ギュスターヴ・モロー展ーパナソニック汐留美術館

明日も都内の展覧会を巡る予定なので、先週の残りの一か所書いちゃわなきゃ！！


23日までパナソニック汐留美術館で開催中の「ギュスターヴ・モロー展」
まず正直に感想を申し上げますと…かなり残念でした。
まぁ確かにちょっと期待しすぎた感は有るんですけどねぇ…
「14年ぶりにギュスターヴ・モロー美術館から名作の数々を一挙公開」なんてうたい文句に、期待度高まっていたのですが、結局その傑作はこの3枚だけ。


「出現」


「エウロペの誘拐」


「一角獣」
全部で70点ほどが展示されていたそうですが、ほとんどは習作でした。
パリのモロー美術館には素晴らしい作品がたくさんあるのに…

作品の方はちょっと拍子抜けだったのですが、いい点もありました。
今回閉幕ぎりぎりだったこともあり、珍しく平日なのに入場制限されてたんです。
また「東寺展」のように、入ったら足の踏み場もないくらいの混み混みだったら嫌だなぁ…と思っていたのですが、こちらは中の様子に合わせての入場制限でした。
ただ入ってすぐのところに「出現」が有ったため、その辺りまでは混んでいたのですが、そこからはそれほどでもなかったです。
ただ、しつこいようですが、リュックは預けてくれ～！！

先日こんな記事を読みました。
「東京都美術館、『クリムト展』でのトラブルについて謝罪」

何だかなぁ…
どうなんでしょう？
美術館側の対応は言うに及ばずお粗末すぎる、暴力は絶対ダメ、ということには全く異論は有りません。
本来芸術には、負の要素を生み出す要因なんてない筈なのに…

ただ、個人的には「本当にこの女性は何もしていないか？」ちょっと疑問です。
勿論、例えどんなことをしたとしても他人に暴力をふるうことは認められません、ただ結構自分の気がつかないところで他人を不快な気持ちにさせていることってあると思うんです、特に日本のこういう大きな、混み混みの展覧会会場って。

以前「東寺展」の時にも書いたけど、会場内が身動きが取れないことが多々あります。
入口で待たされ、会場が混んでるっていうだけでいらっとすることも有るし、そんな状態でいつも言ってるけど、リュックを背負ってる人や大きな荷物は預ければいいのに、大きなバックを振り回しながら動いている人も結構いる。
また大して混んでない展覧会で、少し離れて見ているのに（特に印象派の絵画とか）、「わざと？」という感じで、堂々と前を横切って行ったり、作品を見ているせいなのかよそ見をしているのか分からないけど、ぶつかって来て何も言わない人。
大きな声で感想を言いながら歩いている人などなど。
本人は何もしてないと思っているだろうけど、こういう閉鎖された空間って、不愉快になる要因って転がっています。
この辺のことって、ヨーロッパ辺りだと感じないのは、彼らが子供の時から美術館に通い、ちゃんと”しつけ”を受けているからなのかなぁ…
勿論だからと言って暴力をふるって良いはずはないけど、どうしてもっと気持ちよく見られないのかと時々思うことがよく有ります。

展覧会だけではなく、人が集まる所にはトラブルはつきもの。
特に昨今は、所謂「キレる」人が多い。
またSNSに投稿し、簡単に敵を作って攻撃。
この記事で、一部では障碍者を無料で美術館に入れることが問題だと極論を言っている人がいるとか。
私は最近展覧会会場にも結構車いすの人が増えたのを見て、日本も変わって来たなぁと好感を持ってみていたのに。
会場警備の人だって、注意したら何されるか分からないと思ったら、怖いでしょう。
でも、そこはお仕事ですから頑張って欲しいと思います。

そして芸術を鑑賞することは、万人に与えられた自由ではないでしょうか？
お金払ったから払わないからというのはまた別問題だし、みんな興味の度合いの差は有れ、興味があるんだから足を運んでいるわけでしょう？
全ての人がもう少し相手を思いやって、少しでも快適に芸術鑑賞できますように。
かくいう私も、そうですが。

ギュスターヴ・モロー展
6月23日まで

https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190406/index.html