去年に比べると本当に過ごしやすいフィレンツェです。
気温は30度超えていますが、風が涼しい。
このまま、秋を迎えるのかなぁ…と若干寂しい気もします。
さて、先週のMarcheの旅も最終日。
丁度一週間前の今頃のお話です。早いなぁ、一週間。
この日は
やはり朝から曇り。
傘なんてもってなかったので嫌だなぁ…と思っていたのですが、まぁ何とかなるだろうとMacerataを発ったのが10時過ぎ。
この時も危うくバスに乗り損ねそうになりました。
だって、行先があまりにも小さく表示されてたもので…
幸いここから乗る人がいて、バスを止めてくれたので、確認することが出来ました。
帰りは来た時のAncona経由ではなく、山越えのFoligno経由で帰ることに。
理由の1つは既にこの旅行を決めた時、土曜日のAncona経由の電車は既に満席の模様。ネットでは切符が買えなかったんです。
時間も有るし、山越えの方が安いし、混んでいる電車を避けて、のんびり帰ろう。
だったらSan Severino Marcheへ寄ろうと考えたわけです。
MacerataからSan Severino Marcheまでは電車でも行けますが、この時間はバスの方が早いでバスを選びました。
1時間弱で到着。
Macerataターミナル始発ですが、ホテルから一番近いバス停から乗り、
S.SeverinoではPinacoteca(絵画館)に行くためバス停はSan Severinoの駅から3番目(?)くらいの場所でおりました。
バスを降りると丁度雨が降り始め、急いで絵画館に駆け込もう…としたら門が閉まってる。
何?と一瞬驚きましたが、ここいつも閉まっているようで、「チャイムを押してください」と書いてありました。
チャイムを押すと、無言でドアが開きました。
絵画館は3階のようです。
3階に到着すると一人の女性が既にお待ちかね。
事務室ようなところへ入り「絵画館だけ?考古学の方も見る?」と聞いてきました。
う~ん、時間もあまりないし、考古学の方はあまり興味がないので、絵画館だけの料金を払いました。3ユーロ
写真はOKということなので、荷物も事務室に置かせてもらって、じっくり絵画館を見始めました。
最初の部屋には
Allegretto Nuziの聖母子像や
Paolo Venezianoとその息子Giovanninoの多翼祭壇画
次の部屋にはちょっと気になるフレスコ画
がありました。
そして隣のSalimbeni兄弟の作品の部屋に移った時に事件は起きました。
雨はひどくなっていて、雷の音はしていたのですが、いきなり真っ暗…停電です。
最悪なことに非常灯も付きません。
係の女性が「大丈夫?」とか大きな声で言っています。
とりあえず携帯の光で事務室までは行けました。
女性はとりあえずComune(市役所)に電話していると言っています。
雷のせいだということは想像できるので、私も女性も慌ててはいませんが…
バタバタしていると、電気が復活し、あ~良かったと先ほどの場所に戻って鑑賞を再開しようと思った瞬間…また落ちた。
また事務室に戻って、あ~あと思っていたらまた付いたので、良かった良かったと絵の前に戻ったらまた…
結局3度目の停電で、固定電話もつながらない状態へ。
携帯で連絡をしていた女性曰く「街中真っ暗」だそうです。
まぁこれくらいの事では動じませんよ。
でも前日「オペラの最中雨が降らなければ、明日はいくら降っても良いですから」なんて言っていた私。
罰が当たった?
