イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

WABISUKI Esperieza-Firezeでお抹茶体験

2009年10月01日 01時05分49秒 | イタリア・イベント
今週はのっけからひたすら忍耐だった。
月曜日、Questura(警察署)で滞在許可証を受け取るために3時間待ち、
昨日は教授に一言質問するだけで、3時間強待たされた
この国で生きていくためにはひたすら忍耐!我慢、我慢
こんなことはもう慣れっこだけど、快適生活が続いていたのでさすがに精神的に疲労
そんな乾いた(?)日常に、ちょっとした潤いを与えてくれるイベントが有った。

昨晩、友人がお茶席を開いた。
WABISUKI Esperienza(わびすき体験)
場所を提供してくれたのは、Barの屋外スペース。普通のPiazza(広場)の一角
イベントは、全て自分たちでプロデュースしたとか
本当にお疲れさまでした

ちょっと暗くて写真がボケボケだが、肖像権の問題が発生しなくてちょうどいいかしら?

ここで友人がお手前を

茶道のことなど全く知らないイタリア人も、お手前が始まると水を打ったように静かになって、所作を見入っている。

この写真を見ながら、和の空間と洋の空間(背後の建物)の融合が非常に神秘的な感じがしたのは気のせいなのだろうか???
実はこれが彼女たちの伝えたいことだったのだ。
ハレとケ、日常と非日常、現実と夢…


和菓子に添えられた花も、折り紙で手作り


丁寧に一人ずつに飲み方を指導して回る友人のMちゃん
彼女の衣装にも注目していただきたい!
上下黒の羽織、袴。
本来座禅用とのこと。
ろうそくの明かりに浮かぶ彼女の姿が何とも言えない…

かたやMちゃんの友人のこちらもMちゃん(この日、関係者の名前は偶然3人ともMだった)は対照的

くの一を彷彿とさせるような(発想が単純すぎ?)、短くたくし上げた着物にブーツ
袴のMちゃんが静や伝統ならこちらのMちゃんは動、モダンという感じ…
本当にコンセプト通り!

抹茶を飲んだイタリア人が、異文化を感じたように
日本人である私もまた、異文化の中に有る新しい自分たちの文化を垣間見れた
いとも不思議な感覚だった。

日本にいると、自分たちの文化や国がどれだけ素晴らしいかと考えることは皆無だが、自分の国の文化が最高だと思っているイタリア人にも堂々と自慢できる、素晴らしいものなのである。
こういう機会に、その神髄を表現していた彼女たちに感謝の言葉を送りたい。

WABISUKI:e' un nuovo movimento della cultura giapponese che crea una nuova bellezza dalla fusione tra cose opposte,rilassamento e tensione,tradizione e moderno,semplice e lussuoso,occidente e oriente ecc. (scritto M.S)


わびすきとは、弛緩と緊張、伝統とモダン、簡素と豪奢、西洋と東洋など相対するものが融合することによる”美”を生みだすという、日本文化の新しい動きの1つである。


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2 コメント

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異文化 (M.SATO)
2009-10-01 18:47:51
即行での写真UP感謝いたします。お家元がご覧になったらびっくりされるのではと少々心配。異文化の中の異文化日本?「侘び寂び」とは少し異なるように思えますが、大勢のお客様が見えたとの事。最初の試みとしては評価すべきなのでしょう。今後もサポートよろしくお願いします。
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Unknown (fontana)
2009-10-01 22:39:33
コンセプトから考えると非常によくできていたと思います。もちろん形式と考えたら別ですが(笑)
何から何まで自分でやらなければいけないこのイタリアで、ここまでできたのは素晴らしと思います。是非ほめてあげてください。
こちらこそ、楽しませていただき、ありがとうございました
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