イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Musée Gustave Moreau ギュスターヴ・モロー美術館ーパリ1日目

2016年04月08日 13時45分02秒 | 他の国

昨日はもう半袖、という天気でしたが、今日は一転して雨が降ったり止んだり。ちょっと肌寒い感じです。

さて、書く気がある時にどんどん行っちゃいましょうね。
ジャックマール・アンドレ美術館を後にして、ひとまずチェックインをしましょう、といことこでホテルに向かっています。

途中St Augustin(サントギュスタン教会)の前を通ります。
こちらジャンヌダルクの像ですが、よくよく見たら彼女涙を流してる…
勿論奇跡でもなんでもなくて、雨と埃のせいだと思うんですけどね。
ホテルで危うく根が生えてしまいそうになりましたが、重い腰を上げて出発。

途中

Ste-Trinité(サント・トリニテ教会)です。
フィレンツェのサンタ・トリニタとはかなり違いますね。
ここから5分くらいかな?
目的地に到着

Musée Gustave Moreau、ギュスターヴ・モロー美術館です。
日本人にもファンが多いようですね。
チケット売り場に日本語の本もおいてありました。
美術館の詳しい説明を知りたい方はこちらのメゾン・デ・ミュゼ・デュ・モンドのサイトをご覧ください。 

ギュスターヴ・モローと言えば

これが一番有名ですかね?「出現」
他の作品にも見られますが、柱の輪郭や壁にアラベスク風の文様が細かく、白線で浮き出るように描かれいて、
それが何とも神秘的な雰囲気を醸し出しています。 
彼の作品は写真ではキャンパス上の細かい描写が分からないので、是非実物を見て欲しい作品ですね。 

これはこちらの美術館にあるのですが、こちらよりルーブルに有る水彩バージョンの方が有名かも?

こちらは水彩とは思えない巧みな色使いから水彩画の奇跡的な大傑作といわれているそうです。
今回はルーブルには行かなかったので、それは確認できなかったのですが、
そういえば最近どっかで見たぞ~と記憶を掘り起こしてみたら

こちらはボストンのフォグ美術館の「出現」です。 

私は、この作品が一番有名だと思っていたのですが、Wikipediaではこれ、説明してないですね。
それより

こっち?
「オルフェウス(オルフェウスの首を抱くトラキアの娘)」
こちらは有りました。
1865年のサロンに出品、その後国家買い上げとなった作品で現在オルセー美術館に収蔵されています。
トラキアの娘が抱くオルフェウスの首のモデルはミケランジェロの石膏像と言われています。
モローは2度イタリアを訪れています。

しかし、この美術館は…
暖房入っていたんでしょうね、とにかく暑くて…
更に3階までの各部屋がとにかく狭くて、更にこの日は日曜日ってことで、人が右往左往していて、じっくり止まって作品を鑑賞することができないんです。
そのうえ寝不足が加わって…
う~ん、状況最悪。
ようやくホッとして見られるようになったのは、この3階にたどり着いてから。

4階に上がる階段。
パリらしいこの階段、良いですねぇ~
この部屋には

モローの自画像を始め、素晴らしい作品だらけ。
個人的には

「 一角獣」

これはまた細かい… 「ユピテルとセメレ」

オリエンタルな雰囲気の強いこの作品は…なんていう作品だ?
有った、有った。Triomphe d'Alexandre le Grand (アレキサンダー大王の勝利)
とにかく大きな作品なのに細かいんですよ。
ここら辺が好きですね。

そして私が一番気に入ったのはこれ
 
Fleur Mystique (神秘の百合)
良いですねぇ~これもかなり大きな作品です。 

キャンバスを持って外に飛び出したて行った印象派と同時代に活躍していた象徴主義と呼ばれるモローたちは、
目に見えるものではなく心や頭の中に有るものを表現しようしました。
同じグループの画家としては、モロー、ルドン、ゴーギャン、クリムト、ムンクたちの名前を挙げることが出来ますが、
彼らは神秘や幻想をキャンパスに表現するために、緻密で繊細な描写を用いその精神世界を克明に表現していきます。

私は、印象派も好きですが、こちらの流れも良いなぁということで美術館を出ようと思ったら、あんなに天気が良かったのにスコールです。
一度ドアを開けたのに、また引き返して雨宿りをしてから外へ。
ちょっと早いですが、この日は早めに夕食を済ませ、早めに就寝…ということで次回はお食事ので話です。 



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2 コメント

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こんにちは (たぬき)
2016-04-09 23:55:34
モロー好きです。
一度訪れたことがありますが、引きだしのような所にもたくさん作品が入っていて、開けたし閉めたりしながら、作品を楽しめたのが思い出されます。
私が行ったときも、小さい美術館の割に、訪問者が多かった記憶があります。
神秘的で怪しい雰囲気に惹かれます。
同じ「出現」の作品でも、また違った味わいがあっていいですね。
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人気なんですね。 (fontana)
2016-04-10 01:47:40
たぬきさん
こんにちは。
休日だから混んでいたわけではないんですね。モローが好きそうな世界中の人が出したり閉めたり、回したりしながら熱心に見ていましたね。(^o^)
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