英国、レッドベリー(Ledbury)の教会(San Michele e Tutti i Santi)でルネサンスの巨匠の1人、ティツィアーノ(Tiziano)の「最後の晩餐」が発見された、という記事を見た。
発見したのは修復家であり美術史家のRonald Moore
彼は、美しい中世の教会に一世紀以上飾られていた、真っ黒になった絵画に光を当てた。
描かれたテーマは「最後の晩餐」
信者を楽しい気持ちにはしなかったこの絵は、別のより”美しい”絵にかけ替えたらどうか、という意見が出るくらいだった。
しかしMooreは詳しく調べたところ、この絵が価値のあるものではないかと気がついた。
「絵画の中でこちらを見ている人物がいれば、それは画家自身だ」そして修復家Mooreはその人物がティツィアーノかティントレット(Tintoretto)と似ていると思った。
更に絵の汚れを落としたところ2つあるアンフォラのうちの1つにティツィアーノのサインが有るのを発見した。
更にX線検査をしたところ、多くの部分にティツィアーノだけでなく彼の弟子たちの手が加わっていることが判明した。
この時期、人気のある工房では弟子が作品を制作し、品質が良ければ親方がサインするということをしているところが多かったので、この作品もそんな1枚かもしれない。
実はMooreがこの作品を発見して3年が過ぎている。
彼はこの3年で11,000点以上の作品を調べ、描かれた人物との特徴やティツィアーノとの関係を調べた、
そして、この絵の中にティツィアーノの家族も描かれているのではないかと考えている。
さて、ホントはどうかな?
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