ミラノ、スカラ座2021シーズン開幕は初の試み⁉

昨年の今頃はイタリアだったなぁ。
1年以上イタリアに行かない、なんて事態が起こるなんて夢にも思っていなかった…
悔やんでも仕方がないので、今は行けないからこそ情報を蓄えます！！

さて、今日は12月7日
Sant'Ambrogio(サンタンブロージョ）の日です。
この日にミラノはツリーの火が灯り、クリスマスシーズンはスタート。
そしてもう1つミラネーゼたちが楽しみにしているのはスカラ座のシーズン初日。
例年だったら、今年の出し物は何か、なんてことが巷を賑わすけど、今年は違っている。
ミラノがあるLombardia（ロンバルディア州）は昨日からオレンジゾーンになったとは言え、外出制限などは依然続いているし、美術館、博物館、劇場などは全土で閉鎖中。
（オレンジゾーンでは店は開いているものの、飲食店はテイク・アウト、デリバリーのみ。市を跨ぐ移動は禁止で、外出時は自己誓約書が必要。）
ということで、今年は初めてリモートのみでの初日となったようだ。

「今夜は全員が最前列！！」
本日現地時間17時から生配信される。
生中継は毎年Raiでしていたが、今年はイタリア以外の国でも生配信されるようだ。

“A riveder le stelle”
（星々を再び見るために）というタイトルがついているのだが、stella=星つまりスターたちを意味している。
再びスカラ座でショーを観ることが出来る日まで、今出来ることの全てを世界中の人達へ、という思いがひしひしと伝わって来た。

実はこのフレーズ“A riveder le stelle”は、Dante（ダンテ）のDivina Commedia（神曲）Inferno（地獄編）の最後のフレーズ(..e quindi uscimmo a riveder le stelle)
来年2021年はダンテの死後700年の記念すべき年なのだ。
“uscire presto a rivedere le stelle（星を再び見るために早くここから出よう）”
ダンテが地獄から抜け出すように、コロナに打ち勝って、早く平常を取り戻したいという願いも込められている。

スター歌手は以下の計24名。
Ildar Abdrazakov（イルダル・アブドゥラザコフ）ロシア人バス歌手
Roberto Alagna（ロベルト・アラーニャ）フランス人テノール歌手
Carlos Álvarez（カルロス・アルバレジ）スペイン人バリトン歌手
Piotr Beczala（ピョートル・ベチャワ）ポーランド人テノール歌手
Benjamin Bernheim（バンジャマン・ベルネーム）フランス人テノール歌手
Eleonora Buratto（エレオノーラ・ブラット）イタリア人ソプラノ
Marianne Crebassa（マリアンヌ・クレバッサ）フランス人メゾソプラノ
Plácido Domingo（プラチド・ドミンゴ）言わずと知れた「三大テノール」の一人
Rosa Feola（ローザ・フェオラ）イタリア人ソプラノ
Juan Diego Flórez（ファン・ディエゴ・フローレス）私が大好きなペルー人テノール歌手。
2回ほど生歌聞いたこと有るけど、素晴らしい。今年はフィレンツェにも来ていたらしい。
日本語版公式サイトはこちら。
Elīna Garanča（エリーナ・ガランチャ）ラトビア出身メゾソプラノ
Vittorio Grigolo（ヴィットリオ・グリゴーロ）イタリア人テノール
Aleksandra Kurzak（アレクサンドラ・クルジャク）ポーランド人ソプラノ
Francesco Meli（フランチェスコ・メリ）イタリア人テノール
Camilla Nylund（カミラ・ニールンド）フィンランド人ソプラノ
Kristine Opolais（クリスティーネ・オポライス）ラトビア出身ソプラノ
Lisette Oropesa（リゼッテ・オロペーザ）キューバ系アメリカ人ソプラノ
Mirco Palazzi（ミルコ・パラッツィ）
George Petean（ジョージ・ピーテーン）ルーマニア人バリトン
Marina Rebeka（マリーナ・レベカ）ラトビア出身ソプラノ
Luca Salsi（ルカ・サルシ）イタリア人バリトン。2回くらい生で聞いたことがある。この人の歌好き！！
Andreas Schager　オーストリア人テノール
Ludovic Tézier（リュドヴィク・テジエ）フランス人バリトン
Sonya Yoncheva（ソーニャ・ヨンチェヴァ）ブルガリア人ソプラノ
国籍も関係なく、世界中から集まった素晴らしい歌い手ばかり。
指揮者はRiccardo Chailly

そしてバレエでは一番星のRoberto Bolle（ロベルト・ボッレ）が登場する。
以下出演ダンサー
Nicoletta Manni,
Martina Arduino,
Virna Toppi,
Timofej Andrijashenko,
Claudio Coviello,
Marco Agostino,
Nicola Del Freo

曲目は
Georges Bizet,
Pëtr Il’ič Čajkovskij,
Davide Boosta Dileo,
Gaetano Donizetti,
Jules Massenet,
Giacomo Puccini,
Gioachino Rossini,
Erik Satie,
Giuseppe Verdi,
Richard Wagner
の曲でおよそ2時間45分のコンサートとなる。

イタリアではRai（テレビ：RAI 1, RAI 1 HD 、ネット：RAI Play）が中継を担当。（これは例年通り）
このバージョンはフランス、ドイツはArte Concertで、チェコ、アメリカ、オーストラリア、アフリカ、スペイン、ポルトガル、北ヨーロッパ、トルコ、アルバニア、スウェーデンMedici TVで。
録画放送は、仏はArte TV、韓国はIl Media、スロベニアRTV Slovenija、ロシアTV Kultura、ハンガリーMTVA、セルビアRTS、中国CCTV。
そして日本は？？？
こら～テレビ局書いてないぞ～！！
（たぶんNHKになるとは思うけど。）

生ラジオ配信はRaiとRadio3は生、またCircuito Euroradioが聞ける国は生も録音も聞けるらしい。

Raiはものによっては日本に居ても見られることがあるけど、これはどうかな？
まぁ見られても時差が有るから深夜1時ですからねぇ…

写真・参考：https://www.teatroallascala.org/en/index.html

さて7日の今日は

羊がもう1頭出ました。