イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Raffaello e Urbino

2009年07月06日 00時00分47秒 | Mostra(展覧会)in Italia
地図で見ると大した距離はないのに、車のない人には非常に行きにくい場所の1つ
Urbinoに往復10時間近くをかけて行ったのは、Raffaello(ラファエロ)のMostra(展覧会)を見たいが為。

ここFirenzeからかの地へ向うには・・・
Arezzoからバスが多分一番楽だけど、Arezzoに朝の5時台
Perugiaに住んでいたとき、2度ほど使った手段、南からVeneziaに向うバス。
でもこれだとUrbinoに一泊しないと駄目
結局Firenzeのインフォメーションでも確認、Pesaro周りしかない
Firenzeから山を越え、Bolognaを通らずFaenzaで乗り換え。これが一番安く、近い。
それでも片道3時間強。
PesaroからUrbinoまでは更にバスで1時間くらい
あ~往復したら日本のそばまで行けそうだ・・・

それでも行った
恩師に「行く価値はあるか?」と聞いたら、
「価値があるかないかなんてことは言えない」って…
そりゃそうだ、こりゃ愚問だ。
価値がないことなんてやる意味なし。
でもそこからぶつぶつと批判が・・・
これを聞いてしまったら「本当に行く価値あるの?それも10時間もかけて???」
それでも行ったよ
自分で見なければ何も判断できないからね。
これは"見る"ことに価値がある、判断は見てからすればいい。

朝7時に家を出て、Urbinoに付いたのは1時少し前。
まず会場のPalazzo Ducaleに入る前に、貧乏学生は持参したおにぎりで腹ごしらえおにぎりだよ、お腹すくからね。
準備万端、いざ出陣!

Palazzo DucaleのCortile

そしてこちらお庭

Firenzeほどではないけどここも暑い!まるで南国みたい

さてさてMostraはこちら

これはパンフレットだけど、もともとCitta di CastelloというUmbriaの街のSant'Agostino教会に有ったPala(祭壇画)の1部。1789年の地震で教会はほぼ完全に崩壊、この祭壇画も現在4枚が部分的に残っている。その1枚(Brescia Pinacoteca Tosio Martinengo所蔵)1500年くらいの作品。

う~ん、こんなことはいいたくないけど、もの足りない
係員の人がお客さんと話しているのを小耳に挟んだら、係員も「大物が足りない」と・・・こういう言い方はなんだけど「人寄せパンダ」は必要
確かにRaffaelloという名前で、人は呼べるんだけどね。
これは多分予算の問題だと思う。
Roma,Milanoならねぇ・・・
これは恩師もよく言っていることだけど、仕方がない。世知辛いけど、所詮は
そこに追い討ちをかけて交通事情の悪さ、宣伝力の弱さなどなど

私を更にがっかりさせたのは

これ↑がなかったこと。
なんと6月いっぱいでワシントンにお帰りになったとか…
飾ってある作品を見て、素人の私でも「これ偽者?」と思ったらやっぱり~
この作品の貸し出し期間は6月30日まででした。現在は作品のコピーを展示しています。
っておいおい。開催期間は7月12日までなのに?
ここでも「お金なかったのか???」と思ってしまった。
これがメインでしょう?

文句ばかりだけど、このGalleria Nazionale dell Marche(マルケ州国立美術館)は容器に対して中身が少ないと以前から思っていた。
確かに、Paolo UccelloやPiero della Francescaの作品の所蔵している。
しかし、このPalazzo Ducaleがでかすぎる。だから余計寂しく見えるんだよね・・・
まぁこんなことを言いながらも、滞在時間3時間の2時間をここで過ごした。

その後、暑いけど街を散策
ちょっと~これ最高
まずこの張り紙を見てください。

Se desiderate una"Laurea"che non vedete in vetrina,entrate e...Chiedete! I corsi di laurea sono cosi tanti.
つまり、もしウインドーで見つからない”卒業資格"が欲しい人は、(店に)入って・・・聞いてください。 (大学)卒業資格が取れるコースはこんなに沢山あります。
こんなに有ります
ってこの張り紙を見ながら、ちょっと嫌味が入ってる?と思った私は、深読みしすぎかな???


これを見て
私も欲しい・・・見たところないよ、私のコース"lettera"
でもちょっと~店閉まってるじゃん

ちなみにこんな感じ

こちらFarmacia、薬学

こちらはmedicina e chirurgia,外科医
かわいい
私も卒業できたら買いに来るよ~!

そんな感じで寄り道をしながら街の中心

Piazza della Repubblicaまで来た。

Perugiaよりも厳しい坂の街、下ってきたのにまた上がる

Casa di Raffaello、ラファエロの生家と言われている。
以前入ったことがあるので通過

そして更に急坂を登っていく、すると頂上に待っていたのはもちろんこの人

地元の英雄Raffaelloです。
しかしこの辺りから雲行きが怪しい・・・

それでもこれが見たくてねぇ

Urbinoの全景

そしてここからまたひたすら下る、下る
上ったら下らないと・・・もちろん翌日は筋肉痛
そしてこれが下から見上げたPalazzo Ducale


ここまでがUrbino滞在の3時間

そしてここからまたFirenzeに・・・結局家に着いたのは21時
この後すごい冒険が…長くなったのは旅の行程と一緒なので、これくらいにしておきます。
まぁ一言付け加えるなら、観光客は、絶対真似しないでください!
日帰りできないことはないですが、リスクはかなり高いです。
私のように、悪評高いTrnitaliaを知り尽くしていても、ドキドキでした。
今回は運が良かったので、無事日帰り、それも最短時間で行って来れたけど、これ、奇跡に近いですからねぇ…

う~ん長旅でした。お疲れ様でした!


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2 コメント

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2月28日に行きました。 (信雄)
2009-07-06 22:19:35
私は今年の2月、留学生用貸し切りバスでFirenze大学からUrbinoの街に行きました。朝8時20分に学校を出発して、3時間半後の11時50分にやっと青い空に二本の塔がそびえるPalazzo Ducaleドゥカーレ宮殿に到着しました。山の上までのくねくね曲がる道に少し気分が悪くなりました。こんな不便な山奥にどうやって人が集まれたんだろう? 人里離れているから500年もその美しさを保っているのか?と思いました。世界遺産だけど、日本から行く人はあまりいませんね。
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なかな難しいです (fontana)
2009-07-07 03:46:24
本当に、いいところなんですけどね・・・
交通手段にかなり問題がありますね
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