キオンの名前は分かりやすい。黄色い紫苑だからだ。紫苑の仲間は白や薄い紫の花が多いので、黄色いキオンはすぐに目立つ。草原の傍らでゴマナに寄り添うにようにして咲いていた。
(2019-09 長野県 入笠山)
キオン 黄苑
[英名] alpine ragwort ,wood ragwort
[学名] Senecio nemorensis L.
Senecio nemorensis L. subsp. fuchsii (C.C.Gmel.) Durand
キク科 Asteraceae (Compositae) キオン属
和名は葉が紫色花のシオンに似て、黄色花であることから。キク科の植物は食べることができるものが多いが、このキオンは猛烈な下痢を起こす毒草である。
茎は直立する。葉は互生し、長さ5~15㎝、広披針~長楕円形、切れ込みがなく、縁に細かい鋸歯がある。茎頂に直径約2㎝の頭花を散房状に多数つける。総苞は長さ6~7㎜、幅4~5㎜の筒状。総苞片は12~18個。 舌状花は4~7(8~10)個、間隔が不均等でやや不定にねじれる。筒状花は15~16個。痩果は長さ4~5㎜。冠毛は汚れた白色、長さ7~8㎜。2n=40
ハンゴンソウは花が似て、葉が羽状に3~7深裂する。
[花期] 8~9月
[草丈] 50~100㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 山地の草地、林縁
[分布] 在来種 北海道、本州、四国、朝鮮、中国、台湾、モンゴル、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、ヨーロッパ
[撮影] 美ケ原高原林道 09.8.21
キオン属
family Asteraceae - genus Senecio