どういうタイミングで習ったのか、今は遠い昔のこと過ぎて思い出せないが、小学生の時教科書に一言「モースが大森貝塚を発見した」という記述があった。もしかしたらもう少し詳しい説明も載っていたのかもしれないが、10歳くらいの子供には、それがどれだけ大切なことなのか、全然ピンと来なかったと思う。
いや、彼の存在や貝塚のことなんかすっかり記憶のかなたに行っていた。
それが突然呼び起こされたのは、この本を読んだから。
今年は日本美術について知識を増やそうと思っていて、以前から気になっていたこの本を読んでみた。
すると、第1章で取り上げられていたのが「大森貝塚を発見した」モースだった。
海外随一の日本美術コレクションで知られるボストン美術館が日本美術を収集するきっかけが「ブラキオポッド」であり、モースだという。
ブラキオポッドとは腕足類や腕足動物と呼ばれる生き物の一種…ってなんのこっちゃ?
シャミセンガイやホオズキガイ、チョウチンガイなどの仲間を指す…らしいけどよく解らん。
ともかく「貝」の仲間なんだろう。
そしてのちに教科書にも載るような大発見をしたエドワード・シルベスター・モースはこの貝を研究するためにアメリカからはるばる日本にやって来た。アメリカには彼の最大の興味である腕足類が少なく、日本にはたくさんいるらしいという噂を聞いていたので、なんとモースは自腹で日本にやって来たというからどれほど強い意思を持っての来日だったか想像が出来る。
1877(明治10)年6月17日深夜に横浜港に到着、モースが日本の地を踏んだのは奇しくも彼の誕生日(18日)のことだった。
そしてその翌日、東京に向かう汽車の中から見つけたのが大森貝塚だったそうだ。
貝の蒐集目的で日本を訪れたモースがのちに日本美術に興味を持つようになったのはなぜだったのか?
後にモースは日本の陶器に強い関心を持ち、アメリカに撤退する際には5千点余りにコレクションが膨らんでいたらしい。
この陶器コレクションがボストン美術館の日本美術コレクションの一角をになっている…なんて全然知らなかった。
2016年、ボストン美術館を訪れたのは大雪の日だった。
実はこの時、ボストン美術館が日本美術の優れたコレクションを持っていることをあまり知らず、確か時間が有ったので、展示品は全て見たはずだが、西洋絵画の写真は有っても日本美術の写真は一枚もなかった。
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