日本プロ野球機構(NPB)の選手表彰の一つ。シーズンをとおしてそれぞれのポジション(外野手部門はひとまとめ)で好成績を残した選手をプロ野球記者による投票を行い得票数のいちばん多かった者が受賞となります。
1940年に第1回表彰があり、戦後の1947年に第2回表象。1950年以降、2リーグ制のあとはセントラル・リーグとパシフィック・リーグそれぞれの表象になっています。なお、1975年からパシフィック・リーグで指名打者制が導入された以降、指名打者を含めた10人が表象対象になっています。
2023年度の表彰選手は次のとおり(11月27日発表)。
セントラル・リーグ
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ) / 初受賞
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ) / 3年ぶり2度目
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース) / 初受賞
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ) / 2年連続2度目
三塁手:宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ) / 5年ぶり3度目
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース) / 初受賞
外野手:近本光司(阪神タイガース) / 3年連続3度目
外野手:西川龍馬(広島東洋カープ) / 初受賞
外野手:岡林勇希(中日ドラゴンズ) / 2年連続2度目
パシフィック・リーグ
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ) / 3年連続3度目
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ) / 2年ぶり4度目
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ) / 初受賞
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス) / 2年連続7度目(一塁手で1度受賞)
三塁手:宗佑磨(オリックス・バファローズ) / 3年連続3度目
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ) / 初受賞
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス) / 3年ぶり2度目(指名打者で2度受賞)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ) / 初受賞
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス) / 4年連続8度目
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ) / 初受賞
投票要件
日本の報道機関(新聞社、通信社、放送局)の5年以上の取材キャリアを持つプロ野球記者(ゴールデングラブ賞と同じ)
岡林勇希選手(中日ドラゴンズ)の安打量産数にもおよばない私からしますと、選出されたどの選手も立派な成績ですよね。
ただ、以前からちょっと話題になっている選出方法には疑問があります。セ・リーグは38年ぶりの日本一のタイガースから3人、2位のベイスターズから3人、パ・リーグからはリーグ優勝したバファローズから5人が受賞。まあ、妥当と言えば妥当だと考えます。
やっぱり、チーム成績がいいと注目度と印象が高くなり、選出されやすいのでしょうね。
「おゃっ?」と思ったのは最優秀選手(MVP)に選出された選手がベストナインに選出されていなかったこと。投票数においては2位でしたが、2倍以上の票差がありました。
そもそも注目度が高い球団は取材数が多くなり、自分が担当している球団以外の試合はなかなか見られないので、どうしてもその試合での印象が強くなるという先入観はありそう。
なかには同じ球団から同じポジションで選出された選手とともに、「1票」だけという選手もいます。
たとえば、今シーズン21試合 8打数1安打 打率.125 ホームラン0本 OPS.250の選手がいたり、そのポジションをわずか1試合、5イニングしか守っていない選手がいたりと、1票獲得選手は105選手中35人もいました。
投票された選手はもちろん名前が挙がったことは光栄なことでしょうけど、まあ、ふざけているわけではないでしょうけど・・・。
ちなみに、某新聞社では担当記者の投票内容を公開しています。
セントラル・リーグ
A記者
投手:村上頌樹(阪神タイガース)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手 大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
遊撃手:坂本勇人(読売ジャイアンツ)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D.サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
B記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ)
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D・サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
C記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:坂本誠志郎(阪神タイガース)
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:菊池涼介(広島東洋カープ)
三塁手:村上宗隆 (東京ヤクルトスワローズ)
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:岡林勇希(中日ドラゴンズ)
D記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
遊撃手:坂本勇人(読売ジャイアンツ)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D・サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
パシフィック・リーグ
A記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ)
B記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ)
C記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:若月健矢(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:安田尚憲(千葉ロッテマリーンズ)
遊撃手:今宮健太(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:小郷裕哉(東北楽天ゴールデンイーグルス)
外野手:松本剛(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:森友哉(オリックス・バファローズ)
さてさて、このNPBベストナインの記者投票への相変わらずの疑問殺到でにわかに注目されているのが、Jリーグのベストイレブンや最優秀選手賞(MVP)などの選考方法。
NPBのベストナインとゴールデン・グラブ賞は記者投票。
一方のJリーグのベストイレブンは選考委員会がJリーグ野々村芳和チェアマン、J1の18クラブ実行委員もしくは実行委員より指名されたクラブ関係者、外部有識者(って誰だか知らんけど)の計20名により構成され、投票は「J1の18クラブの監督および選手(選手は2023明治安田生命J1リーグ第32節終了時点での投票。明治安田生命J1リーグ17試合以上出場が資格条件。ただし、出場時間は問わない)」としています。
MLBではシルバースラッガー賞がベストナイン賞に近いと言われています。投票資格があるのは各球団の監督、コーチで、自チームの選手には投票できないことになっており、打者の成績、貢献度をより現場レベルで反映したものとなっています。
選出される選手には何の非もないですが、あまりにも疑問の多い記者投票というのは時代遅れの選出方法なのかも知れません。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
1940年に第1回表彰があり、戦後の1947年に第2回表象。1950年以降、2リーグ制のあとはセントラル・リーグとパシフィック・リーグそれぞれの表象になっています。なお、1975年からパシフィック・リーグで指名打者制が導入された以降、指名打者を含めた10人が表象対象になっています。
