イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Montefiore dell'Asoー目的を全然達成できなかったMarcheの旅 1日目

2016年08月07日 17時18分32秒 | イタリアの小さな街・大きな街(Fi以外)

既に公約を破り、1週間のご無沙汰です。
実は先週の水曜日からMarche(マルケ州)へ行っていました。
最大の目的はMacerataの野外オペラで、他にもCrivelliの作品巡りを考え、行きにくい場所へいかに公共交通手段を使って行くかを色々調査していました。
しかし、今回、イタリアに10年も住んでいながら、ここまでうまく行かなかった旅は初めて、という結果に。
溜まっていたつけが回って来たのかな???
まぁ、事故や事件に巻き込まれたわけでも、帰れなくなったわけでもないので、結果はオーライということではありますが…
ということで、しばらくは何が起きたのかご報告して行きたいと思います。

先週水曜日、7時半ごろの電車でFirenzeからFaenzaへ向かいます。
この山越えルート、安いし結構使っていますが夏休みに入ったんですね、車内の乗客が少ない少ない。
まぁその方が快適ですけどね。
Faenzaには時間通り9時半に到着。
ちなみにこの駅には結構きれいなトイレが有るのがいいですね。
待ち時間が1時間くらい有ったので、駅前のBarで腹ごなし。
ここのBarはお値段も味も良いです。
お昼用に小さなPaninoも買っておきました。

FaenzaからPorto San GiorgioへICで向かいます。
この時期のこの路線は海水浴に向かう人で、激こみかな?とも思ったけど、平日ですからまぁ満席ですが、それほどでもなかったですね。
土日だとイタリアには珍しい満員電車らしいです。
1週間ずれて、今週だったら混んでいたでしょうね。
結構早い時期から安い切符はなかったし、昨日今日あたりから本格的なバカンスシーズン突入ですからね。
ここFirenzeはどこから集まって来るのか、今日もすごい観光客であふれています。

Porto San Giorgioへも時間通り13時少し前に到着。
バスまでは20分位。
この時点でのちょっとしたトラブルは、これから行くMontefiore  dell'Asoまでのバスの料金が分からなかったこと。
バスで行く人ほとんどいないんでしょうね…
切符は駅の中の売店で聞いたところん「売り切れ」と言われ、
親切に駅のそばの売店に有ると教えてくれたので、そこへ行くもおばちゃんに
「どの区間?」「知らないの?」と。どう見ても外国人観光客の私が知るわけないじゃん。
「料金が分からない」と言われてしまう。
でも、この先も感じたことなのですが、Marcheの人はとても親切。
どこかへ問い合わせてくれました。
ちなみに目的地まではTariffa 5で、2.9€でした。
帰りはここに戻って来ないので、帰りの切符は買いませんでしたが、まぁこれもトラブルの原因へ。

バス停は駅から10分はかからない結構大きな道沿い。

時刻表も調べた通りで、問題なさそう。
どうもこのバス停の有る場所の旅行会社でバス券買えそうでした。

しばらくするとバス来ましたが…
知らなかったら見逃す、バスではなくてバンでした。
お客さん私一人ですからねぇ…まぁよくあることなんですよね。 
こうなると「君何人?」とかって運転手とお話が始まるわけです。

30分ほどでMontefiore に到着。
「帰りのバスは15時だよ」と念を押してくれた運転手。
正確には14時55分じゃない?と思いながらも、ホントに親切だなと、ちょっと気持ちが良い。
だって以前Lombardiaを同じようにバスで周った時、
「××で下ろしてください」と運転手に頼むと、必ずと言っていいほど運転手は「覚えていられない」と言われましたからね。
Marcheではそんなこと言った運転手1人もいませんでしたよ!!

