イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

「サラ・ベルナールの世界展」と谷内六郎ー横須賀美術館

2019年10月17日 17時06分10秒 | 展覧会 日本

台風のあと、涼しくを通り越してめっきり寒くなりましたね。
気温感覚に全くついて行けず、今日も服選びを失敗してしまいました。

さて、先程三浦半島の先っぽ、観音崎近くにある横須賀美術館へ行ってきました。

朝、あちらの方で用事があり、ついでだったし、天気があまりよくないので、本来なら後藤義光の彫刻がある「西叶神社」に行くつもりが止めました。

今回は友人に招待券をもらっていた「サラ・ベルナールの世界展」です。



またミュシャです。
ホントにこの数年多いですねぇ。
まぁ今回の場合は、中心はサラ・ベルナールということでミュシャの作品はそれほど多くは有りませんでしたが、ミュシャと言えばサラ・ベルナール、サラ・ベルナールと言えばミュシャですからね。この二人が巡り会わなければ、お互いは今ほど有名にはなっていなかったのではないか、と思ってしまいます。
ただ私はミュシャはチェコに戻ってからの作品に心惹かれますけどね。
他にもこれまた最近見たなぁというロートレックのポスターなども有りましたが、例えば彼女とラリックのつながりなどは知らず、彼女が舞台で使ったラリック作のジュエリーなどは非常に素敵でした。


この入り口の丸いドアが好きです。
残念ながら日差しはあまりありませんでした。先週まで30度近い気温だったのに。

頂いた招待券では、1枚のチケットで特別展に加え、地元の画家を中心とした常設展、そして谷内六郎の作品を見ることができます。
この谷内六郎の美術館は前回来た時も非常に良かった記憶があったので、特別展よりむしろこちらの方が楽しみでした。
谷内六郎という名前を聞いたことが無くても、この絵を見たことがない人はいないでしょう。

「週刊新潮」の表紙を25年間、一度も休むことなく描き続けたこのイラスト。
今回は「昭和というたからもの 岩崎俊一のコピーとともに」ということで、映像が流れていました。(こちらは撮影可)

谷内氏の絵にコピーライターの岩崎氏がコメントを付けたもの。
ここに選ばれた谷内氏の絵は、昭和60年代から70年代初期のものが多く、リアルタイムで共感できるというわけではないのですが、私も昭和の人間なので、強い郷愁を感じざるをえません。
日本人は、いや世界はどうしてこんなにも変わってしまい、大切なものを忘れてしまったのでしょうか?
周りにいた私より年上の方たちは口々に「懐かしい」「そうだった、そうだった」と。
確かに今より不便ではあったけれど、人はみな暖かく、自然は私たちに優しかったのではないでしょうか?


この都会の喧騒とは完全に離れた静かな空間で、そんな時代を思い出す、改めて知って欲しい。

谷内六郎作品、今週の新美の巨人で紹介されるようです。

10月19日(土)22時~22時半 テレビ東京系列
谷内六郎「上總の町は貨車の列 火の見の高さに海がある」 横須賀美術館 谷内六郎館
https://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/

遅いお昼を全て見終わった後に美術館付属のレストランで食べようと思ったのに、満席で待っている人もいたので、そそくさと退散しました。
まぁ、美術館に行く時ってなぜか昼抜きでも平気なように出来てるんですよね。
(家に戻ってから市販のサンドイッチ食べましたが)

「サラ・ベルナールの世界展」は11月4日まで
谷内六郎の方は12月15日まで。
https://www.yokosuka-moa.jp/
おお、11月3日は無料回覧日になってますよ。

ってあれ?「文化の日」だから結構無料で拝観できる美術館があるのでは?
ちなみに地元では横浜美術館の「コレクション展」は無料だそうです。
(同時開催中の「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」展の入場には別途料金がかかります(一般当日1,700円ほか)。「絵でたどるペリー来航」展は無料です。)
しかし横浜美術館の無料拝観は「文化の日」企画ではなく、横浜美術館開館30周年記念だそうです。
いや~もう30年も経つのかぁ…確か開館した時、横浜市民に無料券が配られた気がする…
無料拝観だけでなく他にも色々イベントがあるようなので、詳しくはこちら
ちなみに国立西洋美術館は来週22日が即位礼正殿の儀を慶祝して常設展無料観覧日(詳細は国立西洋美術館HP

普段「入場料高いから美術館や博物館に行けない」という方も、是非このチャンスに行ってみてはいかがでしょうか?
ただし、混雑していることは覚悟して下さいね。



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