イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Budapest masterpieces Muséè du Luxembourgとご飯ーパリ 2日目

2016年04月10日 01時00分27秒 | 他の国

2日目、雨が朝から降っていて、さすがの私もやる気をそがれ…
かと言って月曜日だったため、行きたい美術館もお休み。
ルーブルに行くという手もあったけど…
ということで、この日はかつて行ったことがないMuséè du Luxembourg(リュクサンブール美術館)に行くことに。
ここは美術館としての歴史は古いが、現在は企画展が開催されているときしか開いていません。
どんな企画展をやってるのかなぁ、と思ったら、あっ、昨年末ミラノで見たブタベスト美術館だ…
現在改装中で閉館してるブタベスト美術館の作品はこうして世界中をぐるぐるしているわけですね。
ただ、メインの作品が違うようなので、まぁこれはこれ、ということで見ることにしたわけです。
ミラノの展覧会の様子は珍しくアップしていたので、こちらも合わせてご覧くださいませ。 

朝食を済ませ、地下鉄に乗ります。
パリの地下鉄、昔はもっと治安が悪かったような気がしますが、今は怖い感じはないですし、
「手荷物には十分お気を付けください」って日本語のアナウンスまで流れていました。(中国語も有りましたけどね)

サンジェルマン・デ・プレ方面へ向かいます。
 
おお、前を歩いているマダム(服装は微妙なんですけど)両手にバゲット掲げて歩いています。
さすがフランス!
やはりフランス人は毎朝焼き立てのバゲットを買いに出かけるのでしょうか?
イタリア人も結構毎日パンは買うみたいですが、こういう光景はさすがに見ませんね。

パリの町を歩いていて気になったのは、花屋が素敵。

肌寒くて、まだ春、という感じではなかったのですが、店先に春を感じます。
 
各国の信号機を見るのも好き。
気のせいかな?膝が曲がっている青信号も有った気がするのですが…

雨が降っていなければ、パリは街歩きが本当にたのしい。
ベーグル屋さん

シナモンロールが美味しそう。

花屋さんで紫のチューリップ発見。 
そして偶然発見したのが

2016年パリで一番おいしいバゲットに選ばれたお店。
すごく混んでいました。
他のものもおいしそうだったけど、残念ながら素通りです。

そんな感じでよそ見ばかりしていたので、目的地に着いたのは確か11時近かったかと

雨結構降ってます。
必ず入り口で荷物チェックが入ります。
そうそう、ここの美術館、この門をくぐってすぐ左側にモンブランで有名なAngelinaのカフェテリアが有りました。
おいしそうなケーキが有ったんだけど、ここも通過。
というのも実は空港行きのバスターミナルのそばのショッピングセンターに入っていたので、帰りにそこでお茶しようと思っていたんです。
結局それも実現できませんでしたけどね。

中に入ります。
ミラノと時とは全然雰囲気が違いますね。
大体ラファエロは来ていませんでした。(2回も見たから良いんだけど)
最初は

Andrea Pisanoの聖母子像
あっ、ちなみにミラノの時はダメでしたが、ここは撮影OKだったんです。
最初は撮る気なかったんですけど、気になるものだけ撮っておきました。

そして

 Masso di BancoのIncoronazione della Vergine(聖母戴冠)
そしてこれらの向かい側にちょっとびっくりした作品が

Sainte Dorothée(カエサリアのドロテア)1410-1420 
ハンガリーの作品ということしか分からないんですけど、15世紀にこの彫刻。
う~ん、イタリアとは全然違うし、なんか日本の仏像に近いな、と。 
この後、ミラノでも見た作品がちらほら。
クラナハの「サロメ」も有りました。
他にも
 
El Grecoの「悔悛するマグダラのマリア」
これは美しいですねぇ。 

あっTiepolo
しかしこの彫刻の置き方が良いですねぇ~
「見て!」みたいな感じ。

Pieter de Hoochの「手紙を読む女」
そしてこちらもミラノにも来ていた
 
マネ 
 
セザンヌ

ゴーギャン
ここら辺はミラノにはなかった…ん?よね。
 
セザンヌの水彩だって。
初めて見た気がする。

ミレーとゴッホ
そして

なんか全然違う画風の絵が…
Szinyei Merse Pál
なんて発音したらいいのかも分からない…ハンガリーの画家です。

ココシュカ、だよね。

そしてこの展覧会のポスターにもなっていたので、これがメインと思われる作品。
József Rippl-Rónaiって…誰だ?
ハンガリー人の画家でナビ派に属する。

