暑っ~!!
関東梅雨明け⁉
梅雨なんて有った?というくらい雨降らなかった気がしますが、このままこの先2か月以上もこの気温&湿度ですか…涙
さて、昨日の事ですが、私が世界で一番嫌いな街新宿に数年ぶりに行って来ました。(2番目に嫌いなのは渋谷)
勿論用事がなければ行くわけないのですが、いや、用事が有っても「新宿」というだけで腰が重くなり、結局またぎりぎりになってしまいました。
損保ジャパン日本興和美術館で日曜日まで開催している「ターナー 風景の詩」という展覧会を見に行ったのです。
「ターナーかぁ」と正直あまり期待はしていなかったんです。
ロンドンに行った時、テート・ブリテンで多数のターナーを見た時もあまり感動はなかったし、
なんとなく頭の中でターナーとドイツ人画家のカスパー・ダーヴィト・フリードリヒと混ざってしまっていて…
という感じで、わざわざ新宿行かなくてもいいだろう、と思っていたのですが、この展覧会の評判が結構いいので、またまた閉幕ぎりぎりのこのタイミングで飛び込んだ、というわけです。
平日なのに、閉幕間近だからですかね、結構混んでいました…
と感じたのは私だけ?
「結構すいてて良かったねぇ」と言っている人がいました。
私的には「なんでターナーごときにこんなに人が?」と不思議に思ったわけですが、理由は多分今月頭天皇皇后両陛下がご観覧になった影響ではないでしょうか?
「損保ジャパン日本興和美術館」と言えば、1987年、前身の安田火災海上保険が、約53億円(当時の為替換算)をかけて、当時としては1枚の絵に対する価格では最高値で落札したゴッホの「ひまわり」を所有していることでも有名です。
バブルの恩恵をほとんど受けなかった私が思い浮かべるバブルって、この「ひまわり」とジュリアナくらいかな?
今回も特別展のチケットで、ゴーギャン、セザンヌの作品に挟まれた「ひまわり」を見る事ができました。
会場の42階に上がると
「インスタ映え」を意識したこういうの最近どの展覧会に行っても有りますね。
海外の展覧会じゃほとんど見ませんけど…
ちなみにこんなのも有りました。
一番最後に飾られていたウィリアム・アランが描いたターナーの肖像画をモチーフに作られています。
大抵一人で行く私は、ここから顔出したりできないので、あまり有効活用は出来ませんが…
42階へ戻りましょう。
この美術館の最初の見ものがこれでしょうか?
すごいなぁ…
遠くにスカイツリーが見えます。
なんだかこわいです、この雑踏が。
気を取り直して会場へ。
ターナーは日本人にとって決して有名な画家ではありませんよね。
イギリスではセリエA選手でも、イタリアに行けばその知名度はセリエB、日本だったらCと言ったところでしょうか?
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775~1851)はイギリス風景画の巨匠です。
14歳で英国で最も権威のあるロイヤル・アカデミーの付属学校に入学したという天才は、「ピクチャレスク(絵のような)」風景画で名声を馳せます。
私が読んだ新聞記事にはこの「ピクチャレスク」を「インスタ映え」と表現していましたが、まさにそうかも。
見たままを描くわけでなく、かなり盛ってますしね。
会場には当時の「インスタ映え」な景色がいっぱいです。
今回の展覧会では、スコットランド国立美術館郡他英国国内の25の美術館、所蔵家と日本国内にあるターナーの水彩、油彩、版画作品約120点が集められた、日本ではターナー最大規模の展覧会になります。
「地誌的風景画」
「海景‐海洋国家に生きて」
「イタリア‐古代への憧れ」
「山岳‐あらたな景観美をさがして」
以上4つのテーマに分かれて展示が行われています。
今回の展覧会を見ながら、2008年FerraraのPalazzo dei Diamantiで開催されて「ターナーとイタリア」という展覧会のことを思い出しました。
あ~もうあれから10年なんだ。
なぜか今頭に浮かぶのは、会場にかかっていた濃い青のビロードのカーテンと《現代ローマ》というこの作品
今回この作品は来てなかったのですが、2008年はこれが目玉作品だったようで、カタログにもこの絵が使われています。
これ、ターナーが描いた最後のローマなんですって。
1802年を皮切りに1819年から1840年代にかけて計6回イタリアの地を訪れています。
当時はグランド・ツアーが大流行していた時期で、ターナーの作品もそれに合わせて大活躍していました。
会場に展示されていたこの作品もローマの景色です。
日没の夕日に染まるローマを描いた作品「モンテ・マリオから見たローマ」
ローマの北部にある丘から中心部の眺めを描いたこの作品の右手には、サンピエトロ大聖堂が。
また左手にはテヴェレ川とカンピドリオの丘を見ることが出来ます。
田園地帯からはたき火の煙が上がり、手前に唯一描かれた2人の人物、少女と笛を吹く少年からはなんとも牧歌的な雰囲気が漂っています。
ターナーが描くイタリアからは、当時のイタリアの雰囲気+彼の憧れ、旅愁のような気持ちが漂っている、と感じるのは私だけでしょうか?
全体的に作品は小物ばかりですが、非常にまとまった、見ごたえのある展覧会でした。
ターナーと言えば、先日横浜美術館で見た「ヌード展」にエロチックなスケッチが展示されていましたね。
どうしても風景画の印象が強い彼ですが、素晴らしい細密画なども今回は出ていて、今までよりちょっと興味がわきました。
また版画に対する強い拘りを知ることが出来たのも、非常に面白かったです。
残念ながら東京での展示は7月1日まで。
北九州、京都、東京と来て、7月7日から9月9日は、所蔵品が数点出ていましたが郡山市立館へ巡回します。
郡山のパンフレットには東京と違ってこちらの「キリスト教黎明(エジプトへの逃避)」が使われています。
「トンド」という円型で描かれたこの作品からも、イタリア感があふれているように感じます。
ターナーは印象派には影響を与えたと言われています。
https://turner2018.com/
ターナーを十二分に堪能した後、東京ステーションギャラリーで開催中の「夢二繚乱」へと向かいました。
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