ニュースから見る今のイタリア

確か、今週唯一雨が降らないのは今日だけ、と言っていた
うそつき・・・
洗濯物を干したら、1時間もしないうちに雲ってきて・・・

去年あまりの雨の多さに長靴を買った話はしたが、今年に入っても買った甲斐はあったけど・・・
昨日ニュースで南だと思うけど、1月は去年に比べて3倍の降水量。農業に大きな影響が出ているらしい。

午前中、コインランドリーに行って、中途半端な時間になってしまったので、今日は早めにお昼
ブロッコリーとアンチョビのパスタ
写真を載せようと思ったら、あまりおいしそうに見えなかった
簡単でおいしかったんですけどね。
う～ん、料理の写真は難しい。

ところでここからちょっと真剣な、というかSensibileなお話。
ここ数日イタリアのニュースを騒がしているのは"尊厳死"

交通事故で17年間植物人間状態のイタリア人女性が、ここ数日の間に人工延命機能をストップさせ、少しずつ死へ向って行くことになりそう。
彼女は昨日、最後を迎えることになる病院へ移された。
もちろんキリスト教その他の観点から大反対が起こっている。
"尊厳死"は認めない。これは「殺人だ」と。
今までこの国で"尊厳死"が認められた人たちは、長い間不治の病を患っていて、本人たちが"尊厳死"を望んだ人たち。ちゃんと書面で誓いが残っている。
でも彼女の場合は、突然の事故。

延命措置の停止を望んでいるのは、彼女の家族。
どんな親だって、自分の愛する子供の死を望むはずがない・・・どんな思いで決断をしたのだろうか???
彼女はこの16年、一度も目を覚ましていない。16年、そしてこの先・・・
確かに目を覚ます可能性が0％ではない。でも、じゃあ、いつ目を覚ますの？
両親はいつまで彼女を見守ることが出来るの？
「彼女を自由にしてあげたい」彼女の父はそう訴えている。

ここまで書いて、言葉に詰まった。
結局言葉にならなかったので、ここで止めます・・・ごめんなさい
ただ、もし私だったら、両親が望むなら、延命措置を止めてもらってもいいと考えている。それは両親が私に"生"を与えてくれたから。

そしてもう1つこちらもかなり重い。
先日、駅で寝ていたホームレスのインド人に、3人の若いイタリア人が火を付けた。幸いインド人は命だけは取り留めたようですが・・・
少年たちはすぐ逮捕され、火をつけた理由が"Divertimento"(気晴らし)のためと。
3人のうちの1人はまだ16歳。
「誰でも良かった」とは言うものの、被害者がインド人だったので、人種差別ではないかと言われている。最近外国人の犯罪が連日のように報道されたいたから、反対に仕返し？と思われても・・・
去年夏にも、公園で寝ていたイタリア人のホームレスがイタリア人に火を付けられるという、同じ事件が起きている。弱者に対する犯罪・・・

日本でもこの手の事件はあとを絶たないが、なんでこんなことに？
"bullismo""いじめ”が訳語として対応しているようだが、非行、少年少女の暴力行為全般、かなり広い意味で使われているように思う。
いくら物質的に豊かになっても、心はどんどん荒んでいく、そんな感じがする。

麻薬、アルコールに走り、挙句・・・若者はどこへ行くのだろうか？
"Fuga dei cervelli"( 直訳すると「頭脳の逃亡」)と呼ばれ、優秀な若い(若くない人も)イタリア人の優れた才能の、海外流出が叫ばれて久しいが、本当にこの国はどうなってしまうのだろう???
そう、これは決して"よその国のこと"ではないのである。