イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

オランダ遠征、マーストリヒトの世界で一番美しい本屋ーGermania その4の2

2015年12月30日 23時50分39秒 | 他の国

夕食は久々にカレー
更に昨日の残りのため、モッツアレラを乗せて焼きカレーにしましたよ。

さて、宝物館を見た後、いざ教会の中へ。

おおお、このリュネッタの彫刻はロマネスクざますよ。
Magestas Domini(栄光の主キリスト)です。
12世紀のもので、キリストの周りには4福音史家のシンボルが。

入ってすぐCripta(地下礼拝堂)への入り口があったのでまずそちらへ。

セルファースの墓のために作られた場所。
1001年に亡くなったCarlo I di Lorena(シャルル1世ロレーヌ公)の墓(ブリュッセルを建国)
Santa Gertrude di Nivellesに捧げたオランダ最古の主祭壇などが有ります…って見たのかな?

こちらの内陣のフレスコ画、新しいなぁと思ったら19世紀のものでした。

中央の身廊。
屋根の感じが北ヨーロッパだなぁと。

こちら、後ろに見えているのはパイプオルガンで、練習中でした。
で、こちらは元々西の内陣席の装飾で、ロマネスク彫刻(1170年頃)
上はキリストを中心に聖セルファースと聖ピエトロで、下は聖母とキリストを2人の天使が囲んでいます。
これを右に見て真っすぐ行くと

Presepio発見。
木彫りです、いいですねぇ。
そしてここは

こんな感じ。
Porta del Colle ん?丘の門???なんじゃ?
初期ゴシック様式だけど、ロマネスクのものも使っています。
北フランスの聖母マリアのポルターユ
左側が旧約聖書からAbramo,Mosè, Davide…ん、もう一人いるけど書いてないぞ。
右側は新約聖書でSimone, San Giovanni Battista, San Giovanni Evangelista, San Servazio(セルファース)
すみません、教会でもらったイタリア語の説明書を見ているもので…

アーチにはpatriarchi(モーゼ以前の父祖)、profeti(預言者)、re(王)と聖セルファースの祖先たち。
正面の栗みたいな形の部分は”聖母被昇天” が。(下の四角い部分に聖母が亡くなるシーンがあります)
そうか、よく見たらロマネスクだったんだね。
実はここは外からも覗けるんです。
これを見たから、いや見たかったからお金払って教会の中に入ったわけです。
実は外の門にははっきりロマネスクと分かる彫刻が有りました。

ガラスが張ってありますが。

柱頭がこんなですよ~かわいい。

ということでまた中に戻ります。

ステンドグラスもとてもきれいでした。

回廊は1475年くらいのもの、とまぁこんな感じでしょうか?

入り口には神聖ローマ帝国のシンボル…と思って写真を撮ったけど、よく見たらこれ違う!?
神聖ローマ帝国のシンボルは双頭の鷲。
ではこれは??? プロイセンのシンボル?
胸の鍵印は?
周りはラテン語かなぁ…角度が悪くて文字が判別できない、いやできたところできっと読めないさ。

ということで外に出ました。
ここからまたまた彷徨って、何とか目的地へ到着。
実は近くを何度も通っていたんです…とほほ

これが”世界一美しい本屋”Selexyz Dominicanen、セレクシーズ ドミニカネンの入り口。
「ドミニカネン」というんだからドメニコ会の教会だろうということは容易に想像がつきますが、
1290年代に建てられたゴシック様式の「聖ドミニコ教会」を利用してつくられた本屋で、
一時期は自転車置き場と化していたことも有ったとか。
それをオランダ人の建築家が歴史的な遺産として指定されている天井の壁画を修復することや教会としても使えることなどを条件に本屋として再生させたそうです。
(教会として使っているのかは分かりません)
こんなところなら毎日入り浸っちゃうね。
私以外にも同じ目的の観光客が結構いましたが…本屋好きにはたまらないよ。
フィレンツェにもフレスコ画の残る洋服屋さんとかは結構あるけど、教会を再利用という話は…さすがにNGかな、ヴァチカンのおひざ元では。
中に入ると

わぉ!なにこれ…しかし暑いな。
上に行ってみます。

これがこ後陣の部分。
この部分がBarになっています。

ということで私も一服。

あまりの暑さにまずくて高いコーヒー類を飲む気にはなれず、かといってこのレモンケーキにビールはさすがにないでしょうということで
「冷たい飲み物有りますか?」と聞いて、唯一残ったのがオランジーナ。
本場ですから良いですかね?
たぶん初めて飲んだと思います。結構おいしいんですね。
レモンケーキも甘くなくて美味しかったし。

フレスコもところどころ残っています。

とにかく感動です。

はるばる来た甲斐が有った。
そしてここに来たら欲しいものがあったのよ。
それは6月にハーグに行った時に買いそびれちゃった絵本。
Wifiがつながるので(本当にオランダは無料の場所が多い。ドイツもほとんど中心街の広場とかでは無料wifi飛んでたけど)
名前を調べて探してみたんだけど、見つからなかった。
残念!
まぁいいか、今度はベルギーからオランダに入る予定…いつになるかな?

