イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

今年の桜とManzoni(マンゾーニ)

2020年04月01日 15時29分07秒 | 近況報告

今日は年に一度の大学病院での定期健診の日。
この時期に大きな病院に行くのはちょっと気が引けるけど、行かないわけにもいかないので…
予想に反して、病院はいつも通り。殺伐とした雰囲気もないし、空いてもいない。
レントゲンを撮って、診察室に呼ばれる。
特に異常がないので、予約はまた来年。
来年のこと分からないよなぁ…と笑い合う先生と患者。
「(感染症専門ではないけど)先生大変ですよね…」
すると先生は「これは神様の啓示ではないかと思うんです。」と。
「命を大切にするようにというメッセージではないか」とおっしゃった。
人間は今や70年、80年は当たり前、それ以上普通に生きられるようになった。
時間が有るからやりたいことや、やらなければいけないことも、今やらなくても明日で良いと明後日があると引き伸ばしがちだが、やりたいことは今やらなければいけないと。
試験の日程決まってなきゃ勉強しないでしょう?とも。
最近ネットで流行って(?)いた「100日後に死ぬワニ」みたい。

コロナの流行について色々言っている人いるけど、これも納得…先生の言う通りかも。
やはり今できることをしなくてはいけないのだ。
これはコロナに対することも同様。
「私だけはかからない」、なんてそんな根拠どこにもない。
大切な人を守るために、今できることを今せねば。

そんなやり取りをし、病院を後にした。
このまま病院がいつも通りであり続けますように…

帰り道、横浜有数の花見スポットがある。
毎年この時期この道を通る。
確か去年も桜は満開だった。
でも今日の雨のせいかな?桜が例年より寂しそう。










来年はどんな桜が見られるのかなぁ…

病院に行くので仕事をお休みしたので、これを書き終えたら、図書館で借りて来たAlessandro Manzoni(アレッサンドロ・マンゾーニ)の「いいなづけ( I promessi sposi)」を読むべし。
あっ、もちろん日本語翻訳版。
それでも800ページ、上下段⁉
だから仕事してると、2週間じゃ読み切れないっ!!
急がねば~

このタイミングでこれを読もうと思ったのは先月初め、イタリアで感染が増加しだしピエモンテ州の学校が休校になったころにある校長が出したメッセージを読んだせい。
参考:https://www.asahi.com/
この「I promessi sposi」はイタリア近代文学の最高傑作で、これが現代イタリア語の祖ともされている。
学校でしっかり学ぶため、ダンテの「神曲」同様イタリア人の多くは私たちの徒然草や枕草子のように(私たちはただただ字面を暗記しているだけな気がするけど…)、導入部(だけでない強者も多いが)を暗記している人が多い。
maturitàという高校卒業資格を得るための重要な試験でもたびたび出題されている。
日本で行ったらマンゾーニは夏目漱石?
いやいや、感覚的にはそれ以上かなぁ…
とにかくイタリア人なら知らない人はいないと言っても過言ではないこの本を、もちろんストーリーの大まかなことは知っている。(まだ半分以上まで読み終えたけど、まだペストの話は出てこない)この機会に読んでいるわけ。
友人に原書で読んだ日本人がいるけど…私だって読めるんだから本当はその方が良いのは分かっている。
でも今はできないよ~

そして読み終わったらカミュの「ペスト」。
流行に乗りすぎかしらん?



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