これぞ口は災いのもと…
まぁ何を言っても大人しく雨が止むのを待つしかない。
どうせ30分位で止むんだから…と係の女性も事務室に座るように勧めてくれたので、二人で薄暗い中で座っていました。
彼女はどうもこの日は臨時で来ているらしく、常勤の人から「窓から雨がしみ込んできてないかチェツクしてくれ」と連絡がきたけど
「真っ暗でそんなことできるわけがない。非常灯が付かないのはどうなっているんだ」と怒っていました。
ホントイタリアって起こってみないと分からないことが多すぎる。
そういえば書いてなかったけど、両親が来てNapoliの考古学博物館に行った時、
「トイレに行くと」行った切り、父が戻って来なくて、心配になって警備に行って「防犯ビデオで探してくれ」と言ったら防犯カメラ付いてはいるけど、点いてませんでしたからねぇ。
父はその後無事見つかりましたが。
私たちが先に行ったもんだと思って、館内を一人でまわっていたとか…
ナポリという場所が場所なので、誘拐された?とか心底心配しましたよ。
結局雨が小降りになったのは1時間後。
その間雷はひどかったですね。
何度か「落ちたな」という感じ。
停電は一向に解消されず…
土曜日のバカンス初日ということもあったのではないかなぁ。
電気は回復せず、閉館時間の13時が近づきます。
女性はどこかに電話をして私が午後来られないようなら、入場料を返すと言ってきました。
またここに来るのは大変だけど、いつ復活するかも分からない状況で午後を待つなんて考えられないし、
この停電で電車はどうなるのか心配だったので、勿論お金を返してもらって急いで駅へ向かいました。
絵画館を出て街の中心に行くと
お~と、まるでゴーストタウン。見事にだれもいないし、お店も開いているのかいないのか…
電気の切れた冷蔵庫に入っているジェラートが痛々しい。
寒いくらいなので、すぐダメになってしまうわけではないと思いますが…
私は東北大震災を経験してはいませんが、ふと頭を震災の事が横切りました。
昼間なのが幸いでしたが…
急いで駅へ行くと丁度電車が入るベルが鳴っていました。
急いで切符を買わねば、と思ったのですが、自動販売機も電気が来ていないので買えません。
駅の売店は閉まっていました。
しょうがない、車掌に事情を話そう、とホームで待っているとなかなか電車はきません。
げ~電車も止まってる?と思ったら15分遅れでやってきました。
やってはきましたが、なかなか出発しません。
車掌さん曰く、各駅で安全確認をしなくてはいけないと。
S.Severinoを出た時は15分遅れだったのに、乗換駅のFabrianoに着いたのは1時間半遅れ。
当然Folignoまでの電車には乗り遅れた上、次の電車は1時間半後、幸いだったのはFolignoからFirenzeへの電車がなんとか有ったこと。
でもFolignoでも2時間待たされました。
まぁFolignoでの2時間待ちは、時間通りについていても有ったので、10年前に見たPeruginoのフレスコ画を見に行こうと思っていたんです。
でも寒さと疲れでもう歩けない…状態だったんです。
しかし、実際Folignoに着いて
この青空だったし、この旅、結局ほとんど絵画は見られなかったので、頑張って行きましたよ。
そしたら
げっ、しまってる!!
と思ったのですが、裏に回ったら開いていました。
開いてはいたけど、ベル鳴らせって書いてあったので、ベルを鳴らしたら、スマホやりながら女性が出てきました。
ここはL'Oratorio della Nunziatellaという場所なのですが
Peruginoの”洗礼を受けるキリスト”の絵があります。
実はこの作品にはすごく思い入れがあります。
これこれ、私が初めてイタリアでまともに見た展覧会
2006年のPeruginoの展覧会のポスター
ここからの道のりを思い出し、なんかこみ上げるものが有ってねぇ…
あれから10年…早かったような長かったような。
やっぱり来て良かった。
こういう場所っていつ閉められてしまうか分からないので、やはり見られるうちに見ておかないと。
実際現在フィレンツェのCenacolo di Fulignoは見られません。
あ~幸せ。
そしてこれからの長旅に備えて、今回はまだ一度も食べていなかった
Piadinaと生ビール、いひひ。
これねぇ、生地が食べたことないくらいパリパリしていて、ちょっと甘くて美味しかった。
これでこの日の疲れもふったんだ~かな?
通いなれたFolignoーFirenzeコース
途中
Terontolaの駅ではきれいな夕焼けが見られました。
日中あんな大雨が降ったとはねぇ…停電どうなったんだろう?
ちなみに普通の電気と電車の電気は別物で、停電になっても電車は非常電源で動くそうです。
100%信じることはできませんが…
とまぁこんな感じです先週のMarcheの旅は終了です。
目標は達せなくても、まぁ結果はいつもオーライですから良しとしましょうね。
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