しっかり満喫して外に出ました。
あ~幸せ。

あっ、それから前回書き忘れちやったんだけど、この町はおいしそうなお菓子屋さんが多かった。
特にチョコレート
ベルギーの影響かな?

こことか

クリスマスのディスプレーのかわいいこのお店とか。

おいしそうなチョコはいっぱい!買いませんでしたけどね。

本屋を出たらもう真っ暗。

と言っても5時代ですよ。
またバスに乗ってアーヘンへ行き、更にケルンまで電車で帰らなくてはいけないので、これくらいがギリギリかと。

夜景がとってもきれいです。

あ~帰りたくないなぁ。

ここも跳ね橋だったのね、さすがオランダ!

やっぱりなんとなくオランダというだけで好きですわ~
次はオランダに住むかぁ…言葉がどうにもならんなぁ。

ということでオランダ遠征は無事終了。
アーヘンに戻りました。
アーヘン行きのバスには10人くらいしか乗ってなくて、最後には2人でした。
アーヘン中央駅が終点で、もしかしたら中心街までまた歩かないといけないの?
と思ったのですが、駅からそのままマーストリヒトへ戻るので、駅で降りなかったら次が乗った劇場前でした。
こういうことは下調べしていなくても、大体勘で分かるんですよね。
友達はここら辺も含めて運が良いと言っているのでしょう。

アーヘンは駅から中心街まで歩いて15分位かな?(うちとSanta Maria Novella駅よりは遠いな)
とにかくちょっと離れています。
何で電車に乗るのに駅で降りなかったのか?と言いますと
理由は

ここのカップはかわいい。
ということでこれをお土産にするために中心街に戻りたかったんです。

大聖堂もライトアップ

市役所前のクリスマスマーケットも雰囲気出てますねぇ。

ちょっと雨が降り出したので、これにて終了。

2ユーロしか変わらなかったので帰りはICでケルンに戻りました。
鈍行だと1時間ICなら30分ちょっとで着きます。
素敵なお菓子屋さんも有ったし、後から知ったけど温泉が有ったなんて…
もう1回来てもいいかなと思える街でした。

荷物は預けたけど、チェックインしていなかったので、一度ホテルに戻り、クリスマスマーケットの場所を聞いてびっくり!
なんとケルンには5カ所ほどクリスマスマーケットが有るそうです。
全部見切れないなぁ…とその時は思いましたが、結局4か所は見たと思います。
とにかく大聖堂を目指して思い足を引きずりながら向かいます。

なんて神秘的な光景なのでしょう。
修復中の左部分が残念ですが。
大聖堂の奥の方にクリスマスマーケットがありました。

そちらに行く前にちょっと大聖堂にち近づきます。

ゴシック様式の扉…ん?
下を見ると

あっ、ここもPorta santaだ。
日本語も有るよ。
ということは2カ所目だ。
もうローマ行かなくてもいいか。
ここをくぐるのは翌日、ということでお腹もすいたのでマーケットの方へ。

ここもすごい人…なんですけど

しまった、店じまい始めてる。
確かに9時過ぎてはいたんです。
クリスマスマーケットって結構遅くまでやってると、なぜか思っていたんですよね。

やばいやばい、食いっぱぐれる。
と思いながら写真を撮ってる私…

寒くないから良いねぇ…ってもう少しさくい方が雰囲気出るとか思ってたくせに。
しょうがないのでひたすら歩きます。
すると隣のクリスマスマーケットは宴会たけなわ。

みんな飲んだり食べたりしていました。
食べ物は…ソーセージはお昼食べたからできれば違うものがいいなってことで見送り。
最悪戻って来ればと。
でも

ここのグラスは出発前からチェツク済みだったので、ここで飲んじゃいます。
白のホットワインが有ると聞いていて、おじさんに「白」と言ったのに聞いてもらえず結局赤になっちゃいました。
これでこの日は続けて2杯目。
すきっ腹に効く~

グラスお持ち帰りのため歩き飲みです。
まぁなんてお行儀が悪いんざましょ。
そして3カ所目のクリスマスマーケットに

小人がいっぱい

10時過ぎてたよなぁ…とにかくどこもすごい人。
日本人もケルンではかなり見かけました。

このピンクのはハート形をしていました。

なんかきれいなんだかなんだか…ここは結構暗かったのよね。

人、人、人
そしてここで

これを食べました。
牛肉をパンで挟んだもの。
美味しいけど、なんとも食べにくいんだよねぇ…
「ソースはそこに有るよ」って言ってたけど、残ってなかったし。
まぁ塩コショウで十分美味しかったですけどね。
こんなのこの時間に食べたら胃がもたれるよ。

何とか全部食べて、一周して帰路に着きました。

長い一日はこれにて終了。
しかし翌日も予想外にハードな一日となりました。
そのお話は…来年になっちゃうかな?
あと24時間5分で2015年も終わりです。 



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