伝統のPL学園高ユニフォームを身にまとった選手たちが、全国の舞台に帰ってくる…昨夏限りで硬式野球部は休部となりましたが、軟式野球部は活動中です。
今春の大阪府大会を制し、8月4日に決勝を迎えた軟式野球の全国高校選手権大阪大会でも、PL学園高が興国高を1-0で破り、4年ぶり11度目の優勝を飾りました。これによって、PL学園高は8月24日から兵庫県で行われる全国大会に出場し、2001年以来16年ぶりの頂点を目指します。
全国から選手が集まっていた硬式野球部とは違い、軟式野球部に入部するのは小学校や中学校からPL学園に通う信者の生徒たちだそうです。硬式野球部は一学年20人前後の人数制限があったため、硬式野球部に入れない選手の受け皿となっていた時期もあったそうです。現在、軟式部員は二年生11人、三年生と一年生が3人という陣容です。
斉藤大仁監督はPL軟式野球部出身で同部を率いて今年で34年目になります。2001年には全国制覇を成し遂げています。「私はベンチで一切指示を出していない。サインは選手が自分たちで考えて出しています。一人ひとりに“意思を持った駒”になってもらいたい」と話しています。
斉藤監督は体育科教諭として現・東北楽天ゴールデンイーグルスの今江選手らの担任を務め、桑田さん、清原さんのKKコンビや東北楽天ゴールデンイーグルスの松井稼選手、ロサンゼルス・ドジャースの前田選手らも教え子になり、硬式野球部のOBたちからも慕われているそうです。
軟式野球部も2015年度に硬式野球部の新入部員の募集が停止されてから部員減少の危機とのことです。今春の新入部員はわずか3人。「硬式部員の募集停止による影響です。以前は高等部で野球をやる目的で中等部に入ってくる子も多かった。募集停止で中等部の部員自体が今は少ない。必然的に我々のところに来る子も少ない」と斉藤監督もこの件について語っています。
また、「やはりPLといえば野球。硬式野球部が休部になって、我々軟式野球部には硬式が復活するまでPLの野球をつないでいくという使命感がある」と硬式消滅後初めての夏に特別な思いを持っているそうです。
「廃部」ではなく「休部」という状態で将来的な復活が望まれている硬式野球部ですが、現在のところそれに向けた具体的な動きはなく、斉藤監督は「私は定年退職まであと9年ですが、悲願は硬式が復活して『硬式と軟式でアベック優勝』を達成することなんです」と語っています。
PL学園の敷地内には、床面積約1300平方メートルの巨大な屋根付きスポーツ施設があり、床面は土でブルペンもあるそうです。他の部活動も使用することになっているそうですが、まるで野球専用の屋内施設とのことです。
いつの日になるのか分かりませんが、硬式野球部が帰ってくるその日まで、かつて甲子園を席巻した硬式野球部と同じ帽子、同じユニフォームを身につけて戦う軟式野球部がPL野球を守っていくのでしょう。
コメント一覧
まっくろくろすけ
eco坊主
最新の画像もっと見る
最近の「高校野球」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事