ナビ派かぁ…
ナビ派とは
”ナビ派は、1890年代、ポン=タヴェン派の一員であったポール・セリュジエを中心に、パリのアカデミー・ジュリアンに通う若い画家たちによって結成された集団である。
「ナビ」とはヘブライ語で「預言者」を指し、詩人のアンリ・カリアスによって命名された。
ナビ派には、セリュジエのほかに、ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤール、そして近代絵画を初めて理論的に定義したモーリス・ドニなどがいた。
彼らはポール・ゴーギャンがエミール・ベルナールなどのポン=タヴェン派らと確立した「総合主義」、またゴーギャン流の象徴主義など彼の絵画理論に強い影響を受けた。
ナビ派で唯一ゴーギャンと接触したのはセリュジエだけであったが、1888年10月、彼はゴーギャンの手ほどきを受け《タリスマン(護符)》を描いた。
この作品はナビ派にとって象徴的な意味を持つこととなる。
ナビ派という宗教的なネーミングからもわかるように、彼らはゴーギャンからの教えを、一種の啓示のように受け止めているところがあった。
また、パリにおけるナビ派の理念的指導者として、オディロン・ルドン、トゥールーズ=ロートレックも忘れてはならない。
ナビ派は、絵画作品をそれ自体自律的なものとみなしたが、美的・空間的に秩序づけられた平面としての絵画を探求するという観点から、ポスター・デザイン、テキスタイル、装丁、舞台美術などいわゆるファイン・アート以外のものも手掛け、アール・ヌーヴォーの先駆的役割を果たすこととなった。
彼らは1899年に画商ポール・デュラン=リュエルの画廊で開催された展覧会を最後に、それぞれの道を歩むこととなる。”
今回は現代美術用語辞典からの引用です。 

なぜナビ派についてここで引用したかはこの先分かります。 
展覧会はそれほど大きな規模ではなかったので、1時間強で終了。
これからサンジェルマン・デ・プレ辺りにで昼食、ということで美術館を出ました。

美術館の隣にはリュクサンブール宮、フランス国会上院がありました。
サンジェルマン・デ・プレに向かいながらまた町ブラ

本当に花屋がかわいい。
 
この大きいのが9.5€?
それは高いなぁ…

目の毒があちらこちらに。
なるべく観光客向けでない店を探したら、良さそうな雰囲気のお店を発見。

しかし実は中にいたお客さんと思われた人も店の関係者だったんです…どおりで感じが良いわけだ。
メニューを見たけど皆目分からなくて、店の外の看板にランチタイムのセットみたいなものが有って
それはスープと何か、ワインが一杯ついていたので、それにした。

ワインは当然ですが美味しいです。 
そしてスープ

このかぼちゃのスープにこの白い塊。
これ何?
生クリーム?チーズ?もしやフロマージュ・ブランかぁ???
う~ん生クリームかな?
すごく美味しいんですけど…
この後もう1度かぼちゃスープを飲みましたが、その時も同様にこの白い塊が乗っていて、そこのもうまいのなんのって。
これで調子づいて、メインは何かなぁ~と思ったらなんと。

あああ、生ハム盛り合わせでした。
あ~がっかり。
そうかぁ、どおりでワインがついているわけだ。
悲しくなるから確認しなかったけど、まさかイタリア産じゃなかったよねぇ…
ということで大失敗しましたが、まぁこれも語学力のないのが原因。
く~せめて食べるものぐらい勉強せねば。
勿論美味しかったんですけどね。
店内には別のいい匂いが漂っていましたよ…とほほ。

最後のコーヒーはまぁまぁ、70点くらいかな?
イタリアのブランドのようですが、聞いたことはなかったですね。 
失敗はしたものの、お店の雰囲気はとてもよく、店員さんもとても感じが良かったです。

さてさて、このあと天気が非常に悪くなり、一応サンジェルマン・デ・プレ教会に行ったのですが、
その後ホテルへ撤退。
夜のオペラに備えました…そうだ、この日はデパートで夕食を買って帰ったのでした。

デパートには、ここでも爆買いでしょうか?
シャネルが入場制限してたけど、並んでるのはお隣の国の人だけ…
でも食料品コーナーには日本人もいっぱい。
テロの後、パリを訪れる日本人が通常の6割に減った聞いたけど、
少しは復活してるのかな?
特にこういうところには必ず並んでます。
私は「並んでるから有名なのかな?」と後ろに並ぶミーハーちゃんです。

このエクレアはすごいぞ~

美味しいけど…高くて美味しいのは当然。
半分の値段の、普通のお菓子屋さんのシンプルなやつの方が好きかも。
貧乏人なもので…舌も。

夕食はオペラの後にこのベトナム料理。
本当は美味しいベトナム料理店に行きたかったけど、オペラが2晩入っていたので行けませんでした。

麺固まってたけど、これはこれで美味しかったです。

ということで次回はオペラ座でオペラ観た~話をしましょうね。



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