イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

イタリアで温泉ーRapolano Terme

2019年04月22日 16時37分49秒 | イタリア・生活

「イタリアと言えば『テルマエロマエの国』ですよね。」
という決まり文句で始まるイタリアの温泉事情を語る記事のなんと多いことか。
とか言いながらもローマ人はあんなにTerme-温泉が好きだったのに、なんで現代のイタリア人は湯船につからないのか?
果ては数日もシャワーを浴びなかったり、髪の毛洗わなかったり…
日本人と比べて毛穴が少なく汗をかかないと言われても、やはり気持ちが良いものではない。
しかし、シャワーを浴びるか、風呂に入るかという話はおいておいて、この国には今でも多数の温泉が存在する。
中でもこのトスカーナはイタリア20州で一番温泉が多い。
そんな環境に長年いたのに、なかなかイタリアの温泉に行く機会はなかった。
なぜなら問題はいつも「足」
車がないとホント不便なんだよこの国は!!

ということで今回友達が念願の温泉に連れて行ってもらったのです。
と言っても実はかつて一度だけ公共交通手段を使って温泉に行ったことがあります。(詳しくはこちら
今回行ったのはここより庶民的(値段が)な場所。
トスカーナでも有名な温泉が集まるシエナ県のRapolanoにある温泉です。


San Giovanni Terme Rapolano
月ー木の9:00から16:00は15€、16時以降なら12€とかなり安い。(金額詳細
更に16時以降に入館した私たちは3€プラスでアペリティーボを付けました。

温泉入ってるのにアルコールはダメですよ~
アルコール以外も飲めますが、カフェや紅茶だと3€以下なのでセットにしない方が良いかも。
タオルなど貸し出しは有るとは思うが、念のためバスタオルなど、プールに入るような装備は持参することをおすすめします。
他にも羽織るものを持参した方が良いかも。
外国人はほとんどバスローブを持参しています。
ドライヤーだけは有ります。



外はどう見ても温水プール。
温水プールよりは温度が高いが、日本人が思い浮かべる「温泉」の温度ではないです。
この日はいまいち気温が低く、外風呂(プール?)長時間にはいられなかったので


この奄美大島の家(勝手な先入観)のような6角形の屋根の下にある、室内の温泉に。
こちらの方がお湯の温度も高い。
内部はこんな感じ。


写真:オフィシャルサイトより拝借
お湯に浸かってまず思うのが「足元が…少々気持ちが悪い」
実はこの辺の温泉は硫黄泉で、臭いもかなりあるのですが、何よりも底や壁に硫黄が沈着していて、まるで湿った小麦粉でも踏んでいる感じ。
この沈滞物を顔に塗ったりしている外国人が大勢いる。
実はこの硫黄の塊には硫酸カルシウム・マグネシウムが含まれていて、筋肉痛などに効くらしいのです。
だから顔や体に塗っているようですが、この硫黄の塊が衛生的かどうか分からないので、塗ったりはしない方が良いのでは…
だって、みんなに足元だよ。掃除していないとは思えないけど…
ただし効能は結構あるようで、その晩は手足があまり冷えず、ぐっすり眠れた。おかげで時差ボケも解消したようです。
やはり日本人には温泉だわ~

他にもここの売りは?というと

もう少し暖かくなったら、ここにパラソル立てて甲羅干しをするらしい。


寝そべりながら見る景色は、ザ・トスカーナ


こんな広い庭だからこそゆっくり出来る。

目の前に広がるパノラマ。糸杉の行列。目に優しい緑。




写真はスマホで撮つたものだからいまいち感動が伝わっていかないかぁ…でもとにかくきれい。
街歩きで疲れた体をほぐすにはもってこいの温泉。
たまにはこんなイタリアも良いですよ。
ちなみにここは宿泊施設もあるので、ゆっくり泊まるのもいいかも。う~ん、贅沢!!
フィレンツェからは車でおよそ1時間半。電車でもいけないことはなさそうですが…



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