Fratelli d'Italia
L'Italia s'e' desta.
と始まるイタリアの国家。
今年は統一150周年という記念の年。普段より国歌を聞く機会も増えるだろう。
試験の為、ここ数年なかなか生では見られないサンレモ音楽祭。
今年は統一150周年記念ということで、イタリアの誇り、Roberto Benigniが呼ばれていた。
後日テレビでは賛否両論あるものの、大抵は彼を褒めていた。
トータルでは結構長いので(Toscana訛りもきついしねぇ)、興味がある方はYouTubeで見られるのでご覧下さい。
さて、遅ればせながら私も見てみた。
何がすごかったかというと、彼の国歌斉唱。
Benigniは、自分は歌手ではないから、お遊びで歌うと言ってはいたけど・・・謙遜謙遜。
役者らしく明日、Risorgimento(イタリア統一運動)に赴く若者が、最近聞き覚えたこの歌(国歌)を一人で口ずさむという舞台背景を設定する。
祖国が生きる為に死を覚悟した青年たち
自分たちの為ではなく、自分の子供たちのためを守る為に戦いへ赴く。
明日自分は死んでしまうとしても、祖国は生き残る、自分は祖国を守る為に戦うんだ・・・
彼の表情を見ていると恐怖におののきながらも、未来へのかすかな希望が見えた。
さすがだなぁ・・・と
今、世界情勢が非常に危うい状態だ。
イタリアには毎日何百、何千という難民がリビア、エジプト方面から押し寄せ、イタリアだけでは対処不可能な状態に陥っている。
L'Italia s'e' desta
イタリアは覚醒する。
多くの国が今この瞬間覚醒しようとしている。
昨日DVDを見た。
1966年のFirenze alluvione(洪水)のドキュメンタリー
当時のニュースや実際の映像を使って90分にまとめたもので、12€
すごかった・・・洪水の悲惨さはさることながら、人間てどんな時にも希望を忘れず、強いなぁと
いや、強かったなぁ・・・と
ちなみにこのDVDの資金がすべてFirenze国立図書館の助成金となる。
ここには今現在もこの洪水の被害に多数の貴重な本が修復の機会を待っている。
今の時代、科学の発展で便利になったけど、その代わり人間は何かを忘れてしまったのではないだろうか?
昨日ニュースでArezzoのSiena大学の分校の文学部が定員割れで廃止に追い込まれ、
そのためにArezzoのSindaco(市長)が大学に登録したというニュースが流れていた。
"文学"というのは、確かに時代遅れな学問なのかもしれない。
でも、この国にとって最も重要なものの一つ。いやこれを取ったら何が残る?
日曜日オペラを観に行った。
開演のベルが鳴り(いや、ならないなぁ。「携帯電話の電源を切ってください」というアナウンスだけか?)
幕が上がると、壇上に出演者、スタッフが勢ぞろいしていた。
「国の経費削減のため、この劇場では今期予定されていた演目をすべて上演できるかどうか分からない状態です。
私たちの劇場、ひいてはみなさんの劇場をどうか救って下さい。」という長く厳しい挨拶があった。
統一時代、この国に未来はあった。
150年経った今、この国はいったいどこへ向かおうとしているのだろうか???
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