野球ではよく見かける始球式は1908年11月22日に米国のMLB選抜チームと早稲田大学野球部の試合です。始球式でボールを投げたのは早稲田大学初代総長の大隈重信さん、そしてバッターには早稲田大の一番バッターの学生が入っていました。ところが、大隈さんの投げたボールはとんでもない方向へいってしまい、バッターの学生は「大隈重信に恥をかかせるわけにはいかない」と慌てて機転を利かせてバットを振って空振りにしたそうです。それ以来、日本では始球式というのはバッターがわざと空振りするようになったとのことです。
米国ではアメリカ合衆国第27代大統領のウィリアム・ハワード・タフトさんが、1910年にMLBのワシントン・セネタース(現; ミネソタ・ツインズ)の開幕式で行なった始球式が最初と言われています。これは、当時太りすぎ(体重140kg)のタフトさんを見かねた側近が、「この肥満では危ない。運動してもらおう」と少しでも体を動かすために始球式をやってもらったそうです。これ以降、歴代大統領が同球団の開幕式で始球式を行うことが恒例行事となりました。基本的に、米国ではバッターは立つことはありません。
でも、これらの日本式の始球式はその後アジアの国々だけでなく、米国でもこの方式で実施するケースが出てきています。これは、ピッチャーが来賓の方が務めることが多く、バッターはピッチャー役に敬意を表すため、投球がボール球でも絶好球でも空振りをすることが慣例となったのです。
始球式と言えば、やっぱり華やかな方のほうが”見甲斐”がありますよね。第99回全国高校野球選手権大会の開幕試合で始球式を務めたプロ野球元読売ジャイアンツ監督・長嶋茂雄さんの次女長島三奈さんはさておいて、桐谷美玲さん(2017年7月31日)、マギーさん(2017年7月12日)、佳村はるかさん(2017年7月4日)、石川恋さん(2017年7月2日)、板野友美さん(2017年6月24日)、秋元才加さん(2017年6月8日)、菜々緒さん(2017年5月12日)、工藤綾乃さん(2017年5月13日)、松井珠理奈さん(2017年5月5日)、新川優愛さん(2017年4月28日)、竹内彩姫さん(2017年4月28日)、京都・宮川町の舞妓・ふく珠さん(2017年4月30日)、石橋杏奈さん(2017年3月31日)などの方が務めています。ネットや新聞の見出しで「ノーバン」と出ると、思わず「おっ」と釣られてしまします。
私が観に行ったときには、2試合連続で具志堅用高さんのパフォーマンス大会でしたから。何も釣られません。
さて、7日に東京ドームで開催された「サントリー ドリームマッチ 2017」で4年連続で石原さとみさんが始球式を務めました。
一昨年は村田兆治さんの“マサカリ投法”、
昨年は野茂英雄さんの“トルネード投法”、
と2年連続のノーバウンドピッチングを披露した石原さん。今年は世界一低いと評された“ミスターサブマリン”こと渡辺俊介さん。
「まさか始球式4年連続で驚いてます。サウスポーやって、マサカリ、トルネードして、今年はどうしようか悩んだんですが、オファーいただいてから猛練習しました。動画を見続けた」とのことです。
女優魂ですね。来年はどんなピッチングを見せてくれるのでしょう。