イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

徳永英明と吉本ばななと試験

2008年06月01日 19時26分49秒 | Weblog
6月になった。
毎年のことですがいきなりVacanzaモード
というのはいっせいにテレビ番組が夏仕様に変わるから・・・
あらゆるところで「Ci vediamo settembre(9月に会いましょう)」と
学校も今週いっぱいで終わりです
そしてこれからは何度見たか分からない古い映画が毎日のように放映される
唯でさえつまらないイタリアのテレビ番組が
拍車を掛けてつまらなくなるのです。

もう今年も半分かぁなんて思いながら
月日の流れの速さに驚くばかり
そして今徳永英明のCDを聞きながらこれを書いている。
そして何故か吉本ばなな
"キッチン"や"Tsugumi"がはやっていた20代の頃
一度手に取ったときは「この人駄目だ」と思っていたのに
偶然友人のところで発見し手にとって読み始めたら
これが結構面白い

ここイタリアでは一番有名な日本人作家は吉本ばななだと思う
でも初めてしっかり彼女の文章を読んでみて
これをイタリア語に翻訳するって結構大変だろうなぁと思った
もちろん日本の事情を知らないと理解が難しいところも多々有るし・・・
落ち着いたら読みくらべてみようかなぁ

歳を取ると昔は肉好きだった人が魚好きになるという話はよく聞くが
やはりこういう感覚的な方も変化するのだろう
それとも海外で暮らしているからなのだろうか???
変化か・・・

先日試験で18点を取った。
ここイタリアでは(多分ヨーロッパは同じなのかしら?)
及第点が18点からで30点満点という採点方式を取っている。
更に満点よりすばらしい場合はlodeと呼ばれる
特別点が付く場合がある。

こちらの大学の制度は卒業に必要な単位は180単位
1教科が普通は3単位から6単位
卒業論文が12単位という感じ。
単純に計算しても30回は試験を受けなくてはいけない
更に日本と全く違うのが、この卒業論文以外の点数の合計点で
卒業論文の点数の上限が決まってしまう。
つまり全教科18点の人と30点の人では
18点の人がいくらよい論文を書いても
30点の人よりいい点数はもらえない仕組みになっている。
だからこそ先生も学生も点数が低い場合は
何度でもチャレンジし、なるべく高い点数をもらうようにしているようである。
中には30でなかったらもらわないという学生もいるとか・・・

私の場合は論文だって書けるかどうか分からないので
もちろん18点でももらってしまう。
でも・・・
今回はとても複雑だった。
もちろんもう一度やる気はなかったけど・・・
だから恩師に結果を聞かれても答えたくなかった。
失望されるのが、勉強しなかったからと思われるのが嫌だった
でも先生は私が点数を答えなかったらすぐに18点だったと分かった
先生は「もう1度やるかと聞かれたか」と私に聞いた
それはなかったと答えると
「それならいい」と
そして「日本語でそこまで説明できるかと聞いてやれ」と
私は試験のこと何も言ってないのに・・・
更に「確かに論文を書く時には不利だけど
地方の名も無い大学を高得点で卒業するのと
Firenze大学を低い点でも卒業するのでは
例え君が(私)日本に帰っても、イタリアで仕事を探すにしても全然違う」と

不思議だった
言葉ではなく気持ちが伝わっている気がした。
自分で言うのもなんだけど
私は自分の気持ちを先生に話すことはほとんどない
でも何故か全てわかっている
まぁ数多くの学生を見てきているのだから当然だとは思うけど
転校を考えていた時も
そんなこと一言も匂わせたことは無かったのに
何故か気づかれていた・・・不思議
まだ続けて行ける気がした
最初は生半可な気持ちだったかもしれない
でも今はとにかく卒業目指してがんばりたい
自分を理解してくれている人がいるから
最後に「良くやった」と
その一言が聞きたいからまだがんばれる気がする

道のりは長い
実際秋から3年生になる。
一応大学は3年制・・・ははは
でもまだ初年度に必要な単位すら取れていない。
はてさてどうしたものか???

とか言いながら勉強せずに日曜日は過ぎていくのであります・・・
不言実行しないとね


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