イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

ちっちゃな発見

2016年02月05日 12時04分01秒 | イタリア・美術

今日も快晴。
朝パン屋さんに行ったので、Santo Spiritoの様子。

それと

これじゃあ、分からないか?
カモメが日向ぼっこしてた。
何故かパンのビニールがカサカサ言ったら、寄って来たのよね。
こうして誰かが餌をあげていて、ビニールの音に反応するようになったのでは??? 


さて、昨日早めにお昼を食べてウフィツィ美術館に行きました。
久々だったのですが、まぁ日の高いうち、2時間くらいで出てくる予定だったんですよね。
ところが、下の階に行った時点で夕焼けでした。

NYのメトロポリタンの無料の日本語ガイドツアーに参加した時、ガイドの方に
「日本からご旅行ですか?」と聞かれたので、うそをつくのも何なので
「イタリアからなんですよ」と答えたところ、まぁ色々な話になったわけですが、
「ウフィツィ美術館だって広いですよね?」との質問に
「広いと言っても2時間も有れば」と答えたのに…
まぁツアーなら30分から1時間ですからね。

この時期でも午前中は日本人ツアーが多いので(学生増えましたねぇ)それがいなくなるお昼過ぎを狙って行ったんです。
案の定、人少ない。
「人少なくて見やすいねぇ」と言ってる日本人の若い個人旅行と思われる子がいましたが。

ここが撮影OKになって初めて入ったので、とにかく撮りまくり。
途中から、マイガイドブックでも作っちゃおうかなぁ…という感じでとにかく気になるものは撮りました。
さて、この写真はどうなることやら???

そうそう、1つ腹が立ったこと。
ホント、許せませんね!!
中国人の若い女子がなんと自撮り棒を使って絵画の撮影をしていたんです。
私が気が付いた時は、係員が大きな声で「マダム、マダム」(マダムというのも何ですが…)と叫んでいたんです。
「何?」と思って振り向いた時は、周りの部屋の係員も集まっていました。
係員は「あんたなんてことしてるの!」みたいなことを言ってたと思います(英語だったし、すごく怒っていたので)
そこに見えたのが、こぎれいにはしているけど、バカ丸出しのアジア人女。
悪びれもせず、謝ることもなく、とりあえず棒はしまっていましたが。
唯一ほっとしたのはそれが日本人ではなかったこと。(もちろん皆さんが想像している国の人です)
こいつらホントどういう教育受けてるんだよ!!
そういえば、缶ジュース持って見学していて、絵を破った事件、有りましたよね?
もう、こういうやつは美術館から追い出していいよ。

写真を撮ること、実は私は賛成でもあり反対でもあるんですよね。
私も撮影OKな時はバシバシ撮ります。
たぶん昨日もそうですが、その撮り方が半端ではないので、「こいつ大丈夫?」と思われているかと。
一度美術館ではないですが「そんなに撮るな」と怒られたことが有ります。

それは自分がどんな作品を見たのか記憶の為、というのと、本では見ることが出来ない細かい部分を撮影したいからなんですが、
これをやってしまうと、案外作品をよく見ないんですよね。 
だから気を付けないとな、と思っているんですけどね。
反対の理由はそこと、マナーの悪さ。
どうしてフラッシュ厳禁と言われているのにフラッシュたいたりするんですかね。
マナーが悪い人が増えると、また禁止になってしまうので、本当に気を付けて欲しいです。

さて、アメリカで見たのは印象派が本当に多くて、ちょっと食傷気味になっていました。
勿論嫌いではないのですが、既にもう何を見たのか記憶が定かではないんだよねぇ。

そうそう、また脱線しますが、実は(また脱線だ)火曜日にGoyescas(ゴイェスカス)というスペインのオペラを観たんです。
この作品はスペイン語で「ゴヤ風の音楽」というほどの意味で、
フランシスコ・デ・ゴヤの絵画やタペストリーの下絵に霊感を受けて作曲されているんですが、
これに合わせて(?)1月の頭までロンドンのナショナルギャラリーで開催されていたゴヤの肖像画の展覧会に関する映画が2日間だけ放映されていて、
それもオペラを観た翌日観たんです。
これねぇ、珍しくCentro(中心街)の映画館で放映されていたのですが、
この映画館は音声オリジナル、字幕放映を唯一フィレンツェでしている映画館なんです。

イタリアに入って来る外国の映画は基本的に吹き替え。
これは未だに識字率が低いせいなんです。
ただ外国人の私にはそちらの方が楽。
というより基本的に外国の映画をイタリアで見ようとは思わないので…
だって、声がしっくりいかないんですもん。

ということで今回は英語が流れ、イタリア語の字幕。
ドキュメンタリーなので、セリフが多くて…読み切れない。
更に前日の寝不足で、途中でうとうとしてしまいました…
が、映画はとても興味深く、というよりこの展覧会、見に行けば良かったとちょっと後悔しましたね。
ちなみに卒業旅行はロンドンの予定です。
勿論卒業できたらね。

で、何でしたっけ?
何でこの話をしたのか???
そうそう、印象派でお腹が一杯だった話ですね。
まぁ印象派とゴヤは全く関係ありませんが、なんとなく頭によぎったもので…

ウフィツィ美術館はアメリカの美術館とは違って、時間軸で展示がされている…はずだったのに、今大きく場所動かしていますね。
ウフィツィ美術館の至宝、レオナルド・ダ・ヴィンチやボッティチェリの作品が後の方に移されていて、
余力を残しておかないと行けない状態になっていました。
更にボッティチェリに関しては、今2作品が日本に行っていますね。
個人的には普段見られない作品が見られたので良かったですが。

まぁちょっと移動が有っても、基本は時間軸。
新しくジョット、チマブエの前の作品の部屋が出来ていました。
個人的にはここもとっても興味深かったですが。

1つ1つ説明し始めたらきりがないの、今回少し面白いものを見つけたのでそれを2点だけご紹介。
まずこれ
 
Taddeo Gaddiの作品。
祭壇画の下の部分の小さな作品なんですけど。
Natività(キリスト誕生)のシーンですが、これすごい天使の数。
このキリスト誕生のシーンも、人気のあるテーマの1つですが、ここまで天使が集まっているのは見たことがない。


そしてもう1つは

GhirlandaioのAdorazione dei magi(当方三博士の来訪)
このシーンも人気ですね。
これねぇ、よく見て欲しいのが父であるGiuseppeの表情なんです。
大抵の同じシーンって、Giuseppeはなんとなく不機嫌で、蚊帳の外のような感じですが…
これには諸説あって、いくら神の子とはいえ、自分の子ではないイエスを自分の子供として認めることに対する不信感を描いているという人は多いですね。
この絵のGiuseppeはすごくほのぼの、幸せそう。 
こんなの初めて見ました。

印象派の絵画と違って、確かに宗教画はキリスト教徒ではない私たちにはちょっと分かりにくいものもありますが、
こんな風に見比べてみるのはどうでしょう?
「どれを見ても同じ」と思う方も多いみたいですが、テーマは同じでも画家の個性やいたずら(?)なども描きこまれていたりします。
この2つのテーマならそれほど難しくはないですし、
やはりこれくらいは知っておかないと…一般常識の範囲ですからね。

そして、先日からちょっと突っ込みたいテーマがあるので、次回そこに踏み込んでみたいと思います。
ということで、なんか統一性が全くない記事になってしまいましたが…

 



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