23日に来日が決まっていることもあり、日本でもこういう本が平台に乗るんだなぁ、と思いながら手に取った。
「悩めるローマ法王 フランシスコの改革」秦野るり子
在伊中、キリスト教徒ではないけど、折に触れて気にしてはいたけど、なんだか知らないことばかりでした、非常に勉強になったこの本。
2000年ローマ特派員として派遣された著者。
2000年と言えば、キリスト教徒にとっては大切な「ジュビレオ(Giubileo聖年)」の年だったし、イタリアに住む以上、キリスト教徒無関係ではいられないし。
キリスト教徒ではない、”第三者”のある意味冷静な視点で描かれたこの本には、実際2度の法王の入れ替わりこの眼で見ていた私にも知らないことだらけ。
来日前に法王のことを知るには、非常に有益な一冊だと思う。
1981年ヨハネ・パウロ2世から実に38年ぶりの法王来日だが、キリスト教徒が人口の1%に満たない日本ではそれほど大きなニュースにはなっていない。
この会の来日では、長崎・広島に加え、東日本大震災の被災者との面会も予定されている。
来日の目的は、全世界に「非核」を訴えること。
しかし実はアジアのキリスト教信者を増やすこと、が真の目的とも言われていて(日本ではそんなこと一切言われていないけど)、中国訪問が最大の目的と言われていたが、タイと日本だけの訪問に落ち着いたようだ。
この本を読むと、そこらへんの裏事情も理解できるかと。
先日朝日新聞にローマ法王が広島を訪れるために、修学旅行で広島平和念資料館を訪れることが出来なくなった高校の先生が、投稿欄に「自身の訪問で生徒の学ぶ機会を奪うことは、法王自身も望んでいないはず」と訴える投書が載った。
掲載から数日後、広島市は平和記念資料館を、臨時で法王が訪問を終えた後、夜間(午後8時~10時)開館すると決めた。
それだけでなく、その後11月24日に平和祈念公園で行われる集会へ高校生たちを招待する手紙が東京のカトリック中央協議会から高校に届いた、という。
法王は24日夕刻に広島を訪問、午後6時40分から平和記念資料館がある平和記念公園で開催される「平和のための集い」に参加しメッセージを発した後、同日夜に東京へ移動する予定。
参考:https://www.asahi.com/articles/ASMC56JMRMC5UTIL042.html
色々知ってしまうと、こういうことも素直に好意として受け取れなくなってしまう自分がいる。
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