2023年度の表彰選手は次のとおり(11月27日発表)。
セントラル・リーグ
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ) / 初受賞
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ) / 3年ぶり2度目
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース) / 初受賞
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ) / 2年連続2度目
三塁手:宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ) / 5年ぶり3度目
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース) / 初受賞
外野手:近本光司(阪神タイガース) / 3年連続3度目
外野手:西川龍馬(広島東洋カープ) / 初受賞
外野手:岡林勇希(中日ドラゴンズ) / 2年連続2度目
パシフィック・リーグ
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ) / 3年連続3度目
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ) / 2年ぶり4度目
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ) / 初受賞
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス) / 2年連続7度目(一塁手で1度受賞)
三塁手:宗佑磨(オリックス・バファローズ) / 3年連続3度目
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ) / 初受賞
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス) / 3年ぶり2度目(指名打者で2度受賞)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ) / 初受賞
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス) / 4年連続8度目
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ) / 初受賞
投票要件
日本の報道機関(新聞社、通信社、放送局)の5年以上の取材キャリアを持つプロ野球記者(ゴールデングラブ賞と同じ)
岡林勇希選手(中日ドラゴンズ)の安打量産数にもおよばない私からしますと、選出されたどの選手も立派な成績ですよね。
ただ、以前からちょっと話題になっている選出方法には疑問があります。セ・リーグは38年ぶりの日本一のタイガースから3人、2位のベイスターズから3人、パ・リーグからはリーグ優勝したバファローズから5人が受賞。まあ、妥当と言えば妥当だと考えます。
やっぱり、チーム成績がいいと注目度と印象が高くなり、選出されやすいのでしょうね。
「おゃっ?」と思ったのは最優秀選手(MVP)に選出された選手がベストナインに選出されていなかったこと。投票数においては2位でしたが、2倍以上の票差がありました。
そもそも注目度が高い球団は取材数が多くなり、自分が担当している球団以外の試合はなかなか見られないので、どうしてもその試合での印象が強くなるという先入観はありそう。
なかには同じ球団から同じポジションで選出された選手とともに、「1票」だけという選手もいます。
たとえば、今シーズン21試合 8打数1安打 打率.125 ホームラン0本 OPS.250の選手がいたり、そのポジションをわずか1試合、5イニングしか守っていない選手がいたりと、1票獲得選手は105選手中35人もいました。
投票された選手はもちろん名前が挙がったことは光栄なことでしょうけど、まあ、ふざけているわけではないでしょうけど・・・。
ちなみに、某新聞社では担当記者の投票内容を公開しています。
セントラル・リーグ
A記者
投手:村上頌樹(阪神タイガース)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手 大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
遊撃手:坂本勇人(読売ジャイアンツ)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D.サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
B記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:宮崎敏郎(横浜DeNAベイスターズ)
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D・サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
C記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:坂本誠志郎(阪神タイガース)
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:菊池涼介(広島東洋カープ)
三塁手:村上宗隆 (東京ヤクルトスワローズ)
遊撃手:木浪聖也(阪神タイガース)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:岡林勇希(中日ドラゴンズ)
D記者
投手:東克樹(横浜DeNAベイスターズ)
捕手:大城卓三(読売ジャイアンツ)
一塁手:大山悠輔(阪神タイガース)
二塁手:牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)
三塁手:岡本和真(読売ジャイアンツ)
遊撃手:坂本勇人(読売ジャイアンツ)
外野手:近本光司(阪神タイガース)
外野手:細川成也(中日ドラゴンズ)
外野手:D・サンタナ(東京ヤクルトスワローズ)
パシフィック・リーグ
A記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ)
B記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:森友哉(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
遊撃手:紅林弘太郎(オリックス・バファローズ)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:柳田悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:万波中正(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:G・ポランコ(千葉ロッテマリーンズ)
C記者
投手:山本由伸(オリックス・バファローズ)
捕手:若月健矢(オリックス・バファローズ)
一塁手:頓宮裕真(オリックス・バファローズ)
二塁手:小深田大翔(東北楽天ゴールデンイーグルス)
三塁手:安田尚憲(千葉ロッテマリーンズ)
遊撃手:今宮健太(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:近藤健介(福岡ソフトバンクホークス)
外野手:小郷裕哉(東北楽天ゴールデンイーグルス)
外野手:松本剛(北海道日本ハムファイターズ)
指名打者:森友哉(オリックス・バファローズ)
さてさて、このNPBベストナインの記者投票への相変わらずの疑問殺到でにわかに注目されているのが、Jリーグのベストイレブンや最優秀選手賞(MVP)などの選考方法。
NPBのベストナインとゴールデン・グラブ賞は記者投票。
一方のJリーグのベストイレブンは選考委員会がJリーグ野々村芳和チェアマン、J1の18クラブ実行委員もしくは実行委員より指名されたクラブ関係者、外部有識者(って誰だか知らんけど)の計20名により構成され、投票は「J1の18クラブの監督および選手(選手は2023明治安田生命J1リーグ第32節終了時点での投票。明治安田生命J1リーグ17試合以上出場が資格条件。ただし、出場時間は問わない)」としています。
MLBではシルバースラッガー賞がベストナイン賞に近いと言われています。投票資格があるのは各球団の監督、コーチで、自チームの選手には投票できないことになっており、打者の成績、貢献度をより現場レベルで反映したものとなっています。
選出される選手には何の非もないですが、あまりにも疑問の多い記者投票というのは時代遅れの選出方法なのかも知れません。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。