イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Santi Poeti Navigatori...聖人、詩人、航海士

2010年01月22日 22時01分11秒 | Mostra(展覧会)in Italia
今朝、マイナス3度だったFirenzeです。
体感気温はそれほどでもないのですが…
友人曰く、「天気がよければ寒くても空気がキリッとしているから冬の方が、夏より好き!」
確かに…でも寒い

現在リハビリ中
なんて甘いことを言っている場合ではないのですが、昨日はついつい気分転換で徘徊
試験が終わったら行けばいいや、とついつい近所なもので、おざなり、ではなくなおざりになっていた…一瞬どちらが正しいのかわからなくなって、辞書を引いてしまった
おおお、日本語が…
はいはい、なおざりになっていたUffiziでやっているMostra(展覧会)へ行ってきた。

Uffiziと言ってもこちらは、メインの美術館の入り口と調度向かい合わせのスペースでやっている無料のもの。
無料、と言っても侮れない…何せ所蔵品は正真正銘Uffizi美術館のもの。


こちら、主催はAmici degli Uffizi(ウフィツィ友の会)
こちらの団体だが、1月から12月末までの1年間有効の会員カード(1人60ユーロ)を作ると、有効期限内は、ウフィッツィ美術館、アカデミア美術館、ピッティ宮殿など、フィレンツェの主要な国立美術館に無料で入場することが出来る。但し、国立というのが結構曲者。Firenzeは国立以外の美術館が結構多いし、高い!!
ペア料金や家族料金なども存在するらしく、住民票がなくても作れるとか。
他にも年に数回、イベントを実施しているようです。

「ようです」というのは、わたくしこの団体の存在は知っていたのだが、自分は学生証でフィレンツェ市内の国立美術館に無料で入れるので、今まで興味がなかった。
先日友人から話を聞いて、ちょっと調べてみた、というわけ
会費が修復などに当てられるという点では興味はあるのだが…

ここの企画するMostraは結構マニアックで面白い。
今回はSanti Poeti Navigatori,,,というタイトル「聖人、詩人、航海士…」
なんじゃいな?
副題が"i mai visti"capolavori dai deposito degli Uffizi
つまり「今まで見たことがない」ウフィツィ美術館の倉庫に眠っている傑作というわけ


さてさて、こちら奇しくも先日及第点しかいただけなかった試験のために勉強したことが生かされてしまった。まぁ、勉強は試験のためにするものではない!というのが持論。
救われたかも?

Uffiziの中にle serie gioviana(ジョビアーナ・シリーズ)というコレクションがある。
(私もこの授業で始めて知ったけど)
これは1552年CosimoⅠdei MediciがCristofano dell'Altissimoという画家を、Como湖のほとりにあった、Paolo Giovioが作った、"Galleria universale degli uomini"と呼ばれた美術館に送り、そこのコレクションであった肖像画を写させたもの。
Giorgio Vasariの記録によると、当時280枚の肖像画が存在し、Palazzo Vecchioに保管されていた。その後Ferdinando I de' Medici の時代にそれらはUffiziに動かされた。
司教のGiovioはその"美術館"に肖像画、フレスコ画、メダルなど多数の美術品をGiulio de' Mediciの保護を受けFirenzeに来るまでそこに保管していた。
現在も美術館はComoにある。
Museo Civico Archeologico "Paolo Giovio" di Como

例えばこんな人↓

トルコのスルタン

現在、多くの肖像画はUffizi美術館の窓の上の梁に飾られている。
何度も行ってる私ですが、じっくり見たことはないなぁ
次回は是非見てみま~す!

ポスターは去年Bolognaで開催されたMostraで見たAmico Aspertiniが描いた同郷の医師Alessandro Achillini。AspertiniがPaolo Giovioの為に描いたもの。

あ~あ、これが質問だったらちゃんと答えられたのになぁ
振り返らない、振り返らない。
前を向いて歩こう


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