暑い~既に20度超えていて、半袖が目につくようになったフィレンツェですが、明日は天気が崩れるらしいです。
日本もなんだか天気悪いようですね。
桜もこれで散ってしまったのかしら…
さて、お待たせしております。
久々にちゃんと美術館のお話をしましょうね。
お食事をしたのは銀行家アンドレアとその妻で画家でもあったジャックマールのお屋敷のダイニングルームでした。
あっ、この天井がなんとTiepoloでしたねぇ…壁にかかったタペストリーは17世紀のものでした。
今思い起こしてみれば、修復中の部屋の天井もTiepoloでした。
”ジャックマール=アンドレ美術館の邸宅とコレクションは、裕福で子供に恵まれなかった一夫妻が、後世の人々にその財産を残そうとした意思を伝えているかのようです。
エドゥアール・アンドレは銀行家一族の相続人、ネリー・ジャックマールは有名なアーティストで、ジャックマールがアンドレの肖像画を制作した際に2人は出会いました。
美術はこのコレクター夫妻にとって生きがいであり、数十年間に渡り、世界から約5,000点に及ぶ作品を収集しました。
その多くが質の高い際立った作品であり、NYのフリック・コレクションと並んで、世界有数の個人コレクションといわれています。
エドゥアール・アンドレが亡くなった後もネリー・ジャックマールは夫の意志を受け継ぎ、コレクションを増やしていきました。
現在、財産の受遺者となったフランス学士院は、ジャックマールの意志を尊重し、夫妻が情熱を込めて収集したコレクションをできるだけ多く知らしめることに尽力し、美術館として邸宅も含めて公開されることとなりました。”(MMMより)
ということです。
え~オーディオガイドは無料のようですが、フランス語しかないのかな?
全然確認もされなかったので…
部屋ごとの説明も勿論フランス語と英語。
ということで、見てるだけ~
気になるものだけ英語を確認したつもりなんですけど…思い出せない。
まず初めはこちら
ちょっと素敵なフランス紳士。
この年齢で真っ赤なセーターが大変お似合いです、って彫刻とは全然関係ないですが。
彫刻の方は「キジバトと少女」Luigi Pampaloni
この日はPasqua(復活祭)だったのでタイムリーだなぁと思ってね。
総面積およそ1000平方メートルにも及ぶ円形の大広間
写真だと大きさがいまいちわかりませんが…
舞踏会が行われた音楽の間の2階方面
こちらがその1階部分
寝不足だし、こんな感じで続いていったら入場料ぼったくりだなぁと思っていたんですよねぇ。
ちなみにここはWIFIフリーでした。このソファーに座ってFBアップしてたの。
フランスのお屋敷内の階段がどこもおしゃれですねぇ。
『冬の庭園』(温室)
そして2階に上がります。
そして下から見えてはいましたが、これ。
Tiepoloかなぁ?と思ったらやはり当たりでした。
「アンリ3世のVenezia到着」
Tiepolo、ホントにフレスコ画を書かせたら右に出るものいないし、いったいどこの国まで行ってるの?という感じです。
イタリア、ドイツ、スペインには行っています。死亡したのはマドリッドです。
フランスには来てないはず…
と思ったらこれVilla Contarini (VaneziaのMiraというところに有りました。)からはぎとって来たもの。
フランスで唯一のTiepoloのフレスコ画なんだそうですよ~
そういえば、ロンドンにもNYにも彼のフレスコ画あったなぁ。
この翌日のブタベスト美術館展にも彼のフレスコ画が出てたしねぇ。
足出てる。
こういうところがTiepoloらしい。
いや、それとも他の部分は落としちゃったのか???
そういえば昨年Vicenzaに行った時にVilla Valmaranaに行ったんです。
そこにはTiepoloの最高傑作と言っても過言ではないフレスコ画が有るんですが…あ~あそのことも書いていませんね。
いづれ…約束はできませんね。あれ?あそこは写真が撮れなかったので、資料は集めたんだっけな???
さて、話はもとに戻りますが、ここら辺で少しテンションが上がってきました。
やっぱりイタリアが好き。
音楽の間の上の部分
このタペストリーも古いものですね。
で、この部屋を出てびっくり!
うちに、いやフィレンツェに戻って来たのかと思った。
この天井の格間
この方、Eleonora di Toledo、でも、ん?ウフィツィ美術館にあるのには子供(Giovanni)がいるけど…これは一体?
何はともあれ、この部屋、雰囲気がMuseo Bardiniにそっくり。
そしてこの部屋に隣接したイタリア美術を集めた部屋に入って、前言撤回します。
ぼったくりどころか、10ユーロならお安い。
何でこんなにいいものいっぱい持ってるの~ということになりました。
Botticelliの聖母子
ちょっとボケちゃっていますが、この天井もすごいんです。
グリサイユの天井はGirolamo da Santa Croce
そして出た~
Crivelliだよ~それもこんな保存状態の良いもの。
予想してなかったのですごくうれしい~独り占め~ってバシバシまた写真を撮ってたら周りの人が不思議な顔してた。
トロサの聖ルドヴィーコ、聖ヒエロニムス、使徒ペテロ
そしてもう1枚
聖パオロ、説教家ヨハネ、バジリオ
この2枚を見ることが出来ただけでもテンション超~上がりましたが、
他にも
大好きなGiovanni Belliniの聖母子。
そして驚いたのは
Mantegnaの聖母子
そして
もう1枚Mantegnaの聖母子
更に
作品数が少ないMantegnaがなんと3枚もこんなところに(失礼!)
