の間の観察歩道を進んでいく。

※図は「蕪栗ぬまっこくらぶ」さんのHPより


この日は天気がよく,気温も20℃近くまで上がった。
観察歩道にはこの時期でもたくさんの昆虫類が飛び交っている。
アカタテハ


モンスズメバチ


アキアカネの連結打水産卵


西側の観察歩道を中程まで進むと,蕪栗沼がよく見える場所にくる。
沼の南側にはオオハクチョウ


北側にはオオヒシクイとカモ類が羽を休めていた。


ふと近くを見ると,シギが餌をあさりながら近くに寄ってきた。
自分はシギ類の識別が苦手なのだが,これはおそらくツルシギだろう。


鳥の識別というのは難しいものも多く,雄と雌,幼鳥と成鳥,夏羽と冬羽,繁殖期と非繁殖期などの要素で色や模様が変わるものもある。
そこが面白いところでもあり,逆に識別の根拠にもなったりする場合もあるのだが・・。

道端の植物を見て歩くのも楽しいものだ。
ノイバラの実


セイタカアワダチソウ
特定外来種ということで,悪いイメージをもたれがちだ。
根から他の植物の成長や発芽を抑制する物質を出して繁殖するのだが,結局はその物質で自分も弱って自滅してしまうというかわいそうな植物らしい。


フジバカマ
秋の七草の一つ。


カラハナソウ
ビールの原料であるホップの近似種。
天然の酵母を持っているので,昔はどぶろくを作るときの種に使った地域もあるそうだ。


観察歩道の北端まで行った後,戻りは遊水地側を歩く。
こちら側にはオナガガモの群れが羽を休めていた。


これから本格的な冬鳥シーズン。
山が雪に覆われれば登る山も制限されるので,鳥の撮影に行く機会も増えるだろう・・・なんて考えていたら,どうしようもなく山に登りたくなって,10:00頃に撮影を切り上げ,その足で薬莱山へ向かってしまうバカな私であった。

というわけで,次回のブログは薬莱山ということで・・。
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船形山・蛇ヶ岳(大滝登山口から周回)241026

2024-11-01 20:33:24 | 登山
10月になって3回目の登山。
前回の一切経山と吾妻小富士では,あまりの人の多さに辟易した。(東吾妻山は少なかったが・・。)
というわけで,今回の登山は船形山を選択した。
静かな山登りがしたかった。

宮城県側から船形山山頂へ直接アクセスできる登山口は3つある。
大和町から登る升沢コースは以前に歩いたことがあるので,今回は色麻町の大滝野営場から入山し,船形山と蛇ヶ岳を周回することにした。
コース図は以下のとおり。


朝5:00 自宅を出発。
大和ICから県道147号を西に進み,宮城県内水面水産試験場のちょっと手前で右折し,小荒沢林道へ入る。
事前情報によると,この林道は,普通車では腹擦り必至とのことだったが,スピードを出さずに,こまめにハンドル操作をすれば大丈夫だった。
何よりも,林道の両脇の笹がきれいに刈り払われていて,とても走りやすかった。
整備してくださった方々に感謝いたします。

さて,林道だけで30分以上走っただろうか。
6:30過ぎにようやく野営場の駐車場に到着。
準備をしていると次々に車がやってきて全部で6台になった。
そのうち4台は,登山ではなくキノコ採りの方々らしい。

7:00 いつものように入念に準備運動をしてから出発。


最初はブナの原生林の中を歩く。
勾配も緩やかで,登山というより散歩しているような気分になる。


小一時間ほど歩くと,両線直下で勾配が少しきつくなる。
ここを頑張って登ると,目の前に「ご来光岩」という巨大な岩が現れる。
稜線に出た合図だ。


この岩に上がると,突如として素晴らしい眺望が広がる。
岩の北側に回ると,同じ場所から宮城県側と山形県側を同時に見下ろすことができるのだ。
まさに奥羽山脈をまたいでいるような感覚になる。
こちらが大崎平野で


こちらが新庄盆地である。

ちなみに写真の手前側に同じ山が写っているのがお分かりだろうか。
宮城側は晴れているが,山形側には雲海が広がっている。

8:40 稜線を南に5分ほど進んだところで頂上に到着。
山頂には先行の方と升沢コースから登ってきた方と自分の3人だけ。
登山開始から頂上まで,誰にも会わずに登ってこられた。


この日の山頂は,晴れでほぼ無風。
360°の大パノラマが広がる。

北北東には栗駒山。


北西には鳥海山。


西には葉山と月山が重なって見える。


南には蔵王連峰。


9:30 休憩を終え,次の蛇ヶ岳に向かう。
西には,東北のクライミングの聖地である黒伏山の南壁が見える。
落差300m,幅500m以上の岩壁だ。


進行方向に目を戻すと,これから登る蛇ヶ岳,三峰山,後白髭山,北泉ヶ岳などが目に入る。
いつかこの辺りの縦走もしてみたい。


千畳敷の分岐で泉ヶ岳方面へ進む。


10:30 蛇ヶ岳の山頂はこんな感じ。
山頂というより,登山道の一部という感じだ。


ここから船形山を振り返るとこんな感じ。


ここからちょっと進んで,分岐を升沢コースに向けて下りていく。


最初は湿地や池塘地帯で,木道が設置してあるが,泥に埋もれたりして崩壊状態。
踏み外すとズブズブだ。


ここを抜けると急な下りになり,北東への視界が広がる。
正面は栗駒山で,薬莱山も見下ろせる。


ここから足場の悪い道を,升沢コースとの合流点まで下りていく。


11:50 升沢コースを下り,三光の宮へ。
残念ながらだいぶ雲がかかってきて,開けている南東側の眺望はいま一つ。


ここからちょっと引き返し,分岐を大滝野営場に向けて進む。
保野川を渡渉すれば,ゴールはもうすぐだ。


無事に野営場についたが,せっかくなので近くにある鈴沼まで行ってみた。

近くに動物の足跡が残っていたが,これはイノシシだろうか。


12:50 野営場に戻り,着替えをする。
ここの駐車場には「人名水」という湧水があるので,汲んでいくことにする。

水量が豊富で,しばらく手に当てていると感覚がなくなってしまうほど冷たい。

ちなみに帰宅してからこの水でコーヒーを淹れてみたが,水道水で淹れたコーヒーとは別物のおいしさだった。
ポリタンクを持ってきておけばよかったなぁ・・。

さて,本日の登山はこれにて終了。
山頂からの眺望,すそ野に広がるブナ林のすばらしさなど,船形山の魅力を存分に感じられた登山だった。
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