「キャプテン」「プレイボール」と言えば、1970年代の人気マンガであり、ある年代以上の方にとっては伝説とも言える野球マンガです。その「キャプテン」と「プレイボール」の続編として、4月5日発売「グランドジャンプ No.9」で「プレイボール2」として谷口タカオが帰ってきました。
「キャプテン」「プレイボール」は1984年に41歳の若さで亡くなったマンガ家ちばあきおさんの作品です。それを40年近く経った今、「グラゼニ」「江川と西本」「おれはキャプテン」などで知られる野球マンガのヒットメーカーのコージィ城倉さんによって描かれています。
「キャプテン」は「月刊少年ジャンプ」で1972年2月号から1979年3月号まで連載されました。野球名門中学校の二軍で補欠だった谷口タカオが、転校先の弱小チーム墨谷二中の野球部に入部し、努力を重ねてキャプテンに指名され、チームを快進撃へ導くというストーリーです。
「プレイボール」は「週刊少年ジャンプ」で1973年27号から1978年31号まで連載された。墨谷高に入学した谷口タカオが、中学時代のケガを克服し、チームを引っ張るというストーリーです。青少年育成国民会議推薦を受けています。
「プレイボール2」は文字どおり「プレイボール」の続編であり、もちろん時代は「プレイボール」が終わった1978(昭和53)年です。練習試合で谷原高二軍に善戦していたものの、相手がレギュラーに入れ替わった後に惨敗。学校への帰り道で、次へ向けてメンバーが走り出すというところで、終わっています。
いうまでもなく谷口は墨谷と甲子園のあまりにも大きなへだたりと
谷原に猛打を浴びたショックと疲れで今にもしゃがみたいほどであった
しかし墨谷の明日を荷う後輩の前では歯を食いしばらなければならなかった
もちろんナインだちはそれを知っていた
墨谷の甲子園への道は遠くはない
今回、コージィ城倉さんが描く2では、高校三年生になった谷口タカオが、丸井やイガラシらと甲子園を目指す姿が描かれます。
コージィ城倉さんは、「新機軸は打ち出しません。コンセプトは『何も足さない。何も引かない』。ちばあきお先生が生きていたらおそらくこんなカンジで描いたのではないだろうか…というテイストを“再現”してみたい」とコメントしています。
そのコメントのとおり、絵柄もストーリーも「キャプテン」「プレイボール」と比べても、まるで、ちばあきおさんが描いていると思えるような感じです。
続編であり、新連載。不朽の名作であり、新作。約40年前がそのまま現代によみがえって来ています。止まった時が動き出します。
また、谷口、丸井、イガラシに会えると思うとワクワクしてきますよね。これからの彼らの活躍が楽しみです。
(彼らは齢をとっていませんが、こちらは40年近くの時が過ぎちゃっています)
イチロー選手(マイアミ・マーリンズ)
「みんな個性があって、それぞれ面白いんですけど、自分に近いなと思うのはイガラシですね。 顔も似てるし、上級生に対する生意気なところなんていうのも、僕と同じですから(笑)」
田中将大選手(ニューヨーク・ヤンキース)
「『努力は報われる』ということがわかる作品。チームメイトとの絆であったり、困難を乗り越えていく中で生まれていく団結力だったりする部分が素晴らしいと思える作品」