Ecco Homo
そして
この上の作品もMantegnaか?という作品なんですよ。
すごいですねぇ。
こちらはLuca Signorelliでございます。
こんな感じの室内です。
いやいや、侮れませんなぁ…素晴らしい。
ホールにはよく見たら
これMichelangeloらしいですよ、顔ちょっと怖いんですけど。
他にも
夫妻のプライベートルームも公開されています。
とこれで十分満足したのですが、
この常設展の他に特別展をやっていました。
「ノルマンディーの印象派」というものだったのですが、
そこにはMonet, Degas, Renoir, Pissarro, Sisley, Boudin, Morisot, Gauguin などなどそうそうたるメンバーの作品が展示されていて、非常に面白かったです。
いやいや、この美術館はカフェもそうですが、パリへ行ったら是非訪れたい美術館の1つでした。
私が帰る時には行列ができていました。
さて、この記事を書くために美術館のオフィシャルサイトを見たのですが、
現在会場に展示されていない作品がちらほら。
このBotticelliの”エジプト逃避”はなかった。
確か理由も書かれていた気がしたけど、修復中かな?
それとも日本に行ってるのでは?と思ったけど、カタログにはなかったですね。
「日伊国交樹立150周年記念」と銘打ってるだけあって、「ボッティチェリ展」の作品はほとんどイタリアから行ってたようですね。
それから
これもなかったです。
「聖ジョルジョとドラゴン」、Paolo Uccello
こちらは次の日、違う場所で会えました。あれ?でも何であそこで会ったんだ???
あれ?嫌だ、これも2枚ある。
こちらはロンドン、ナショナルギャラリー蔵。
これはちゃんと見てた。(写真で確認した)
ちなみにこの作品、キャンバスに油で描いた最初(最古)の作品なんだそうですよ。
げっ、よく読んだら2枚じゃない、Paolo Ucelloが同じテーマで描いたのは計3枚だ。
こちらはNational Gallery of Victoria di Melbourne(オーストラリアのメルボルン)に有りますが、
なんと2013年、Pratoで開催されていた“Dal Donatello al Lippi. Officina pratese” という展覧会でご対面しているはず。
ははは、見たような…
そして
Rembrantのこの作品(Cena in Emmaus:エマオの晩餐)
これは見たような、見なかったようなぁ…
最近Rembrantも多くって、記憶があいまいだ。
ん?Les Pèlerins d'Emmaüsって何?と思って調べたら、このテーマこちらも今日本で話題(かどうかはしりませんが)のCaravaggioの
これが出て来たんですけど、これロンドンのナショナルギャラリー所蔵ってことですが、なんとこれを見た記憶がない…
あれ??? まさか日本???
いやいや日本に行ってるのは
こちらでこれは同じテーマでもブレラ美術館の作品。
と言うことは…見逃した?記憶に残ってないだけ?
く~くまなく見たはずだったんだけどなぁ。
ちなみに「エマオ」は「温かい井戸」という意味のエルサレムのそばの地名。
このシーンは、復活したキリストが2人の弟子と食事をしているシーン。
そして更に興味深いのは、この似ても似つかないRembrantとCaravaggioの作品ですが、実はRembrantはCaravaggioの影響を強く受けているんですよ。
この作品を見比べてみると「どこら辺が?」と思ってしまいますけどね。
更に嫌になることに、Rembrantのこの作品
こちらのルーブル美術館の作品の方が有名。
CaravaggioとRembrantの作風の違いだけではなく、同じ画家の同じテーマを扱った作品がこれほどまでに違うとはねぇ。
この作品について詳しく知りたい場合はこちらのルーブル美術館の作品解説をご参照くださいませ。
久しぶりに美術ありがとう。さてCaravaggio東京では今、Maddalena in estasiの本物と認められたものが、世界初公開です。彼の作品はローマから逃亡後のものが大好きです。特にこれは最高でした。またミラノでも見ましたが、La cena in Emmausもじっくり見ました。あとマルタ島で見たDecollazione del Battista(最大)は感激でした。
ホント、久しぶりに真面目なネタです。(笑)今朝丁度昨日Caravaggioの番組を見た父とも話していたのですが、すごい作品がそろっていますね。Decollazione del Battistaまで行ってるんですね。これ数年前に友人が修復したと聞いています。私はまだ見てないんですけど…(^▽^;)
いえいえ、やっぱりねぇと思いました。Caravaggioがサインを入れたのはこれだけなんですよね。(確か…)やっぱりマルタ島に見に行かないとダメですね。