うわっ、誰もいない。
人がいないことで余計暑さが増す
おじいさんたちがBarの日陰に集まっていて、私見られてる… 

イタリア美しい街なのねここも。
滞在時間が1時間しかないので、急いで目的地へ。

ここです。

しかし、

げ~昼休み有るんじゃん。
あれほど色々調べて、一番更新されていそうなここのFBの上方に9時から20時までノンストップって書いて有ったのに…
あ~あ、こんなにそばに居るのに見られないなんて。残念。
夕方まで待つことはできません。
だってここ、宿泊施設が1軒もないし、バスも2本しかない。
14時55分のに乗らないと帰れないじゃないですか…あ~あ。 


暑いけど街をぶらぶらしてバス停へ。

美術館の近くに

そうそう、この右下の絵が見たかった。く~
この展望台(?)には不思議なオブジェが

なんだ?石の果物…

ここからの見晴らしは
 
遠くに海も見えていて素晴らしい。
しっかし、暑いなぁ…焼けた。

街は周って見る、というほど見るものもなく

これが一応中心部かな?

小さな広場。
これしか見どころありませんでした。
私がおじさんたちの”見どころ”になってたよ。 


仕方がないので、バス停前に有ったBarでお茶。

こんな小さな街なのに、かなり本格的なお菓子屋さんみたい。

うまい。
ひっきりなしにお客さんがやって来て、お菓子を買って行きます。
あっ、もしかしてここしかないから???
でも正直美味しかった。

美術館に行くなら1時間は厳しいなというところですが、何もしないと長いなぁ。
このBarには切符売ってないというので、売ってると教えてもらった店に行くも、昼休み…
仕方がない、バスで買うかということで日陰でひたすらバス待ち。
ほぼ時間通りにバスは来たのですが、行きに乗って来たバンではなく、普通の観光バスタイプ。
ここで「ん?」と思ったものの、バスはこの1本しかないと思っていたので、運転手に「Pedasoに行きますか?」と聞くと
「Pedasoには行かない」と。
何????
バスはこの時間、この1本しかないと思っていたので、動揺。
最近バス会社もグーグルマップと連動しているところが多く、本来のバス会社の時刻表が見つけられないことが多々。
そしてこのグーグルが100%信用できなかったりする。
バスは来た、でも行き先が違う、ということでこれは完全にグーグルのミスだろうと思い込み、運転手に
「電車に乗りたいので、駅に行きたいんだけど」と聞くと
「Pedaso(駅)には行かないけど、他の駅なら通るよ」と。

これに乗らないと帰れないという思いから、乗ってしまったわけですよ。
するとこのバス、駅のある海の方へ下るわけではなく、山の奥へ奥へと入って行く。
ひえ~どこに連れていかれるんだ。駅に行くって言ったじゃん。
そして唯一乗っていた乗客が降り、また私一人が残されたどり着いたのは

どこここ~???
どうやら終点らしく、運転手は10分後に出るけど、トイレに行ってくるので外で待っていて欲しいと。
もうこのバスに頼るしか方法はないので、言われるままバスを降り、ここがどこか探してみた。
場所はCarassaiという場所でした。
何故かこの広場ではWifiが入り、自分の居場所が分かったことで安心。
更に時刻表を見ると、鉄道駅のGrottamare, San Benedetto del Trontoを通ることが判明。
San Benedettoまで行けば何とかなるだろうということで、そこまで行くことにしました。ほっ。
でもこのバス結局この後Montefiore に戻ったんです。
だったらそこで乗れば良かったんだよ…いやそれを聞いていたら、予定通りのバスに乗れてたんだよ。
まぁ結果良ければいいんですけどね。

今回は言葉が下手に分かってしまったせいでこのバスに乗ってしまったのですが、
一番の間違えはバスが2本、同じ時間に有った、ということに気が付かなかったことなんです。
でも結果としてはこのバスに乗ったことで、Montefiore にリベンジ出来ることが判明したんです。
転んでもただでは起きない私です。
結局この街でも切符は買えず、結局帰りのバスは無料乗りしちゃいました。ごめんなさい。

San Benedettoからこの日の宿のMacerataへ向かいます。
あれだけドキドキした割には、予定の1時間遅れでMacerataに到着できました。

Macerataでもメインではない駅がホテルに近かったのでここで降りたのですが、私一人でした。
どこまで一人なんだろう???

ということで最初からちょっと厄が付いてる感のある旅が始まったわけですが、旅の最中はあれほど調子が悪かった首から背中にかけての凝りも解消!!
でも運動不足にはかわりないので、一日3回ラジオ体操をしています。
これでどうなることではないでしょうし、日本でついて来た体重、戻って落としたはずなのに、またついてたので(足が痛くなるほど歩いたのに何で?やはり外食が続くとダメねぇ)、これを早々に落とさねば~
だから出たくなかったけど、買い物に行って野菜、果物を買って来たよ~!!

ではではこの続きはまた明日。 



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5 コメント

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モンテフィオーレ (山科)
2016-08-27 06:14:49
 モンテフィオーレ祭壇画は、2005年、修道院聖堂らしいところに飾ってあったときに、アスコリ ピチェーノから、タクシーを雇ってまでして観にいきました。覆ってあるガラスの反射がキツくてほとんどみえませんでした。徒労感が甚だしかったのですが、まあそこまでいったということで、無理に納得しました。 わきにあった署名ノートは黄色く焼けていて数年に1回しか署名者がいない。日本人はいませんでした。ひょっとしたら最初が私か??

まあ、アスコリ=ピッチェーノ聖堂の祭壇画はとても素晴らしいものでしたから、まあいいか。ところがアスコリ=ピッチェーノの司教美術館は閉鎖していて、そこに1点ある別のクリヴェリ作は観ることができませんでした。

特別展でもないとマルケのクリヴェリをまとめて観るのは無理のようですね。

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Loretoで (fontana)
2016-09-01 02:07:53
やはりタクシーなんですね。わざわざ行ってその状態だと残念ですね…
そのモンテフィオーレの祭壇画ですが、どうやら来月Loretoで展示されるようです。Loretoなら行けるかな、と思ってるのですが。
本当に、是非特別展をやって欲しいです
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モンテフィオーレ (山科)
2016-09-01 08:45:57
ロレートで公開ですか、

聖母の家?の巡礼地ですね。

あるいは、地震被害のチャリティなのかもしれません。

 このモンテフィオーレ祭壇画の一部(というより中心の聖母子)はブリュッセルにあってそこで観たことはあります。ブリュッセルの2点、パリの2点などをレンタルして特別展とかできないのかな。現在ではロンドンのNGが一番多量のクリヴェリを観ることのできるポイントですね。料理が最悪なロンドンですが。。

 モンテフィオーレ では、聖堂の中が明るく、ガラスがあってそのむこうの祭壇画の周囲が暗いところにあるという状態なんで、これは、もう埃だらけのガラスに眼をくっつけてようやく少し観賞できたという有様でした。
 その後、展示場所が移ったそうなので、改善されたのかもしれません。ただモンテフィオーレ自体が遠すぎます。
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ブリュッセル (fontana)
2016-09-02 03:06:26
山科様

ロレートは聖年関係のイベントの一環だそうです。”マグダラのマリア”が一番の目玉になるそうです。ということでモンテフィオーレにはもう行くこともなさそうですが、まだあの周辺は余震が続いているようなので、どうしたものかと思っています。

実は4月にブリュッセルに行ったんですけど、クリベッリがなかったんですよ…それとも見落としたのか???

ロンドンは物価も高いですしね。博物館が無料なのはうれしいですが。
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Unknown (山科)
2016-09-04 09:17:00
>実は4月にブリュッセルに行ったんですけど、クリベッリがなかったんですよ…それとも見落としたのか???

変な話ですが、2005年には展示してあって、2009年にはイタリア絵画自体がごっそり展示していなかった。サーノ ド  ピエトロもなかった。
マグリット館をつくった直後なので、展示整理が混乱しているのかと思っていたのですが、まだ展示していないのか?と思いました。イタリア絵画は別室か別館に移設したのかもしれません。
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